ヤンキー、異世界に来る。
亮平と亘は異世界に来ることができるのか?
東京、、、様々な欲望が渦巻くこの街の路地裏を歩く高校生の二人の若者が居る。
細身の身体に身長は160センチ前後程度で茶髪にピアスを付け、一生懸命‼️と言う文字がデカデカと印刷されたシャツを着たラフな格好の若者が竹下亮平。
顎髭を生やし、ゴツい身体でヒップホップ系の衣装に身体を包み、十字架の付いたネックレスを掛けている男は斎藤亘という。
高校生の彼らは休み明けが近く、学校が始まる前に最後の休みを満喫している最中だ。
「なあ、亘」
「どうした、亮ちゃん?沙耶香に飽きたから、俺で満たそうとしてる?」亘はからかいながら話す。
亮平は呆れた声を上げながら
「違ぇよ。バーカ、沙耶香はそんな簡単な女じゃねぇんだよ」
亘はハハっと声を出して笑う。
「ワリイ、お前らの仲だと俺は嫉妬する気も湧かんわ、所でなんだよ?」
「強、変わっちゃったな」
亘は前までつるんでた、相田強の事を思い出す。
「そうだな、アイツはボクシングにやり甲斐を見出したんだよ。強がデビューしたら、ファン1号になってやろうぜ。」
「ファン倶楽部まで作ってな‼️アイツ、喜ぶぜ、どうする?有名になったら知らないって言われたら?」
「うーん、アイツがそんな事言うなんて、考えたかねぇな。でも、言われたらか?」
悩みながら前を向いていると暗い景色の中で明るく、輝いている場所がある。
二人は考えながら歩いていたので、吸い込まれるようにその中に入っていった。
道を歩いていると近くから声が聞こえる。
「シシー、今入ったよ。もっと広げてよ。キツいよ。」
「分かりましたよ、それにしても硬いですね」
近頃では変わった性癖のカップルがいるものだ、なるべく絡まないようにしようと思い、二人は進む事にした。
「ハァウ‼️ハァハァ」
「ちょっと変な声を出さないで下さい」
「何気に初体験なんだよ、なんだろう?ハゥ‼️」
亮平は亘に小さく耳打ちをする。
「ちょっと、コイツら危なくね?」
「シカトしとこう。」
周囲の声が近づいてくる。
「ゴメン、もう少し、広げてくれる?」
「あのー?聞いてもいいですか?」
「何?」
「私は貴方の身体の何処を広げてるんですか?」
「肛門」
「、、、ファ⁉️」
「シシー、今、どっから声出したの」
「そんな事より、今なんて言ったんですか?」
「恥ずかしいなぁ、2度も言わせるなよ。そうだ‼️括約筋だよ」
ドンドン大きくなる声を声を聞きながら、早く、立ち去りたいと思い二人は我慢して歩いた。
「シシー‼️」
半ば、ヤケクソな口調でシシー呼ばれた女が答えた。
「何ですか⁉️」
「何かに目覚めそうだよ‼️」
「そんな報告なんていりませんよ‼️馬鹿ぁ‼️」
亮平と亘はお互いに顔を見合わせると頷き、走り出した。
シシーが泣きそうな声で喋る。
「まだなんですか?」
「走り出したから、もうすぐだよ‼️ああ‼️」
シシーの祈るような声が聞こえる。
「中の人、お願いですから早く出て下さい」
「あぁ」シシーの相手は切ない声を上げた。
通路を出た亮平と亘は驚きの余りに声を失った。
「何処だよ此処?」
それもその筈、二人の前にはいつも見慣れた街頭ではなくて、沢山の森林が生い茂る見知らぬ森に出たからだ。二人は周囲を見回すと泣いている金髪で色の白い女の子を見つけ、二人はこの人はさっき聞こえた声の変態プレイに付き合わされている女性だと思った。二人は声を掛けるべきか、迷っていたが放っておく事にした。
頭の中に声が聞こえてくる。
「シシー、今日は二つ勉強になったね」
