全次元ラジオ COOLNIGHT
勢いに乗って描いた、反省はしていない。
ちなみに、続編はいまのところ予定していない。
「ヒィィィィィィィィィハァァァァァァァァァッッッ!!!」
「グッドな子もバッドな子も、少し早めのグッモーニンーーーー!」
「俺様参上だぁ!」
「さてと、まずは初回のやつに説明ってもんをしてやらなければいけねえ」
「常連組ども、ブーイングは止めときなぁ!これも、商売ってもんだ!」
「このラジオ番組、【COOL NIGHT】は俺による俺のための俺の番組だぁ!」
「横暴だってか?そんなことは気にしねえ!ディレクターとか偉い人も、許可してるしな!」
「『君に指示することは諦めたよ』って、疲れた顔してたけどな!」
「まあ、そんな話はどうでもいい!既に一ヶ月も前に終わった話だぁ!その後何人か胃潰瘍で入院していたけどな!まったく、軟弱なやつばかりだぜ!」
「この番組の内容としては、この俺―――トラトラによるギガティッククーーーーーーーールな話をお送りするぜ!」
「期待できるのかってか?度肝抜かれるんじゃねえぞてめえらぁ!」
「この番組には、毎放送超スーパー大物有名人が訪れる。次元と世界の境界を超えてな!」
「しかも、一度来たらまた来たいというリクエストが続出!スタッフも涙を流しながら喜んでいやがったぜぇ!」
「『もうこれ以上、無茶なことはやめてくれ』とか『どこからあんなのを連れてくるんだよ』とか、死んだ目で最近呟いているけどなぁ!」
「なんのこちゃ、俺にはさっぱりだぁ!」
「冷たいってか?馬鹿言っちゃいけねえよ、てめえらっ!」
「確かに、手を差し伸べて助けることはできるさ!しかし、人間ってやつがその立派な足で立たなくちゃいけねえ・・・」
「誰かに頼ることを覚えた奴は、そのまま堕落しちまう」
「だからこそ!俺はあいつらのために心を鬼にしてやってんだぁ!」
「おっと、話がずれちまったなぁ!」
「と言っても、もう話すことなんてないんだけどな!」
「それじゃあ、初回のやつの解説は終わりだぁ!喜べ常連組、さあ、最高にクーーーーールなナイトの始まりだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
(しばし、トラトラの大声によりボリュームが途切れる)
「・・・直ったか?全くこの世界のもんはもろくて仕方がねえ・・・」
「まあいい!気を取り直して今回のゲストの登場だぁ!さあ、カモンッ!」
『・・・なんじゃここは?儂は寝室におったはずじゃろ?』
「今回のゲストは、幻獣の世界よりペンネーム『龍帝』だぁ!!!」
「楽しんでいきなぁ!」
『なんじゃお主は!?というかこの狭い部屋はなんじゃ!?どうなっておる!?』
「おっと、また説明が住んでねえのかスタッフゥゥゥゥゥ!!!しょうがねえ!俺が説明してやんよ!」
(トラトラによる説明中)
『・・・つまり、この部屋で話されることは、全世界に発信される通信機に繋がるってことじゃな?』
「そういうことだ!」
『それにしても、高性能な代わりに随分と無駄に機能を使っておるの・・・この機能をうまく使えば、戦も順調に行くと思うんじゃが・・・それに、敵に情報なんて渡してどうするんじゃ?』
「世界は俺の娯楽を求めているからなぁ!敵も味方も区別なく、すべて平等に楽しませるのが俺の主義だぁ!そもそも今の世の中、敵なんてそうそういないしなぁ!」
『随分と平和な世の中じゃなぁ・・・まあいい、儂もお主の主義に乗るとしよう』
「おお、ありがたいぜ!たまにここに来ても遠慮して帰っちまうやつがいるからな!」
