表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
まじょがりっ!  作者: ハクアキ
第三章 Three Peace And ...
101/121

おしまいっ!? ××××× Angle

「なんで、こんなことをしたの?」

「それはあなたを倒すために決まってるでしょう? それ以外に何があるっていうの? 考えればいくらでも思いついて、どれが本当の理由だか判らなくなるかもしれないけど、これが一番の理由で、一番のわたしの利益になることでしょう?」

「そんなの考えられない。わたしを倒すためだったら、あなたはもっと別な方法でも倒すことができたはずよ。かりにもあなたは葛君と同じモノなんだから、それくらいの能力を持っていても、なんらおかしくはないわ」

「確かに。そう考えることもできるわね。わたしがあなたを倒すために、あなたよりも異常で、反則的な能力をつけたとしても、たった一回で、確実に、あなたに勝てると保証はどこにあるの? もし、そのあなたを倒す為に身につけたわたしの能力が攻略される、RPGのモンスターやボスみたいに必ず倒せる方法を見つけられたら、わたしが逆に簡単に殺られて終わりじゃない? 仮にもあなたは国の最大の防衛機関にたった一人で立ち向かって、楽々に勝利を勝ち取ったのよ? そんなわたしよりもバケモノ地味た相手に対して、勝利を勝ち取るために、悪巧みを考えて、勝率をあげるのは普通だし、セオリーだと思うのよ」

「だからって、二年も監禁するのはっ!」

「ゲスだって? そんなことを言ったら、あなただってゲスの一人よ。わたしはね、あなたと同じ事をしたのよ? わかる?」

「わたしはそんなことをしていない!」

「そう言い切れるのはどうして? あなたは、たった一人で、自衛隊員全員の記憶と意志をすべて書き換えて、戦意をなくして使いものにできなくしたことを忘れたの?」

「それが、あなたとやったことと、どこが同じなのよ!」

「全く同じだわ。あなたは戦力をそぐことによって、人々に恐怖を与えて、自分の存在をしらしめただけだった、かもしれないわ。でもね、人々はこうも思ったのよ。魔女は過激な『犯罪者』だって」

「わたしは確かに、みんなにそう思わせたかもしれないけど、危害を加えてなんていない! それに国がわたしたち魔女草ストライガを認めたときに、記憶を書き換えた人たちの記憶は全部元に戻したのよ!」

「そうかもね。あなたは人質を取ったが、怪我をさせない、身体には一切傷つけないようにした。でもね、社会はめんどくさいところで、一度転んだりしたら、それが致命傷となるのよ? 自衛隊の中で、自ら責任をもって脱退させられた人が多くいたって知っている? あなたはね、その脱退した人の人生を簡単に壊したのよ? 人生っていうのは直しても直しきれないくせに、簡単に崩れるものなの。砂のお城よりも崩れやすいわ。そして、もう一度作り直す時間なんてないのよ? 作り終えた後に来るのは賞賛ではなく、タイムアップ。死だわ。努力しても時間が足りない、届かない、死んでも認められない。それなのにあなたはただ自分が認められないからって、力技で何人か犠牲にして社会に無理矢理認めさせた。おまえがこの書類にサインしないら、この拳銃でおまえの家族の頭打ち抜くぞって脅しといて、人質に取ったその人の家族を世話もせずに餓死させているっていう脅しでもない脅しをしてね」

「違う! そんなことはしていない!」

「あなたがそう思うならそうしなさい。そのしっぺ返しに会うのはあなたなんだから。でわたしもあなたのやり方をまねてあなたを倒すことにしたのよ。わたしも強固なあなたを倒すために人質を取って力をつけて。あなたも強固な国に対して人質をとって力を得たように。ほら、同じじゃない。どこが違うっていうの? それは量で言ったらあなたの方が多いと思うけどね。さて、あなたはどれくらいの人の人生を犠牲にして、ここに立っているのかしら? 答えられる? それが答えられるなら、あなたはわたしに勝てるわよ?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