第二十五話 誰も死なない戦争
すみません!ここからタイトル前にある第〜話がズレます!!申し訳ありません!!
「待って。あんたは人が死ぬのは嫌なのよね?何で戦争なんて……」
「戦争で人を殺すなんて誰が言ったの?」
私は戦争を起こすって言った。
でも、人を殺すなんて言ってない。
まずは両国家に亀裂が入るような情報を隣国であるメイラール国に流す。
両国の間に不可侵はない。
それに、メイラール国の現国王は短気だと聞く。
ならばそれを利用しよう。
でも、人は殺さない。
私がフォローするから。
「あなたには私の身代わりになって欲しいの。あなたに変装用の魔道具を貸す。それで私に化けて半年間バレないように生活して」
「それだけでいいの?……あんたはどうするのよ」
「戦争で人が死なないように援護する」
戦争の期間は長くて半年。
魔力制御もある程度できるようになった。
私は松谷さんに魔道具を手渡した。
それをつけた松谷さんは私の変装中の姿になった。
「バレたらどうするのよ」
「バレないようにするんだよ。あなたが私らしくしていたらバレない。間違っても愛されるとか思わないでね」
「……分かったわよ。協力する代わりに、私に本物の愛をくれるイケメンを連れて来てね」
「強欲だね。仕方ないな」
結局協力してくれることになった。
松谷さんは信用できる。
確か、前世から嘘は嫌いだったからね。
「それじゃあ、頑張ってね。山里菜乃葉」
私はイタズラ心でそう言った。
松谷さんは眉をひそめて言った。
「嫌な女」
◇◆◇
そこからの私の行動は早かった。
すぐにメイラール国に行って国王に嘘を言った。
「アスクレイン王国はメイラール国に攻め込む作を立てています。彼らを許してもよろしいのですか?」
メイラール国の王は不機嫌さを表に出して言った。
「アスクレイン王国に攻め込む。兵を立てよ」
よし。
これで戦争になるだろう。
――一人で抱え込まないでね。菜乃葉。
――そうたよ。菜乃葉は一人で抱え込み過ぎるクセがあるからね。
「……」
私ね、そう言ってもらえて嬉しかった。
でも、巻き込むわけにはいかないの。
私が悪者になれば、誰も悪者にならない。
そろそろ両国の兵が到着するだろう。
私は自分に浮遊魔法と認識阻害をかけた。
これで誰にも見られない。
「戦争の時間だ!」
「剣を抜け!戦え!」
騎士団長らしき人がそう言った。
メイラール国の兵も、アスクレイン王国の兵も剣を抜き敵国の兵の元へ走り出した。
交わった剣先に私はダメージ軽減の魔法をかけた。
私は地面に降り立って歩いた。
剣の心配はもうない。
あとは……。
私の頬を矢が掠めた。
「……っ」
切れたな。
血を拭きながら私は矢を打つ人達の間に立った。
右手はアスクレイン王国の兵の方へ。
左手はメイラール国の兵の方へ。
そして、矢の方向を変える。
しかし、たまに外してしまう。
そう言うのは自分に当てる。
「いっ……!」
これがみんなを傷つけない最善だ。
不思議に思ってるでしょう?
アルトはアスクレイン王国から連れ戻されただろう。
これでアルトの死亡フラグはなくなった。
オーリスの死亡フラグはセシリアがいないから立たない。
そしてユリィが人をいじめないから立たない。
そこら辺は松谷さんがやってくれるだろう。
私はここに集中しよう。
そして、この場にはこの世界のイアンがいる。
イアンは騎士爵の後継者。
だからこの場に出されるのは当たり前だ。
イアンはセシリアを守るために戦争に出て死ぬ。
それは戦争を甘んじていたからだ。
本物の戦争が分かっていればおそらく死なない。
半年に渡る戦争が一時休止期間のようなものに入ると、それぞれ自国に帰って行った。
私はその間にまたメイラール王国に行った。
そして、戦争を止めた。
「申し訳ありません。攻め込む作戦は他国のものでした。今すぐに戦争をおやめください。尊き命が犠牲になるのは見ていられません」
メイラール国の王は急いで戦争をやめるという伝言を使者に頼んだ。
いい意味でも悪い意味でも単純だ。
魔法で取り繕っていたけど私は傷だらけだ。
服には血が滲んでいる。
人でも殺したのではないかという程。
帰ろう。
みんなのところへ。
おぼつかない足取りで私はしばらく草原を歩いた。
アスクレイン王国に転移する程の魔力は残っていなかった。
私は痛みと疲労で倒れこんだ。
「誰も死ななかった……。良かった……」
これでみんな幸せになれる。
私は静かに目を閉じた。
みなさんこんにちは春咲菜花です!今回は戦争を起こした菜乃葉の様子を書きました!なんだか野原で眠るシーンを書いている途中に、太宰治さんの「メロス」にも同じようなシーンがあったような気がしました。気になって調べると諦めの眠りでした。納得した春咲菜花でした。次回は眠ってしまった菜乃葉のその後を書きます!楽しみにしててくださいね!良ければレビュー、グット、ブクマ、リアクション、感想をいただけると嬉しいです!それではみなさん!また次回!