『どちらかというと、それは遠慮してではなく、無理やり拉致られたことによる怒りによるものではないかと思うんじゃが・・・』
「んん!?何か言ったかぁ!?」
『・・・・・・気にせんでくれ』
「そうかぁ!なら俺は気にせん!ということで、最初のコーナーだっ!カモンベイビー!」
【お前は誰だ!?】
『いきなり呼び出しておいて、この扱いはいくらなんでもひどいんじゃないかのう・・・』
「おっと、気を悪くしないでくれ!これはどうしても俺様のネーミングセンスでやるとこうなっちまうんだ!」
「まあ、内容はいたって簡単。自己紹介だ。それじゃよろしくぅ!」
『・・・いいじゃろ。儂の名前は【アイゼンブルグ】。【ドラクリア帝国】にて龍帝をやっておる龍じゃ』
「おお!なかなかクーーーーールな称号持ってんじゃねえか!ちなみに俺はトラトラ!ラジオカイザーをやってるぜ!」
『張り合わんでもええぞ?』
「張り合ってなんかねええええええ!これは唯一俺のためだけに付けられた称号だぁ!」
『ちなみに誰につけてもらったんじゃ?』
「もちろん俺だぁ!」
『・・・そうか』
「おっと、そんな目で見るんじゃねえよコンチキショー!空しくなってくるじゃねえかぁ!」
『それならば、最初から言わなければ・・・いや、次のこーなーとやらにいかんか?』
「露骨に話を逸らされた気がするぜぇ!だが、俺はそんな細かい男じゃねえからな、気にしねえぜぇ!」
「じゃあ【龍帝】の要望に答えて、次のコーナーだぁ!ヘイカモン!」
【最近起こった出来事】
『今度は打って変わって、めちゃくちゃまともな名前じゃな!?』
「これは、スタッフからの希望だぁ!俺は仲間の意見も大事にする奴だからなぁ!」
『そのすたっふとやらが、向こう側で虚ろな目で泣いておるのは、儂の気のせいか?』
「あれは、自分の願いがかなったことによる嬉し泣きだぁ!よかったなてめえらぁ!」
『どちらかというと、絶望が籠っている感じがするんじゃが・・・まあ、頑張れよお主らも』
「ゲストの声援も合わさればあいつらも本望だぁ!それじゃあ、早速本題に入ってくれ!」
『ふむ、最近起こった出来事かのう・・・三千年ぐらいまえでも最近に入るか?』
「ふう!流石龍帝!スケールがでかいぜ!とても最近とは言えないが、いいぜ、俺はかまわねえ」
『そうじゃな・・・あの時はまだ国が出来たばかりで、散り散りになってしもうた同士たちも五十ほどしかなかった時じゃ』
『人間どもが宣戦布告もなしに侵略してきてな。次々に儂らの同士たちはきずついていったわけじゃ』
『もちろん、儂らが弱いわけじゃ決してない。人間どもよりは遥かに強かったんじゃ』
『じゃが、人間どもの恐ろしいところは数、そしてその知恵じゃ』
『同族たちで潰し合うような愚かな種族じゃが、やつらは知恵がまわった』
『いくら殺そうとも殺しても、いくらでも湧いてきてな。思わぬ場所からの攻撃を受けたりして、儂たちは疲弊していった』
『そんな時じゃ、天から神が降りてきたんじゃ』
『空を覆う厚い雲の裂け目から漏れ出る光の帯とともに、神が降りてきたんじゃ』
『彼お方は常に表情を変えることはなく、言葉を発することなく、ただ微笑みを浮かべ人間どもを眺めていた』
『そして、その笑みが一層深くなったとき、天から人間へと雷が落ちたてきたんじゃ』
『儂らの種族でも、一部しか放てない天雷とはまるで桁が違う、本物の神雷をな』
『人間どもはなすすべもなく、神雷に蹂躙されていった』
『まあ、その後の細かい部分は割愛させてもらうが、そうして神の天罰を受けた人間たちは儂の国に攻め込むことはなくなり、儂らはすべての同士を集めることに成功し、世界最大の国を築いていったというわけじゃ・・・聞いておるのかお主?』
