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死神と厨二病が救うセカイ  作者: 黒服さん
プロローグ
3/8

003 ギルド


 はい、今回でようやく主人公の名前がでます、あと、仲間キャラも、これから出して行きたいと思います。



 ガチャリ。と、音を立てて、扉は開かれた。そこから差し込んだ強い光に、少年は目を閉じた、そしてしばらくして、目が慣れてきたところで、目を開く、すると、そこにあった世界(・・)は――――――


「酒場?」


 そう、色んな中世アニメなんかで見そうな木製の巨大な建物、その入り口に少年は立っていた。

 何をすればいいかわからず、その場に立ち尽くしていたが、後ろから少し乱暴に背中をどつかれた。


「おい坊主!」


 驚いて振り返ると、そこには2メートルはありそうな巨漢が居た。


「入り口に突っ立ってんな、邪魔だどけ」


 怒鳴られて、慌てて横に移動した、すると、最初は大男に隠れて分からなかったが、後ろにまだ4人もいた。鎧や、変わった服を身に着けている。


鎧を着た男が2人と、服を着、杖を突く男(と、言っても40代後半だと思うが)そして、最後に居たのは、驚く事に少女だった。服には白を基調として青いラインが何本か入っており、手や、足、肩などには金属の鎧が付いている、そして、腰の辺りまでのびた、鮮やかな紅い髪を、まとめて縛っていた。


 自分と同じ、前の世界では忌み嫌われた髪。それを堂々と晒す少女に、俺は少なからず違和感を覚えた。

彼等が去っていって、しばらくしてから、言われたとおり、ずっと立っているのも変だと思い、手近の席に座った。


 座ってからも、しばらくあのパーティを見ていたが、不意に声がかけられた。


「ねぇ、旅の人?」


 見ると、そこにはメイド服のようなものを着た女性が立っていた。


「え、ああ…えーっと…」


 どうしようか、旅の者っつーか、ただ神の開いた扉くぐったら此処に来たしなー。

 まぁ、フツーの対応すりゃいっか。


「ああ、そう」


「じゃあ、どこの国から来たの?」


 …対応不可能ですね、ハイ。


「え、えーと、じゃ、ジャパン?」


 もーいい、ヤケクソだっ!


「ジャパ…?ああ、ジパング?」


 おお、そんな感じの国があったようだ、ラッキー。


「ああ、それだ」


「それじゃあ、ギルドに登録する?」


「ギルド?ここ酒場じゃなくてギルドなの?」


「うん、と、いうか知らなかったの?外に大きい看板が出てるけど?」


 いや、だから神の部屋から直で来たからしらねーんだよ。


「まぁ、いいや、それはそうと、ギルドに登録すると、何かいいことあんの?」


「うん、知らないみたいだし、教えてあげる。まず、ギルドに登録すると、正規の依頼(クエスト)を受けられるの。」


「するとどんなメリットが?」


「正規の依頼っていうのは、ギルドが通した、安全な依頼よ。」


「じゃあ、それと違う依頼ってーのは?」


「依頼の種類は大きく3っつ。さっき言った正規依頼と、そして、人から出された即席依頼、そして、…これは少ないけど、政府から出される国際依頼。」


「ふーん、また大仰な名前で」


「ま、詳しい話をするのは追々として、まずは登録しましょう」


「おう」


 なんかもー登録するのは確定なようですね。まぁいいケド。


 そのまま、連れられるままに、俺は受付へと向かった。




―――受付―――



「じゃあ、最初にジョブ(職業)を教えてね。」


 ハイ、キター!もー無理、ダメだーッ!!


「………………」


「…まさか、ジョブも知らないの?」


 ハイ、知りません、こーれっぽっちも。


「まぁ、見たとこ剣士…の、ようだけど?」


 いわれて腰を見ると一振りの剣が、鞘に収められていた。驚く事に、ぜんぜん気づかなかった。


「あの…話…聞いてる?」


 あ、ゴメン完全に忘れてた。


「ああ、たぶん剣士だと、思う…」


「なにそれ?」


 うん、曖昧だというのは重々承知だ。でもわかんないんだもん!


「いーだろ、べつに。」


 もとより、人付き合いが苦手な俺は、まともな話ができんのだ。


「ま、ジョブについても、後々教えてあげるわ」


「そりゃどうも」


 よし、セーフ。


「じゃ、最後にあなたの名前を教えてね」


「名前…?」


 えーと…ありゃ?そのへんの記憶が思い出せん。ナゼ?


「えーと、名前名前…」


「まさか、自分の名前すらわかんないの?」


「えーーとね…」


 確か、俺の名前は…れ、れ、…ん。そうだ!俺の名前はレン!レンだ!


