うそつきっ! Friends Angle 9/19 18:54
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「ねえ? ぽぽ」
「なぁに、なな?」
蒲公英と七竈は、生まれたばかりの魔女を齧りに、その気配がする方、古い住宅が立ち並ぶ、一軒家が立ち並ぶ住宅地を歩っていた。ところどころリフォームして、壁がきれいに新しく塗装されている家もあったが、年季が入った住宅が建ち並ぶ場所では、逆に目立って浮いてるように見える。
先頭で道先を決めている七竈が、その後ろを着いてきている、蒲公英に向かって振り返る。
「なんで人を殺してはいけないんだろうね? 六十億もいれば、たった百人くらい殺したって、なんら変わらないような気がするのに」
「そんなの簡単だよ。偉い人たちが、自分たちが殺されないようにするために、それはいけないって定めたんだよ。それ以外に平等も愛も平和も何にもない。あるのは、誰かに殺されてしまうのが怖い、っていう恐怖心だけなんだよ」
「あー、なるほど。そういことね。でも、縛られると逆にやりたくなるのは、人間の性じゃない?」
「違う、そういうものは、縛られているからやりたくなるんじゃなくて、本来、元々備わっているものなの。ただ、大げさに囃し立てているだけなんだって」
「なら、あたしたちがやっていることは、間違っていないよね?」
「間違っているよ。でも、だから、やれるんだよ」
「うーん、そうかなぁ?」
「うん、絶対にそうだよ――ん?」
蒲公英と七竈は、右手に見える、誰か住んでいたとしても、誰もいなそうに見える、これまたぼろぼろな家で、雑草も伸び放題、蔓みたいな植物の死体、枯れ蔓がいろいろ絡み着いている。売却物件と看板が張られているそんな家が気になった。
「なな、普通、こーゆー家の門って、厳重に針金か南京錠なんかで、閉まってあるよね?」
「そうだね」
二人の耳に、家の中から、女の子の悲痛なうめき声が聞こえた。その後、腐った雄豚が発している気持ち悪い声も聞こえる。
「ねえ、なな」
「なに、ぽぽ?」
「先にこっちからにしない?」
「奇遇だね。あたしもそうしたいと思ってたんだ」
二人は門から玄関の扉へ行き、七竈がドアノブをつかみ開いた。鍵が開いている家の中に普通に進入した。床には土足で上がったたくさんの靴の後が残っていた。二人は土足で、獲物を探していく。二階から激しい、ドンドンッと誰かが逃げるようと抵抗している物音が聞こえた。さらにげひな声も聞こえる。
「ぽぽ、上だね」
「そうだね。なな」
二人はゆっくりと一階を散策し、二階に上がる階段を見つけた。ここから二階に上り、二階にある二つの部屋のうち、襖がかろうじてある方の部屋へ入った。
そこには、制服を無惨に着たまま、何一つ隠せない状態に切り裂かれて、辛うじて下の下着だけの状態で、騒げないようにガムテープで口止め、抵抗しないように両手を縛られ、今から三匹の雄豚に強姦されかけている女の子がいた。
雄豚たちは入ってきた二人の方へ一斉に振り向いた。
注目を浴びている二人は、ニヤニヤと嬉しそうに笑っていた。
「こっからは乱交だね」
「きゃー、なな、卑猥な子になっちゃったの?」
「違うよ。乱交って乱闘交戦の略だよ。ぽぽ、えろーい」
「いや、その略は無理やりすぎだって」
雄豚三匹はこの闖入者が何者なのか分からず、ケラケラと笑い合っている二人を奇妙な目で見ていたが、新たなオカズがのこのこやって着てたのだと三匹は勘違いし、一匹一個づつ、懐からスタンガンを取り出して唾液を垂らしながら、二人をどこから貪ろうか、舐め回すように見ていた。
七竈と蒲公英は、そんな雄豚をスタンガンで気絶させて、両手を縛って、やることしか考えていない自己中のノータリンにしか見えず辟易する。