「ああ、聞いてるっちゃ聞いてるんだが・・・その神ってもしかして、紫色の髪だったか?」
『ああそうじゃが・・・』
「それと、着ている服は真っ白な布みたいなやつで、目の色は金色だったか?」
『ああ、そうじゃが・・・って、もしかしてお主、知っておるのか?ついでに言うと、黒い筒のようなものを持っておったかのう』
「・・・完全に一致って感じだな」
『なにがじゃ?』
「その神、おそらく・・・俺のつくった人形だ」
『・・・はあ?』
「いや~昔俺のダチと一緒に作ったやつでなぁ!デザインは俺が担当したんだぁ!」
「いやはや、本当に懐かしいもんだぁ!」
「多分その雷とやらも、接触不良による漏電だろうなぁ!黒い筒ってのは、おそらく電池だぁ!」
「作ったはいいが、誰に持っているかでもめにもめている間に、どっかいっちまったんだよ!」
「まさか、そんなことになっているとは、思いもよらなかったぜぇ!」
「アッハッハッハッハッハ『―――じゃないわ!』・・・やっぱりか」
『どういうことじゃ!?あの神は、お主が作った人形ということは・・・お前は万物の創造主かなにかか!?』
「おいおい、そんな痛い名前で呼ばないでくれよ。俺の二つ名はただ一つ―――ラジオカイザーだぁ!」
『なわけあるか!だいたい、電池とはなんじゃ!?魔道具かなにかか!?』
「魔力なんてこもってねえよ。単に電気というか・・・雷と中に閉じ込めてあるだけだ。まあ、電圧が半端ねえから素材はゴッド級だがなぁ!」
『・・・具体的に言うと何なんじゃ?』
「そこらへんに寝てたファブニールの角をを少々拝借してな・・・』
『お主のせいじゃったか!あの方が泣きながら帰ってきたのは、お主のせいじゃったか!』
「いやいや、ちゃんと許可は出てるぜ?事後承諾だがなぁ!」
『ダメじゃろ!?』
「それじゃあ、次のコーナーだぁ!ヒアウィーゴー!!!」
『流せてないぞ!?』
【お便りのコーナー】
「ラジオと言ったらこれ!リスナーからのお便りのコーナーだぁ!」
『強引にいきおったわい・・・』
「それじゃあ、最初のレターだぁ!
ペンネーム【辺境の村娘】さんから
『龍帝様に相談したいことが・・・
実はつい先日、村が盗賊に襲われまして壊滅しました。
私と妹は必死に逃げたために、盗賊から逃げ切ることができましたが、
両親が私と妹のために囮になったため、帰らぬ人となってしまいました・・・』」
『重い!何故一番最初のお便りで、そんな重い話をもってくるんじゃ!』
「『今も村から悲鳴と怒号が・・・どうかお助けを・・・』」
『現在進行形なのか!?わかった、今すぐ救援部隊を要請して・・・』
「『・・・という、夢を最近よく見るんですが、どうしたらいいでしょうか』」
『知るか馬鹿もんがぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
「『それと、最近村に見知らぬ旅人が多いような気が・・・後、隣村が盗賊によって壊滅したそうです。
この夢の出来事も、たぶん気のせいですよね?』」
『予知夢か!?ええい、後で討伐部隊を送っておくから、それでいいじゃろ!』
「トップにたつってのも男のドリームってもんだが、大変なんだなぁ」
『ほんに、心労が絶えん職業じゃよ・・・』
「じゃあ、次のレターだぁ!
ペンネーム【辺境に潜伏中の亡国王】さんから
『くっくっく・・・我が国を忌まわしき龍に滅ぼされてから、はや二十年・・・。
ついに、我が悲願が達成する時が来た!
