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手つき

作者:

流れ落ちる鈴の音が指先に灯

舌先にしびれる船場の鶴がもつれてそのまま唾液に溶けていく

乳母の荒れた手先に糸を結び付けて赤子が赤い手をつく

さようならさようならさようなら

船場のむこうからまるで幻のような本当の顔をしたそれが言葉とは裏腹においでおいでをしている日に

僕は靴をなくした


抜けた線路のかたはしに触れてみればそれは錆びついていたよ

行き先なんて見えないし

そんなものあてのないものだって知っていて

錆びついていたそれがひどくわらけて


柔い手つきは答えを持たなくとも、

本当のやさしさと本当の愚かさは見つけられるだろうか


その時、この錆びついた線路であっても

よいといえる日が来るだろうか


靴なんて別に見つからなくともよいと思っているんだ

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