七竈が言った。
「どうする?」
「さっき負けたから、ここはわたしがやるね」
「ぽぽは、やらなくていいよ。それにぽぽがやっちゃうと、すぐ終わっちゃってつまんないし」
「そうだね。自分でもそう思う」
「こういう奴らには、もっと酷い地獄を見せてあげなきゃね。それじゃあ、いきますかぁ♪」
七竈は笑いながら、三人の雄豚どもに飛び込んでいった。最初に真ん中にいた雄豚に飛び込んだ七竈は、その豚が持っていたスタンガンを手ごと掴み、ひょいと相手の胸に当てさせ、ばちばちと一匹目を気絶させた。その気絶した豚から取ったスタンガンを右手に持ち、左にいた人の腹部めがけ、ナイフを刺すように突っ込んで、そのまま押し倒してから、心臓めがけて振り下ろし、ばちばちと手際良く、二匹目も気絶させる。
その間、蒲公英は、左から仲間がいとも簡単につぶされて、怖じ気ずき、逃げようとしていた雄豚の進路をふさいだ。進路を絶れた豚は、何とか突破してここから逃げようと、ナイフを取り出した。そして躊躇いなく、グサッと蒲公英の腹に射し込んだ。痛みで反撃ができないように捻りをくわえたせいで、傷口から血がにじみ出てジャージを濡らす。
「あーあ」
蒲公英は大怪我をしたというのに、痛みとか特に何にも感じていないようで、怪我に対して無頓着だった。むしろ、刺した雄豚を哀れんでいた。
「知らないよ? わたしに怪我させたら」
七竈がその豚の首をつかんで、
「死んだ方がいいくらい、ななのきっつい拷問がまってるから♪」
おもいっきり左耳の小さな穴に、スタンガンを突っ込もうとしたが、もちろん入らず、そのままバチバチとやって、気絶した。
「ぽぽっ!? 大丈夫!?」
「大丈夫だよ。これくらい食べれば治るって」
「でも、でも、心配だよ〜」
七竈は心配で泣きながら、腹部にナイフが刺さったままの蒲公英に抱きついていた。
「それよりなな、この女の子を解放してあげなきゃ」
「そうだね。じゃあ、あたしは夕食の準備をしてるから、よろしくね」
「ラジャ」
蒲公英は縛られた女の子の口からガムテープを剥がし、手首を縛っていた紐をほどいてやった。女の子は蒲公英に向かって、大丈夫ですか、ありがとうございます、と泣きながらお礼と、蒲公英の刺された怪我を心配する言葉を何度も述べていた。
「これくらい、怪我はすぐ治るよ」いいながらナイフを抜く。女の子は心配し過ぎて、自分が今まで何をされていたのか忘れているほど、蒲公英の怪我に対して取り乱している。
「終わったよ」
七竈が雄豚三匹をさっきの女の子のように縛り、口にガムテープを張りおえたことを蒲公英に言った。
「この子の服どうにかしなきゃね」
「あたしの服かあげようか?」
「それだと、ななが下着姿になっちゃうよ〜」
「う〜ん。じゃあ」七竈は三匹の雄豚のポッケやらをまさぐり、財布、ケータイを取り出した。財布は現金を抜き取り、ケータイは電源を切って後はそこら辺に取り合えず置いておいた。あとで使うかもしれないからだ。「とりあえず、これで服を買ってくるね。ぽぽの服も買わなきゃいけないでしょ?」
「お揃いだったけど、穴あいちゃったからしょうがないね。カワイイの買ってきてね」
「善処を尽くします〜」
七竈は取り乱している女の子になんとか服のサイズを聞き出して、とことこと買い出しに行った。
女の子は、そろそろ自分の貞操の恩人たちが、おかしいな人たちだと気づいたようで、雄豚三匹をニヤニヤと嬉しそうに待ち切れなさそうにみている蒲公英に、あなたたちは何者なんですかと尋ねた。
「えーと、教えてあげるけど、助けてあげたんだから、絶対に誰にも言わないでね。いったら大変なことになるから」そう前置きして言った。
「わたしたちは魔女なんだ」
蒲公英は照れながらそう言った。
†