我が騎士どもを盗賊に仕立て上げ、王都から距離のある村を襲えば、あの甘い龍のことだ。
きっと、討伐部隊をおくってくるだろう。
そして、その討伐部隊を奇襲し壊滅させ、さらなる軍をおびき寄せたところで、一気に王都を叩く。
確かに龍は強大ではあるが、錬金術師が開発した龍殺しの槍を使えばあいつといえどもひとたまりもないはずだ。
それでも、少しばかり龍の手を借りたのは煩わしいが、それもいたしかたなし。
我の狙いは、龍帝のみ、他のものは後に片づければ良い。
今に見ておれ龍ども。
貴様らの天下は、もうじき終わる!!!』」
『確実に、機密文章じゃろ!?というか、繋がってる!?』
「『そうだ、次に襲撃予定の村には槍を持たせておいた兵士をまぎれこませておこう。
そうすれば、後ろから襲撃することができるな。
だが、辺境の村は人が少ない。ばれてしまう可能性が・・・
いや、所詮無学な百姓だけだ、気づくわけがない』」
『思っきしばれとるぞ』
「『ただ、この龍殺しの槍は木製のせいか火に弱い。
こればかりは、どうにもならんのだが、ばれてしまえば龍の火炎にやられてしまう可能性があるな。
どうしたものか・・・そうだ!
槍の上から塗料をかけて火石製のようにみせれば、奴らはきっと氷龍の部隊を呼ぶはずだ。
そして、そいつらが必死に冷気をぶつける中、槍で殲滅・・・
フウハッハッハッハッハ!完璧だ。最高の作戦だな!』」
『わかったわかった、最高火力を誇る【紅炎】部隊に行かせるとしようかのう』
「反乱?下剋上?とりあえず、うっかりレターを間違えて日記帳をだしてしまったペンネーム【辺境に潜伏中の亡国王】に感謝だなぁ、龍帝?」
『日記帳と手紙なんて、間違えるほうが難しいじゃろうに・・・』
「あ、なんか挟んであるぞ」
「なになに・・・『これで、役に立ちましたかね?by辺境の村娘』」
『なにものなんじゃお主!?確実に村娘に収まる器じゃないじゃろ!?』
「最高にクールじゃねえかおい。これは、なんかお礼をしないといけねえなぁ?」
『・・・後で、考えておく』
「自分の身内にも、裏切り者がいるみたいだからなぁ!でかい国を作れば作るほど、中はいつか腐っていくもんだなぁ!」
『おおかた、儂の地位を奪いたがっている野心のある龍じゃろ。後で、調べておくわい』
「よし、じゃあ次のレターだぁ!残りも少なくなってきたぜぇ!
ペンネーム【龍帝のメイド】さんから
『最近、城内で怪しい雰囲気が漂っています。
具体的に言うと、毒龍部隊のニーズヘックからですね。
なんか、龍殺しだとか二十年前が何だか言ってますけどなんでしょうね。
もしかして、二十年前に滅ぼした奴隷貿易が活発で禁術ばっかり開発していた人間の国でしょうか?
それが、ニーズヘックの力を借りて龍殺しの毒でも作って木に浸して龍殺しの槍を作ったとか?
それで、今辺境を騒がしている盗賊がその国の騎士とか?
まあ、そんなわけないですよね』」
『あたっとる!』
「『それと、全く関係ない話なんですが、あのようないかがわしい本を龍帝がもつのはどうなのかと・・・』」
『本当に、関係ない話じゃな!というか、なんでお主がその本のことを・・・!』
『あの本は確か、ベッドの下の床の隠し扉の中のカギのかかった箱の中に封印しておいたはずでは・・・』
「『ベッドの下の隠し扉の中の箱の中に封印しておくなんて・・・見つけてくれと言っているもんですよ?』」
『なわけないじゃろ!ま、まさか捨ててなんてないじゃろな!?』
「『とにかく、元の場所に戻して・・・おや?お嬢様?どうかしたのですか?』」
『のおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!もっと、ひどいことにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!』
「まあ、男なら一つは持っててもおかしくないもんなぁ!それじゃあ、最後のレターだぁ!
ペンネーム【龍帝の娘】さんから
『お父様の不潔っ!
大っ嫌い!!!』」
『のおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!アリスゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!(ドコンッ!!)』
「おお、天井を破壊してフライしていっちまたぜぇ・・・それにしても、龍ってクールだなぁ、おい」
「ゲストも帰っちまったし、今回のラジオはこれで終わりだぁ!」
「次回は未定だぁ!、楽しみに待ってやがれ!」
「それじゃあ、また来週ぅ!グッナイト!」
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