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異世界最弱の努力家   作者: ビッシュ
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異世界傭兵

人々の話し声が聞こえ、境究(さかい きわむ)は目を覚ました。先に起きた両親がリビングで話しているのだろうと思い、彼はリビングへ歩こうとした…

が、その瞬間、彼は驚愕した。

「ここは…どこだ?」

何故なら、見知らぬ街に立っていたから。

夢だと思っていた彼は自分の頬をつねるが、痛みだけが襲って来て、その瞬間察する。

「これってまさか、俗にいう…異世界召喚ってやつか!?」

……

回りの人々の冷たい視線に気づいた境は、顔を赤らめながら、考える。

(もしこれが夢とかじゃなく、本当に異世界召喚なら、俺は何で召喚されたかだが、寝ている最中にいきなり召喚されるのもおかしくはない。気づいたら召喚されてたというのは、異世物のお約束だからな。)

彼は召喚された経緯を想像しながら、まず初めにやるべき事を考える。

(そうだ。今召喚されたばかりの俺にとって、この世界はおろか、今いるこの街すら街のことすら右も左も全く分からない状態だ。まずは街の住民に町名や地形を教えてもらって、【あったらの話だが】地図も貰わなければな。)

彼は必要な事とその為に必要な事を考え、早速この街がどこか近くにいた自分と同じくらいの若者に話しかける。

「よう!ちょっと聞きたいことがあるんだが、時間良いか?」

「え、ああ特に問題はないですが、何でしょうか?」

境は敢えて同年代位で聞きやすそうな人物に話しかけたが、これは当たりだと思った。

「えーっとな、俺は旅の者(現実世界からやって来たという意味では間違いではない)なんだが、たまたまこの街に辿り着いて、ここがどこかとか地形が分からないから、教えてもらっても良いか?」

「成る程、旅の方でしたか。ここはビギニング町です。町の面積はこの世界最小で、10分あれば一周する事が出来ます。、もし良ければいかがですか?」

有難いと感じた。町が狭いことと案内人が出来たこと。境は当然自分と同じくらいの青年の案内を引き受けてもらうことにした。が、

「あ、その前にここのすぐ近くに僕が所属する傭兵団の溜まり場があるのですが、そこで団長に一言だけ言ってからでも良いですかね?」

「お前傭兵なのか?」

「ええ、そうですよ。ああでも、傭兵といってもあまり戦ったりはせず、普段は皆で仲良く集まって、修行や話などでもしているだけで、戦う時も自主的もしくは警察や市長の方からの指示で犯罪集団等が出たときに、治安維持や避難要請で出動されるだけなので、一応合法的な組織ではありますかね。」

境はホッとした。異世界にいきなり召喚された挙句、訳も分からず傭兵に殺されるのは御免だと感じたからだ。しかし、それと同時に彼には好奇心が涌いていた。

「なあ、その傭兵団って誰でも入れるのか?」

「ええ、特に条件はないので誰でも入れますよ。戦闘経験や運動神経が良くない人でも、所属している人はいますし、そういう方は希望で頭脳派に回ってもらっています」

そこで境は、ある決心を決めることにした。

「なあ、その傭兵団、俺も入れてくれ!」

「良いですよ。」

即答だった。突然話しかけた時は多少驚いていたが、それはいきなりなのであって、基本は何事にも動じない性格なのだろう。

「でしたら、団長にも紹介したいので、一緒に付いて来てください」

「おう!ところでお前の名前は…」

と言いかけたところで、彼らは何者かが走る音と叫ぶ声を聞いた。

「ちょーっと待ったーーー!」

彼らは声のした方を向いた。すると、

「その傭兵団、俺も入団する!」

彼らと同じか少し年上の青年が、境と同じく傭兵団入団を希望して来た。

なんと境は、異世界召喚早々、同僚が出来てしまったのである。





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