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127 『確かに!』

 後続の生産系プレイヤー開拓者のスキルLvがどんどん上がっているのは大変いいことです。

 でも彼らだけが成長しているわけではないのを忘れてはいけません。

 そう、私だってスキルの成長はし続けているのです!

 スキルLvが上がるということはSP(スキルポイント)も集まりやすくなってくるわけです。

 スキルを進化させるにはSP(スキルポイント)が必須であり、【ふろんてぃあーず】では如何にSP(スキルポイント)を集めるかが重要です。

 何せ進化したスキルは進化前と比べても格段に性能が増しますからね。


 今回私が進化させたのは3つのスキル。

 『言語・改』をSP(スキルポイント)20で『言語学者』へ。

 『魔法言語』をSP(スキルポイント)20で『魔法言語・改』へ。

 『解読・真』をSP(スキルポイント)15で『暗号』へ。


 合計55ものSP(スキルポイント)を消費していますが、当然一度に全部進化させたわけではないです。

 ハロウィンイベントでゲットしたお菓子を堪能しながらゆっくり決めて進化させたのですよ。

 ラクシャさん達からのNPC(ノンプレイヤーキャラ)クエストの報酬でSP(スキルポイント)は大分集まっていましたからね。

 ここぞとばかりに進化させました。

 もちろんまだまだ進化待ちのスキルはたくさんありますが、優先度が高いものから順に処理していっていますので大丈夫です。


 『言語・改』を進化させたのは『リベール』の中央区画にある資料館への立ち入り許可を貰えたためです。

 実はこれラクシャさんのクエストを攻略したあとに研究者達からNPC(ノンプレイヤーキャラ)クエストを受けて報酬として貰えたものだったりします。

 ラクシャさんのクエストでもたくさんレシピは貰えましたが、まだまだこの資料館にレシピがあるらしいのです。

 ですが、【首都サブリナ】の図書館2階同様に『言語』系スキルの進化を要求されてしまったので進化させることにしたのです。


 順調に色々な偉い人達とのコネが形成されつつあるので何れはもっと資料価値の高い施設への立ち入り許可も手に入るはずです。

 これまでの経緯から考えても『言語』系スキルは進化させておいたほうがいいのは明白ですので今回も迷いませんでした。

 というかせっかく立ち入り許可が貰えたのに読めなかったら意味ないですからね。

 おかげで新たなレシピも少しずつ増えてきています。

 大半は難易度が低かったり、有用そうではなかったりしますがこれは仕方ありません。

 立ち入り許可が必要とは言え、全部が全部有用なわけないのですから。


 『魔法言語・改』と『暗号』もレシピ入手に大きく貢献しますし、進化させておいて損はありません。

 むしろ『暗号』に進化したことによって今まで見つからなかったレシピも発見できる可能性が高まります。

 ただ、今まで読んできた本を全部読み返すのはさすがに無理があるので取捨選択が大事になってきますけど。

 この辺は『大発見』や『超集中』などが活躍する場面ですね。

 この2つも進化させたかったのですが、さすがにSP(スキルポイント)が足りませんでした。

 またSP(スキルポイント)が報酬のクエスト発行されないですかねー。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 新しく『リベール』で見つけたレシピの中で現在のところ一番有用そうなのは『魔導人形』のレシピでしょうか。

 今までは『魔導人形:蟲型・蜘蛛』1つのみでしたが、新たに入手したのは『魔導人形:獣型・大狼』です。

 もう名前だけで期待が持てますよね。

 『リベール』は『魔導科学』が手に入る唯一の街だけあって、『魔導人形』のレシピは期待していたのです。

 でも販売されているわけでもなく、ラクシャさんのNPC(ノンプレイヤーキャラ)クエストで手に入るわけでもなかったので困っていたのです。

 ですがやはり製作に必要な素材が『魔導人形:蟲型・蜘蛛』同様に非常に面倒なことになっていました。

 ですので今回もミーとムーの双子コンビに製作協力をお願いして大量の『魔導銀』の入手から始まっています。

 ですが今回は一気に製作するのではなく、ちょっとずつの製作なので少し時間がかかっています。

 ミーとムーにも都合というものがありますからね。

 これは仕方ないことです。

 私も今回は試したいことがあったので、時間がかかりそうなのもありちょうどよいかんじです。


 『魔法言語・改』と『暗号』によって得られたレシピの中にはちょっと変わったものもあります。

 それはレシピはレシピなのですが、素材を一定方向へと強化するためのレシピ――『特性強化レシピ』なのです。

 ただ基本的な素材としてのカテゴリーは変化しないようで、『追加』や素材のランク上昇とはまた違ったものなようです。

 ですが試しにやってみたところ、これがまたずいぶんピーキーな代物でした。名前の通りに特性を強化するレシピなので、目立った特性のない素材にはまったく意味がありません。