「レン、俺はレンだ」


「だいぶ時間かかったわねー」


 ニマニマと、笑みを浮かべてこっちを見てくる。このヤロー。


「じゃあ、だいぶ時間かかったけど、登録証を発行するわね」


「ういーっす」


「あ、そうそう。ここで依頼を受ける時は、必ず登録証を提示してね」


「はいはーい」


「はいは、一回」


「うい」


「ふぅ」


 一つため息をついて、登録証の製作を始めた。まったく、ため息つきたいのはこっちだよ。

 彼女が仕事に入ってしまい。暇になったのであたりを見渡してみた。見れば見るほど大きいギルドだ。

と、そんなことを考えていたとき、少し離れた席から大声が響き渡った。


「どうしてよッ!!」


 一瞬、肩をすくめて、声のしたほうを見やると、さっき見たパーティの少女がテーブルを叩いていた。

 パーティの4人も少し驚いているようだったが。すぐにたしなめるように手で制し、何か話し始めた。

 聞こえるかもしれない、と思ったが、すぐに元の喧騒にかき消され、聞こえなくなってしまった。


「はい、できたわよ」


 声に振り返ると、登録証と思しきものをテーブルに置いている受付嬢がいた。


「あ、ああ、アリガト」


「はい、どういたしまして、

と、それはさておき、彼等、いや、彼女が気になるの?」


「え?」


「顔に出てたわよ。」


「ぐぬ…」


 しくじった、こーいうのに目ざといタイプだこの人。


「まぁ、いいんだけど、

で、どうするの?すぐに依頼受ける?新人にちょうどいいのがあるケド?」


 《新人》を念入りに言ってくるのは、親切心からか?いや、そう願いたい。


「ああ、いいよ、そっちのチョイスで頼む」


 少々気にくわんが、この世界をよく知らないのは事実、意地張るよりも、頼れるようなら頼ったほうがいい、と半ば自棄になっていた。


「はーい、今のとこ、君に合った依頼はこれね」


 そう言って、彼女が差し出した紙には、『エビルホビット10体の討伐』と、書かれていた。

 何か名前から言って、恐ろしげな奴が想像できるが、目の前の受付嬢は、人を騙して、命の危機にさらすような人物には見えなかった。


「うん、わかった、じゃあその依頼を―――――」


 そして、まさに今契約しようとしたとき。横から声が聞こえた


「エビルホビット10体を受けるの?…」


 そこにいたのは先ほどのパーティの少女だった。依頼書の内容を確認した後に、品定めをするかの如く、俺の装備を眺めていき、1つため息をついて、受付嬢に向き直った。


「ねぇ、リーラ、〈新人〉を殺す気?

 今は秋よ、今の時期、奴等は冬眠前の捕食期で、気が立ってるのよ?そこに〈新人〉放り込むなんて、奴等に餌あげるようなものよ?」


 すると受付―――リーラは白々しく


「あ、そうだったわね、忘れてたー」


 いかにもざーとらしい声を出した。このヤロー俺を殺す気だったのかよ。

 すると、少女は、先ほどよりも、重いため息をついた。


「全く、あなたには敵わないわね。」


「ゴメンね」


 俺が全く理解できない中、彼女は、俺に渡された依頼書に何か書き込むと、俺に差し出してきた。

どうやら、依頼書の枠の中に、名前を書け、と、いうことらしい。


(何が何だ?…)


 あんな断片的な会話ではまさしくフラグが立っただけのように思えるのは気のせいであって欲しい。

 ともあれ、書かなければならないようなので、ペン立てからペンを執り名前を書く。すると、彼女は

その隣の枠を指差し、「ジョブを書いて」と言った。


「あ、ああ、アリガト」


 そして、言われるままに、名前の隣に剣士(セイバー)と書き込んだ、その後、彼女の枠を見ると、

 『アルナ』 『剣士』と、あった。


(俺と同じ剣士か…)


 RPG的なことを言わせてもらうと、剣士と、魔法使い(ウィザード)がベストな組み合わせなんだがなぁ。とか考えていると、アルナが俺の手元から、依頼書をひったくった。


「ふーん、レン君ねぇ…」


 何か考えているようだったが、深く考えないようにした。どうせ想像範疇に無い。


「じゃ、いきましょ」


「ああ」


「がんばってねー(死なない程度に)」


 何か不吉な発言聞いた気がしたのは気のせいと思いたかったが、アルナが右手で顔を覆い、これまでで最も大きいため息をついたところを見ると、気のせいじゃあなかったらしい。      最悪だ


ともあれ、何の進展も無かった俺の世界が、ようやく動き出したんだ、後悔だけはしたくない。


   なーに、問題ない、  楽しみきってやるさ。理想世界!!!



  はい、こんな感じです、お次は戦闘シーン書きたいと思います。


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