8.危険な同類、レナ。
「れいな、僕と一緒にユラスに行きませんか?」
寝ぼけているすきをついて言って来た言葉に、つい頷いてしまった。
気が付くと馬車の中。
「え?ここどこ?」
「あ、れいな。やっと起きましたか。ここはユラスに行くための道ですよ、『青の道』とも言われています。」
何故かアルラントが隣に座っていた。自分の服を見ると何気に豪華なワンピース。薄い緑が中心的に使われていて、黄色、銀色がところどころにある。アルラントは白が中心的に使われていて金色の刺繍が入っている豪華な服。
「え?これ誰が着せたの?」
「レナですよ。」
「レナ?」
「レナは私ですわ、れいな様。」
おわっ、ビックリした!え?アルラント以外にも人いたの?…それにしてもきれいな人だなぁ…。
レナはメイドのような服を着ていて、髪の毛はゆるい長い水色の髪、目は優しそうな緑の目。その人はアルラントの隣に座っていた。アルラントは玲菜とレナに挟まれていたが基本的に玲菜のほうを向いている。
どんだけ私のこと好きなんだよ、お前!!きしょい!というかファディーーー!いるー??
『いるよ、どうしたの?れいな』
「あのさ、私本当にレナに着せてもらってた?」
『きせてもらってたけど、ひっそりアルラントみてたよ?』
それを聞いて玲菜の顔が凍る。ファディもエセルも二人は外にちゃんといただろうが、アルラントが見ていたことに凍りつく。
「れ、れいなさん…誤解です……!」
「あははは、じゃあ何かな?」
「そ、それは…。」
「へえ、言えないんだぁ……えいっ♡」
えいっという言葉とともに馬車の中なのに鋭い氷の凶器ともいえるものをだし、アルラントに投げつける。それを余裕の顔で避けるアルラント。を、レナが押さえつける。
「レナ!?何をするんです!!わたしがけがをしてしま」
「別にいいんじゃないですかね。」
「うん、いいと思うよ。」
「別にけがしたって」
「「アルラントなら直せるじゃん?」」
「だから」
「私たちは」
「「傷つけることにちゅうちょしないよ?」」
「「ねー♪」」
レナとは気が合いそうだね♪
「気が合いますね」
「あうね、レナ。」
「合っちゃいますね」
「「じゃ、親友ってことでいいですかね。」」
「「いいですよ?」」
「「じゃ、敬語はなしで。」」
「なぜそこまではもっちゃうんですか……!?」
何やらアルラントが言っているがそんなことは聞こえないように話しまくる。
「レナはいっつもこんなのにくっついてるの?」
「えぇ、残念ながら。」
「なんでこんなのに?」
「仕事ですからねェ」
「レナ、偉い!!」
「私なんて木にアルラントつるして放置したことあるよ」
「いやぁ、玲菜様鬼畜ですね!」
「うん、レナもだね!ありがとう!」
「………同類です!リーラント、ここに同類が!」
『アルラントも同類だよ。』
同類?あははは、じゃあアルラントもう一度お仕置きされたいらしいね☆
実はレナは漢字に変換すると玲菜になります