 しかもレシピなので全種類に通用するわけではなく、カテゴリー別に存在しているようです。

 今回手に入った『特性強化レシピ』は『特性強化レシピ:金属』です。

 まぁでもぶっちゃけ金属なら大歓迎なんですよね。

 私が使用する素材の中でも断トツで1位の素材が金属ですから。


 例えば『特性強化レシピ:金属』を使って『スティールインゴット』を強化しても特に変化はありません。

 現状の最高レベルの装備を作るために必要な『スティールインゴット』でも、目立った特性はないので意味がないのです。

 ですが『スティールインゴット』よりもランクが下の素材である『シルバーインゴット』だと話は変わってきます。

 『シルバーインゴット』は当然銀製品を製作するのに使う素材なわけですが、完成品には目立った特徴はありません。

 ですが、『特性強化レシピ:金属』を使用することにより『属性:光』を付与することが出来るようになるようです。

 銀だから聖なる感じで光なのでしょうかね。

 それなら『属性:聖』の方があってるような気もしますが、まぁ光なので仕方ありません。


 『リベール』を開拓して以降、続々と属性が身近なものになっていますが、現在発見されている種類はこれで6種類になりました。

 基本の火、水、風、土に闇と光です。

 ゲームとしては極々一般的な構成ですよね。

 あとは雷とか氷とかありそうですが、今のところ発見されてはいないみたいです。

 でも発見された属性も光と闇は早々お目にかかれないレアな属性になっています。

 闇は『リッチの骨』からしか現状のところ製作できませんし、光も『特性強化レシピ:金属』で強化した銀素材のみのようです。

 『リッチの骨』ももう在庫がほとんどありませんし、新たにリッチが出現することもありません。

 おそらくはアンデッド系のランクの高いフィールドエリアが開拓されるまではこのままでしょう。


 でも『ドトリル』周辺の開拓はまだまだ行われています。

 そろそろアフターケアの心配が必要な気もしますが、その辺は【開拓者組合(ギルド)】が美味しいクエストを発行しているようで争奪戦になっているみたいですから大丈夫でしょう。

 現在のところ防衛戦はあの『ミズーリの村』で起こった一度限りです。

 開拓地が減ってしまうよりはいいので防衛戦が起こらないのはいいことだと思います。

 でも掲示板では刺激が足りないという意見も時折見ることがあります。

 確かに開拓されているフィールドエリアは難易度が高いところはそうありません。

 実際にミカちゃんや姫ちゃん達は攻略にそう時間はかからないと言っていましたし、結果も言葉通りのものばかりでした。

 まぁミカちゃんや姫ちゃんが強すぎるという事もあるんですけどね。

 特にミカちゃんのPT(パーティ)は【ザブリナ王国】は五指に入りそうなくらい強いですからね。

 姫ちゃんは所属している『キコリドットコル』内で色んな人とPT(パーティ)をくんでいる事もあって、その戦力は一定ではないみたいです。

 でも姫ちゃん自身が火力では『魔導人形:蟲型・蜘蛛』が、サポート力では姫ちゃん自身が、ということもあってどんなPT(パーティ)でも高度な連携を可能にしてしまうんですよね。

 こうしてみると2人共すごいですよね。


 まぁそれもこれも私が装備を優先して製作販売しているからですけど!

 ですが、最近はミカちゃんよりも姫ちゃんの装備製作の方が比重が高いですね。

 何せ『特性強化レシピ:金属』で強化しても所詮は銀製品。

 スティール系装備には遠く及びませんし、『リベール』産の特殊装備のピーキーさにも及びません。

 まぁ恐らく『特性強化レシピ』はこれからたくさん登場するだろう特性のついた素材でこそ真価を発揮するものだと思います。

 それに今は金属だけですが、他にもカテゴリーはあるのです。

 それらのレシピをゲットすれば思わぬ素材が日の目を見ることになる可能性がないとも言い切れません。

 それにまだ金属も全て試したわけではないですからね。

 今のところ『特性強化レシピ』は私くらいしか持っていないでしょうから、検証するのにも時間が必要です。

 検証魔の姫ちゃんならこういうときに喜々としてやってくれるでしょうが、レシピである以上は私が頑張らないといけません。

 ま、まぁゆっくりやりましょうゆっくり。


 ちなみに『魔導銀』が強化対象であったために『魔導人形:獣型・大狼』の製作が更に遅れることになったのは嬉しいのやら悲しいのやら。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「やっと揃ったねー」

「ホントだよ!」

「まったくだよ!」

「「全部『特性強化レシピ』が悪い!」」

「だねー。でも当初よりもずっと良いものができそうじゃない?」

「「確かに!」」


 ミーとムーに製作依頼していた大量の『魔導銀』ですが、『特性強化レシピ:金属』で強化が出来る事が判明してしまったためにそこから研究が始まってしまい、揃うまでに時間がたっぷりとかかってしまいました。

 もう10月も終わりです。

 依頼してから『現実時間』で2週間とちょっとでしょうか。結構かかりましたねー。

 『ゲーム内時間』にしたら一ヶ月半です。

 しかもこれ、『魔導人形:獣型・大狼』1体分に使用する量ですからね?

 2人には感謝ですねーほんと。


 でも素材集めに時間はかかっても製作にはそんなに時間はかからないはずです。

 ですので天秤の傾きによって何かが起こるだろうと思われるイベント最終日には間に合いそうです。

 姫ちゃん喜んでくれるかな!


「じゃあ作るよー」

「任せた!」

「期待してる!」

「「ボク達見てるだけ!」」

「はいはい、がんばるよー」


 ミーとムーのお仕事は素材を集めるまでです。

 ここからは私のお仕事。

 とはいっても『魔導銀』以外は全部私が用意しているわけですが。


 基本的な難易度は『魔導人形:獣型・大狼』も『魔導人形:蟲型・蜘蛛』も変わりません。

 なので『魔導人形:蟲型・蜘蛛』を一度製作している私には問題ないでしょう。

 むしろ問題は完成後にやるだろう魔改造です。

 ミーとムーもすでに構想を練っているようで、わくわくしながら完成を待っている有様です。

 今回はどんな結果になるのか怖いような楽しみなような。


 とにかく姫ちゃんの戦力が向上するのだけは確実ですね!


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