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聞こえるのは、ラジオ?それとも…

掲載日:2022/08/25

「小説家になろう【夏のホラー2022】」参加作品(短編小説)

ホラー系は初参加です。


「この休みの過ごし方が重要だぞ!」


1学期の終業式終了後…

帰りのホームルーム。担任の先生からの言葉。

中学最後の夏休み…受験生。


部屋で、いつものように問題集を解いていたある日…

学校と塾の宿題もあり、

自主勉強で机に向かえるのは、夜。

行きたい志望校は、合格ラインギリギリ。


いつも息抜きに聞くのは…問題集購入者の中から、

抽選で当選した小さなラジオ。聞こえて来たのは…


「午前2時をお知らせします」

「もう、そんな時間!?」


ラジオの電源を切って、急いでベッドへ。

すると、どこからともなく聞こえる声…


『怖い…怖い…怖い…』


部屋には、僕1人。家族は寝ている。

誰だ?疲れてるのか?

恐怖で身体が震える。喉が詰まって声も出ない…

ずっと、聞こえる謎の声…怖いのは、僕だ。

一睡も出来ず…朝を迎えた。


夜に再び聞こうとしたけれど、

電源が入らない…故障?

修理を依頼した。後日…


「【修理結果のご報告】

弊社で様々な調査を行ないましたが、

通常通り聞けます」

帰って来たラジオの電源は、

入らない…

原因は、不明のまま…


その夜、

また、あの時と同じ状態そして、声が…


『お願い…誰か、誰か…助けて!!!』


大丈夫!大丈夫!大丈夫!と強く願った。


「さようなら…」


その言葉を最後に、声は…聞こえなくなった。


夏休みもあと、1週間。

得意な読書感想文を書こうと思い、


「何か面白い本ある?」


と同じクラスの奏太(そうた)に電話で聞いてみた。

すると…


「あるよ!発売されたばかりだけど、

凄く面白くて、一気に読んじゃった」


お互いに本が好きなので、

とても気が合う。


「読んでみたいな。借りに行って良い?」

「ごめん。これから塾なんだ。

けど、通り道だから届けるよ」


10分後、インターホンが鳴った。

両親は、外出中。

階段を降りて、玄関のドアの鍵を開ける。


「礼央(れお)はい、これ。じゃあ急ぐから…」

「ありがとう!」そう言ってまた、鍵を閉めた。


渡された紙袋に入っていた小説のタイトルは…


『謎の声は…全て知っている』


!?!?!?


あの日の事は、誰にも話していない。

なのに…手の震えが止まらない。

その時、耳元で…


『ただいま…』


読めるのか?この小説…

夏休みは、あと1週間。

徐々に迫る高校入試。


背筋が凍りつく…

最後までお読みいただきありがとうございました。

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