啜り泣きながら、シシーは答える。
「何ですか?」
「手に入れたいものを手にする時はそれなりの対価が必要だね、それにシシーは変態さんじゃなかった事だ」
シシーは泣きながら
「煩いですよ。この馬鹿‼️これを知ってたら、断ってたわよ‼️もうお嫁にいけません」
「でも、褒めてくれてもいいこともある。そう言うプレイが好きな旦那だったら貰い手があるよ。僕とかね」
シシーは泣き出した。
「シシー、お客様が来てるよ。お出迎えしてあげないと」
シシーは涙を拭いた。わざわざこの世界を救いに来てくれた方がいるんだお出迎えしなくてはと。
「初めまして、シシーと言います。この度はこの世界を救う為に来ていただき、誠に有難うございます。」
二人はクスクスと笑い出した。
「世界だってさ」
シシーは二人の小馬鹿にした笑いに苛つきながら、丁重に扱う事にした。
「あの、お二人はこの世界を派遣する為に来られた勇者様ですよね?」
亮平は笑いながら答える。
「いやさ、世界ってもしかして自分達の住処って事?日本政府にお願いした方がよくない?」
シシーは日本政府とか聞き慣れない単語を聞いて、硬直する。そして二人の身なりに注目する事にした。容姿は私達に似ているが肌の色が違う後、耳の形も
亘はクスクスと笑いながら
「そうだよな、俺達は高校生だぜ?しかも頭の悪い」
「亘君、自分で言っちゃう?」
「亮平は頭がいいのかよ?」
「勿論、悪いに決まってんじゃん」
シシーは不安になりながらも、二人の事を知ろうと考えた。
「二人はお名前は何て言うんですか?」
亮平は笑いながら
「俺は竹下亮平。沙耶香一筋の高校生二年生やってまーす。」
亘も笑いながら、
「俺は斎藤亘、宜しく」
シシーは相手が名乗ってくれてるから自分も自己紹介しなければいけないと思った。
「私はシシーって言います。宜しくお願いします」
亮平と亘は目を開いた。
「本名は」と亮平が聞く。
戸惑うシシー
「本名?」
「シシーってお店から貰った名前でしょ?」
シシーは思った。この人達は一体、何の話をしてるんだろう?もしかして、異世界では仮名があるのが普通なのか?防衛の為?そうに違いない‼️呼んだのは戦いのプロだ。流石は世界樹。括約筋を広げた甲斐があったもの。
「本名です。」
アングリと口を開ける亮平。
「本名なの?」
「亮平、この娘にも事情があるんだよ。聞かないといてあげようぜ」と亘はシシーの身の上を慮った気で亮平を止める。
亮平は何かに気がついた様に驚く。
「そうだな、、、ゴメンね。シシーちゃん。」
「いいんですよ」
シシーは二人がこの世界って言ったら、笑っていたので、この異世界人が此処をどう思っているか、聞いてみる事にした。
「貴方達は此処のことを何処だと思ってるんですか?」
お互いに顔を見合わせるた。
「一緒に答えるぞ亮平」
「いいぜ、亘、せーので行くぜ‼️
せーの」
「群馬‼️」
「青森‼️」
二人は顔を見合わせた。
「は?群馬に決まってるだろ」と亮平
「いやいや、青森に決まってんだろ?」と亘
双方、互いに引かない状況。
「手前、何考えてんだよ?」と亮平
「は?」と亘
「青森がそんな近くにあるわけねぇだが‼️」
「婆ちゃんの実家にこんな森があるんだよ‼️」
シシーは恐らく、二人が自分達の世界と勘違いしてると思って聞いてみたら、案の定、自分の知らない世界の事だった。それは予想通りだったのだが、急に争いを始めた二人にシシーは戸惑っていた。もしかして、とんでもない人を呼び寄せてしまったのでは?
この二人は異世界でどんな事をするのでしょうか?