女の子の服と蒲公英の服、それから何故か自分の服まで(三人分とも同じパーカーと長ズボンだった)買ってきた七竈が戻ってきて、女の子に買ってきたばかりの服を渡して着替えさせて、今日のことはすっかり忘れて、寄り道せずに帰るんだよ〜と、二人は言い、女の子を帰らせた。
「女の子はね、大好きな男の子とセックスするのが、一番とろけるほど気持ちいいんだよ」
「なな、それ本当なの? 誰とやっても同じだよ」蒲公英が訝しげに言う。
「そうでしょ。そうじゃなかったら何のための行為なのさ。痛くて辛いものだったら、誰も赤ちゃんなんて作らないで、滅んじゃうよ。えろいくせにそんなこと知らないんだから〜」
ケラケラと二人は笑い騒ぎながら、三匹の雄豚の前に立っていた。三匹とも意識は回復したようで、必死に逃げようと気持ち悪く蠢いている。
「ねえ? ぽぽ」
「なぁに、なな?」
「まずは、ぽぽを刺したヤツからやっちゃおうよ」
「うん、そうしようか」
七竈と蒲公英はナイフを持っていた雄豚を足を掴んで引きずり、残りの二匹が見える位置に置いた。
七竈が舌なめずりをしながら「勃起した状態でへし折ると赤いカリフラワーみたいになるんだって」と興味津々に言い、蒲公英はつまらなそうに「それは確かに面白いけど、すぐ失神しちゃうから駄目だよ。ちみちみと酷いことやらなきゃ♪」といって、さっきの自分に刺さっていたナイフを掴み、躊躇い無く二つの耳を切り取った。両耳を切り取られた豚は痛みにさらに蠢いたが、七竈に押さえつけられて、身動きがとれず、痛みを紛らわすことが出来なかった。
蒲公英は切り取った耳の片方を七竈の口に向けて「あ〜ん」と差しだし、七竈はパクッとかぶりついた。もう片方を蒲公英自身で食べる。
くちゃくちゃと咀嚼の音と、耳を切られ痛みに体を捩らせたりしている雄豚の音が響いている。
「やっぱり、耳は鳥の軟骨みたいで美味しいね。なな」
「うん、でも――」七竈は我慢できなかったらしく、雄豚の上半身を裸にさせて、蒲公英の手から取ったナイフでスパッと皮下脂肪まで裂き、両手でめいいっぱい開いた。「こっちも食べよう。踊り喰いで♪」
蒲公英は目を輝かせながら、新鮮でまだ活動を止めていない、中に詰まっている物に向かって「美味しいそうだねっ! 脂がのってるしっ!」と嬉しそうに言いながら食べやすいよう、魚の小骨を取るみたいに、邪魔な骨をへし折って取り除いていた。
綺麗に骨が取れたところで、二人は手を合わせて号令。
「「いただきますっ!」」
その号令を合図に二人は、手を、口を、顔を、服を、血と脂と肉片で汚しながら、ぐちゃぐちゃと美味しそうに笑顔で食べ始めた。
その姿を見ていた雄豚二人は涙を流しながら恐怖に怯えていた。
†
「あーお腹いっぱい」
「あたしは腹八分目だけど、もう一人、魔女もかじりたいから、ここで止〜めよ」
「残ったのはどうする?」
「もち殺す。あんなことをしようとしたんだもの、逆にやられる覚悟でやっているんだから、あたしたちもやらないと失礼だよ。それにあたし、切腹した人は、どれくらいの時間で死ぬのか、一回試してみたかったんだ〜」
「じゃあ、じゃあ! 二人で同時に裂いて、どちらが長く生きているか競争しようよっ♪」
「いいねっ♪ そうしよう! そうしよう!」
そうして三匹の雄豚は、一匹は車に引かれた猫が、さらに何度も引かれ、細々になった体をカラスについばまれたのと同じに、原型を留めないくらいグチャグチャのバラバラにされた。もう二匹は、腹を十文字に裂かれたあと、なかなか死ななかったためか、痺れを切らした二人に、雄としてのシンボルを切り取られ、目の前で輪切りにされ、ついに身体的にも精神的にも、大ダメージを受けて限界を超えて、失神してしまった。それでもかすか呼吸はしていたが、何にもおもしろい反応をしなくなったので飽られ、そのまま放置され、後は腐るだけの体になったのだった。