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馬と羊  作者: 光咲羽香
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プロローグ

 東京都心から北北西へ、電車で三十分ほどのところに、東京ドーム十個分ほどの広さをほこる公園がある。埼玉県のベッドタウンとして栄えた街の中心から、少しだけ離れた場所だ。

 十一月の初旬。少しだけ冬の気配を感じ出した三連休初日の土曜日に、多くの人達がその公園へ足を運んでいる。

 公園では市制三十周年を祝うイベントが行われているからだ。

大きな桜の木が両脇を彩る正門沿いには屋台が立ち並び、焼きそばや、たこ焼き、チョコバナナや、お好み焼きの匂いが、少しだけ北よりになった秋風に流されて、公園内へ振りまかれていった。

 中央広場に設置されたステージでは、ダンスショー、キャラクターショー、マジックショー等、一時間おきに演目が設定されて、訪れる人を楽しませている。

 公園に併設された集会場では、地元の主婦有志が集う料理教室や、絵画教室、自慢の文才を競う川柳教室等が、食欲と芸術の秋らしく行われている。

 公園の北西側には、野球場とサッカー場が一面ずつ設けられている。野球場では野球教室。サッカー場ではサッカー教室が行われ、埼玉県に本拠地を置くプロチームの有志によって、子供たちの熱い情熱に油が注がれている。

 地元に本拠地を置いているのは、プロスポーツチームだけではない。電気メーカーや、自動車メーカーも、自社の製品をアピールするために、体感型のホームシアターや試乗会等で来場者の喚起をあおっていた。



つづく

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