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いずれは処刑される悪役令嬢ですので、毎日遊び歩きます。  作者: ひとみんみん


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11、自分のステータスを上げて、攻略相手の好きなデートスポットでデートする簡単なお仕事ですv(ヒロイン視点)

 貴族学校に入ってから数日が経った。

 狙ったイケメンとの仲は特に深められていない。


 前世の高校レベルの授業と魔法の授業が難しくて、ステータスもなかなか上げられていない。


 勉強ステータスが低いと、先生が現れて、


「得点が足りない子はお仕置きだよ………」


 と言われてみっちり勉強させられてしまうのだ。

 先生は黒髪黒目のイケメンだけれど、ステータスが足りないプレイヤーにはマジで本当に何もラブイベントはない。


 合間を縫ってマティウスを探してみるけれど、さりげなく護衛騎士たちに阻まれて近づけない。

 もしかして、悪役令嬢のナタリーが邪魔させてんのかと思ったけど見当たらない。


 でもでも!


 私には秘策がある。


 私は前世の乙女ゲーム『秘密の宝石箱~イケメンコレクション~』の記憶があるのだ。

 だから、ちょっとした裏技も知っている。


 実は、イケメンにはっきりとデートに誘い誘われなくても、ヒロインは同じデートスポットにいてレジャーを楽しむだけでイケメンの好感度がちょっと上がる仕組みになっているのだ。


 最初の頃とかデートに誘うのを失敗してしまう時の救済措置だろう。


 そして、私はそのために、男爵令嬢のちょっと少なめなお小遣いの中から、マティウスが来そうなスポット、『ピアノコンサート』のチケットを取った。


 マティウスは自分もピアノをまあまあ弾けるからか、好きなデートスポットは『ピアノコンサート』と、『オペラ』で後はなんだっけ? 『バレエ』だったかな。

 いや、『オーケストラ』だったかな……?


 まあ、いいや。


 精いっぱいのおめかしをして、アイステリア王立音楽劇場に向かう。


 今回の『ピアノコンサート』は、「ショパン」の…………?

 難しくてよく分からない。名前だけは聞いたことある。

 この番号の曲名なんだろ?


 会場につくと、1階の客席から、2階のバルコニー席にマティウスの顔がチラッと見えたような気がした。

 やっぱりかっこいい。

 王子様、サイコーだ。


「ん……?」


 誰かに見られている感じがして振り返ると、別のバルコニー席に悪役令嬢ナタリーが居た。

 見間違えない。

 ゲーム画面から実写になってるけど、シルバーの髪にパープルの目。

 16歳なのにはっきりとしたメイクをしている。

 美人っちゃあ美人だけれど気の強そうな顔が嫌い。

 女は愛嬌でしょ?


 んー……、マティウスと一緒の席に居るんじゃないんだ?

 仲良くないのかも?

 それなら私もチャンスあるじゃん?


 ナタリーは取り巻きらしき女たちと楽しそうに喋っている。

 見られたと思ったのは間違いだったかな?


 パンフレットを見ると、『天才ピアニスト魔法使いカイト』と書いてある。

 カイトもイケメンだ。

 このゲーム、本当にイケメンが多くて大好き。


 私は気合を入れて『ピアノコンサート』を見ることにした。


 ーーー

 ーーーーー

 ーーーーーーーー


「あっ?」


 しまった。

 大きな拍手の音に八ッとすると、『ピアノコンサート』は終わっていた。


 やば、ちょっと私よだれが垂れてる。

 ハンカチを出して、口の端を拭きながら周りを見回すと、カイトに向かって大体の人が立ちあがって拍手していた。

 私はよく分からないながらも、皆に合わせて拍手する。


 昨日、マティウスに会えるかもと思って、はしゃいでよく眠れなかったから寝ちゃったんだ、私。


 やばいじゃん。


 これってゲームのヒロインもステータス足りないと、デートで寝ちゃってデートイベント失敗してたけど、それと同じなのかな?


 好感度上がらないのかも。

 やばっ。


 また、ステータス上げてチャレンジしないと……。

読んで下さってありがとうございました。

もし良かったら評価やいいねやブクマをよろしくお願いします。

また、私の他の小説も読んでいただけたら嬉しいです。

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↓代表作です。良かったら読んでくださると嬉しいです。

「大好きだった花売りのNPCを利用する事にした」

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