表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いずれは処刑される悪役令嬢ですので、毎日遊び歩きます。  作者: ひとみんみん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/38

10、私はヒロイン。(ヒロイン視点)

時間軸が16歳に飛んで、ヒロイン視点から始まります。

 私はこの世界のヒロインだ。


 名前はルーチェ・マーキス。

 可愛い名前でしょ?


 16歳でアイステリア王国の貴族学校『アイステリア王立学院』に入学した時、私は乙女ゲーム『秘密の宝石箱~イケメンコレクション~』のヒロインだと気づいた。


 だって学校の門の所で転んだ時に、攻略対象者の『アイステリア王国の王太子マティウス・ド・アイステリア』に、


「大丈夫?」


 って声をかけてもらったからだ。

 ゲームの雰囲気そのままの、溶けるような淡い金髪に緑の目のキラキラ王子様だ。


 ゲームと違ったのは、私を助け起こしたのはマティウスじゃなくて横から出てきた王太子付きか何かの女騎士だったこと。


 マティウスの独特の上目遣いがなかった事だ。


「あっ、すみません。大丈夫です」


 私は女騎士の手を借りて立ち上がる。

 せっかくのかわいい制服がちょっと汚れてしまった。


 マティウスが上目遣いをしなくなるのは相当ゲームが進んで、ヒロインに癒されて自分に自信を持ってからだ。


 だけれど、マティウスはエメラルドみたいな澄んだ綺麗な目で真っすぐにこちらを見て微笑んだ。


「そう、良かった。気を付けてね」

「は、はいっ!」


 完璧な王子様スマイルで、私は頬が熱くなる。

 かっこいい。


 ……………………マジ、やばい。


 マティウスは私がちゃんと立ったことを確認すると、凛とした顔でお付きの人たちを連れて学校の中へ颯爽と歩いて行った。

 少しの間、私はマティウスが去った後を眺めてボーっとしていたけれど、ある事に気づいてキョロキョロと辺りを見回す。


 ここで悪役令嬢でお邪魔キャラのナタリー・ド・オランジェが登場して嫌味を言ってくるはずだ。

 だって、ナタリーはマティウスの婚約者だからね、一応。


 邪魔してくるのが、ゲームの流れのはず。


 ……でも、待ってもナタリーは現れなかった。


 それどころか、門の辺りを歩いている人がまばらになってきてしまった。

 このままでは入学式に遅れてしまう。


「ち、遅刻しちゃう!」


 こんなセリフ、本当に言うと思わなかった。

 私は我ながら本当にゲームのヒロインみたいだなと思いながら(まあヒロインなんだけれど)、入学式会場に急ぐのだった。


 それにしても夢みたい。

 イケメンとデートしながら仲良くなれるゲームに転生できるなんて。

 ツイてる!!

読んで下さってありがとうございました。

もし良かったら評価やいいねやブクマをよろしくお願いします。

また、私の他の小説も読んでいただけたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↓代表作です。良かったら読んでくださると嬉しいです。

「大好きだった花売りのNPCを利用する事にした」

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