表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
みんな異世界が好き  作者: らーきー
4/12

リターン

せっかくなので、巨乳を所望する

「魔界が魔物?いったいどういうことだ」

「そのままの意味さ。魔物ってのは領域を含めた存在なんだ」

「・・・それで、いったいどうしろっていうんだ」

「あんたのその左手、黒い影が付いているだろう?それは魔界に通じているのさ」

「!?」

「要するに、あんたも魔物の養分にされているってわけ」

「やっつけられないのか?」

「ははは、そう単純なものじゃないのさ。まあ、魔法を使う相手にはいいんじゃないかな」


そう言うと、ジャックは黒い影に触れた。

すると、そこにいくつかの小さな光が現れ、鮮やかな輝きを見せ始めた。

その光のなかで、一つの赤い光を指でつつくと、目の前がまばゆい光に包まれた。

そして目を開けると、そこには大柄な男が一人立っていた。

身長は俺の倍はあり、もはやこれは巨人といったほうがいいレベルだ。


「さあ、何をしている。魔法を使うんじゃなかったのか?」

俺は我に返り、技の名前を唱えた。

「ルート!」


すると、巨人の立っている地面が割れて、巨大な木の根が飛び出してきた。

巨人は割れた地面に落ち、大声を出しながらもがいていたが、しばらくして動かなくなり、はじけるように黒い影に変わってしまった。


「なるほど、木の根が何かを吸収できた気がする」

「そうだ。それで今、あんたは魔物に食われたのさ」

「え?今俺はあの巨人を倒したんだろ?勝ったじゃないか」

「そうだな、しかし、あの『木の根』に、あんたは力を使ったのさ」

「なんだと!?騙したのか!」

「なんのことですかね?魔法を使いたかったのでしょう」


気が付くと、元の世界に戻っていた。

さっきまで目の前にあった「ひび割れた地面」は、なくなっていた。


「どういうことだ?地面が戻っているぞ」

「いや、そもそもこの地面は何も変わっていないぜ。さっきあんたが壊したのは、魔界の地面なんだ」

黒い影を通じて、あんたは魔界に飛ばされていたのさ」

「なるほど、つまり幻覚を見せられていた、というわけか」


どうやら、黒い影を通じて、魔界と呼ばれる幻覚を見せられていたらしい。


「所詮、幻覚に過ぎないんだろ」

「ええ、そうですとも。あんたはただ夢を見ていただけ。何も悪いことは起きていないのさ」

「夢・・・うっ・・・」


目を開けると、白い光が俺の目に入り込んできた。

見覚えのある部屋に俺はいた。

元の世界に戻ったのだ。


「夢・・・だったのか」

そう思って机の上を見ると、そこには水晶玉が置かれていた。

謎の美男子ナロウにもらったものだ。


すると突然、声が聞こえてきた。

「おや、失敗ですか。どうでしたか、初めての世界は。良い旅は出来ましたか?次も頑張ってくださいね」

俺はどうやら、うまくいかなかったらしい。


俺は左手を確認した。黒い影はまとわりついていなかった。

ジャックの姿も無い。

現実に戻ったのだ。


今日という日が終わろうとしていた。

明日からまた、仕事が始まる。

俺は風呂に入った後、布団に潜った。


「おやすみなさい」

「おやすみなさい」

「・・・」


10秒程度経った頃、俺は現実を受け入れた。

布団の中に人がいるのだ。

とてもやわらかく、包み込まれるような感触。


間違いない、おっぱいだ。


終わるかと思った?残念、続きます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