1、原点
その日、僕は恋をした──。
暗闇に照らされた何気ない日常にそれは舞い込んできたのだ。話しかけるとそれは僕全体を包むかのように静かに呼応した…。その正体を知ったのは高校入学を経てまもないことだった。高校早々の定期試験で全て赤点、下から2番目の成績を取ってしまった僕は担任やクラスメイトから嘲笑の対象となっていた。担任は口を開く。「今回、赤点だったやつは勉強が足りないってことだからな、くれぐれも次回はないように!最も全て赤点は論外だがなw」その言い方、素振りに腹が立った僕はなんとか次の定期試験では見返してやろうと意気込み勉強を始めたが、、これが続かないのだ。だから自分は駄目なのだと戒めようにも戒めの言葉よりも先にまだ大丈夫という悪魔の囁きが耳にくっついて離れない。そうしていると隣のクラスの幼馴染の風美が休み時間に何やら尋常ではない形相で僕のいるクラスに入ってきた。「あんた、高校初っ端のテストでそれはやばい!聞いたわよあんたと同じクラスメイトから!」誰が僕のテスト結果をばらすんだと思ったがまあいいかと思い、風美の話を聞く。「しかも、数学2点!?よくこんな点数取れるわね。まあいいわ数学をまずは勉強しましょ!」僕は1人でやるからいいと言ったが、風美は止まらない。面倒くさいのと勢いに負けて承諾してしまった。ここから波乱万丈な僕の数学人生が始まるとも知らずに……




