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  作者: 小田虹里
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ホワイトノイズ

ぽつ、ぽつ、ザー、ザー……。


不揃いな雨音が心地よい。

ざわつく心音をかき消して、雫の世界が僕を支配する。

ホワイトノイズ。

鬱な僕にも効果があるらしい。


母のお腹に居るかのような錯覚に誘われ、安堵感が広がっていく。

もっとも、母の腹水にいた記憶など、生まれ落ちた瞬間に置いてきたのだが。


きっと、こんな感覚だったのだろう。



雨は偉大なる海からの贈り物。地球のはじまり、生命のはじまり。



流れ落ちた穢れもまた、静かに溶けていく。



そう、今まさにはじまりの世界へと……。

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