4.ファーディーナンド様って誰?
ファディは幼い容姿ですが年齢は2000歳超えてます^^
ドアから出ると何やら整った容姿の男の人がいた。
銀髪で目は切れ長の紫色。明らかに日本人ではない。
「ぇ、誰?」
「起きましたか?僕はアルラント・セルヴァート・イファナといいます。アルラントとお呼びください……あなたの名前は?」
「松崎玲菜です。……アルラント?は日本人じゃないよね。」
「れいな。そうですか………ところでニホンジン?ってなんですかそれ」
「……もういい。で、ここはどこ。」
「ここは僕の部屋の前ですよ。」
何だこいつふざけてんのか。いや、まああってるっちゃあってるんだけどさ。
「そうじゃなくて…。」
「ふふふ…分かってますよ。ここはイファナの国の神殿です。僕はここには住んでませんが一応僕の部屋です。。」
「へえー。で、私は召喚されたとかなんとかなんだよね?」
「はい。なんで知ってるんですか?」
「いや、なんとなく…。」
なわけないけどね☆ファディに教えてもらったに決まってるでしょアルラントさん。アホなの?何納得したような顔しちゃってんのさ…。
飽きれたような表情を浮かべる玲菜にいきなりアルラントは指をさしてきた。
人を指さしちゃいけないんだよって教わんなかったのか!!
「あなたは、魔力もち、ですよね。」
「魔力もち?え?何ソレ。」
「しかも強い魔力…一度試してみますか。『光の球』!」
いきなりアルラントの指から光が出てきてそれが丸くなり、玲菜に向かってくる。
「うきゃあ!なんだこれ!!気持ちわるっ!!」
玲菜は条件反射で手を前にやった。すると光の球だか何だかというものは消えて、消滅した。
「ほら、やはり。今のは魔力85でやった術ですが…簡単にはねのけましたね。」
「魔力85?って結構高いんじゃないの!?」
「はい。平均の魔力もちは60ぐらいですよ。ちなみに僕は200ぐらいです。」
「高っ!!?その85を私にぶつけようとしたの!?」
「はい。でも僕の見た感じからはあなた…れいなの魔力は1000を超えていると思いますよ。」
「うわ、マジか。スゲェ。私スゲェ。」
『せいかくには1067だよ。』
「うわっ、ビックリした…ファディ、いきなり話しかけないでよ…。」
「ファディ?…っ、まさか妖精王ファーディーナンド様!?」
『あれ?しってるの?』
いきなり私の肩の上に現れたファディ。
ずっとそこにいたんかい!!やけに重いと思ったら…。っていうか何妖精王ファーディーナンド様って。ファディのこと?そんな長ったらしい名前だったの?妖精王ってあれだよね、妖精の頂点に立つなんたらかんたらってやつだよね。へえーふぁでいって偉い人だったんだー
『でもボクいまはファディだよ。ファーディーナンドじゃない。ヨケイなこといわないでくれる…?』
いきなり怖くなったファディ。
「まあとりあえず出ようよ。この無駄に広い場所だったら私死ぬから。」
「最後に聞きます……あなたは人を殺せますか?」
「殺せるね、間違いなく。」
「なぜ?」
「私は良く容赦がないって言われるんだ。人を殺そうがなんだろうが私はもうこの世界でしか生きられないんだから殺せと言われたら殺すしかないでしょう?そうじゃないと私殺されそうだし。」
「……合格です。いいですよね?リーラント。」
『あぁ、別にいいぜ。』
アルラントの頭の上に現れたまたまた小さな妖精。その妖精はファディの近くに行き、跪いた。
『ファーディーナンド様。』
『ファーディーナンドじゃないよ、ファディだよ。』
『ファディ様、元気でしたか?』
「うん、げんきだよ。それにれいなもいいこだし、だいじょうぶだよ。だからもどってもいいよ。』
ファディがそう言うとリーラントという妖精は消えた。
「いろいろビックリすることがありますが、ひとまず魔術師長に会いに行きましょう。」
「魔術師長?」
「はい、魔術師長です。さ、いきますよ。」
アルラントがそう言うと強引に外に連れて行かれた。
え、ちょ。魔術師長って誰!!!?ひ、引きずらないでぇぇぇ……