終章
ついに今作も完結です。
明日からは今まで通り短編に移行しますのでそちらもどうぞ
終章
あれから130年がたった。
不思議なことに魔理沙の身体は息をしている。
いや、息だけをしている。
まるであの術式を身に受けて時を失ったかのようにあの頃の姿のまま。
しかし目覚める兆しも、手段もない。
誰も、彼女を目覚めさせることはできなかった。
だからせめて、彼女が入っているであろう人形と魔理沙を糸でつないでいる。
未だに、いや。もう諦めるなんて、出来そうになかった。
そう言えばもうこんな時間になっている。
そろそろ“彼女”が、10代目阿礼乙女の稗田阿都がうちに来る。
彼女の姿はどうもあの事を思い出させる。
そして阿都もまた、阿求の日記を読んだそうで、この事については知っている。
最近では私の所に来ては昔の魔理沙の話を聞かせてほしいとせがんでくるので、私の愛した彼女の事を余すことなく伝えている。
そして今日もまた、古い記憶に想いを馳せる。
私は何度も何度も、永遠に。
在りし日の魔理沙に恋をするのだろう。
Fin
と言う訳で魔理沙は生き返りませんでした。
いや、ハッピーエンド√もあったんですがそっちはですね書いてて収拾がつかなくなりまして、こうなりました。
前書きでも言いましたが短編の方もよろしくです。