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ゾンビみたい

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

悔いがないのはいい事だと思うんですよ。

生の執着も薄くなりますが。

朝起きて、会社行って、昼寝して、終わって、ご飯食べて、風呂入って、寝て。はてさてどうしましょう。休日の予定が全く浮かびません。別に不満がどうのとかって言う話は欠片も無いんですけど、虚無ってます。

帰り際、真横に流れる川に目配せし、飛び込んだらどうなるか、なんてぼんやり考えて、結局足が落ちることを選びません。だから今もこうして生きています。

やりたい事は軒並みやりました。食べたいものも食べました。行きたい場所にも行きました。今ぽっくりと死んでしまっても、ぶっちゃけやり残した事もないし、親にお金残せるし、不満は無いなぁと思いながらの帰宅です。これが社会人という奴ですか。

あぁ、でも一つ。やり残した事が。約束はちゃんと守らないと。


「どうしたの? そんな死んだ目をして」

「私の目が死んでいるのは何時もの事でしょう?」

共に映画を見ようと誘われて、その前の時間。お互いがお互いお金が無いので、安上がりに済ませられるファミレスで、彼女と食事をしていた。私はハンバーグを頼んでいた。

柔らかい感触がする。でも味が分からない。こんなに薄かったっけ? でも態々濃くしようという気持ちも起きなくて、面倒臭くて、私は黙って口に詰めていく。

「最近夢だった、浴びる程ケーキを食べるって奴やったんだ。でも結局、味が分からなくて、肉を食べてからの方が幸せだって思ったよ」

あの時もこんな感じだった気がする。味が薄いのではなく、淡くて、何が何だか分からなかった。夢だったケーキに溺れるという事が、こんなにも虚無的だとは思わかなった。

目も悪いし、耳も半分聞こえないし、匂いも同じだし、味は分からないし、何でも生きてるのかなねぇ。

「ケーキの食べ放題は、軽く胃に入れてからが鉄則ね」

「もうやらないから安心して良いよ」

そもそも体が受け付けないしね。そもそも次やる時まで生きていられるのかって話だわ。

彼女はパスタを巻き付けながら、ぼんやりと口を開く。

「ここのパスタってこんなに味薄かったっけ? ……最近、味が分からないから、きっとボケたんだろうね」

「あら奇遇。私もだよ」

そう言って、私達は会計を済ませてその場を後にした。明日もそうやって死んだ様に生きるのだろう。ゾンビみたいに。

鬱って訳では無いのですが、何のやる気も起きなくて、全てが面倒臭くなる時があります。

やりたい事もないし、あとの余生をこうやって過ごすんだろうなとぼんやり考えてます。


別に苦しい訳では無いんですよ。

何かが嫌だという訳でも無いんですよ。

満ちに満ち過ぎた現在です。

ただただ、我儘だなぁというのが今の心境。

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