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第38話 閃の潜入作戦

 智鳴、氷姫と謎の施設の情報を集めるために別々で探索することにした俺は施設周辺から調べることにした。

 今の俺の格好は、性別は女。フード付きのパーカーと帽子で顔を隠し、Tシャツと短パン、ついでにニーソにスニーカーという、どっから見ても目立たない服装だ!。

 右目にはクロノフィリアのナンバーが刻まれているのでバレないように黒い眼帯。


『さて、どっから回るか。』


 行き交う人々。

 すれ違う人々。

 女の姿になって、男の姿の時との違いに気付かされる。

 それは、すれ違う男達の視線だ。

 胸と尻、大体この辺りをチラチラと感じる。

 まあ、気持ちは分かっている。

 俺も男の姿だと、女性の身体を無意識に見てしまうし仕方がないことも分かっているが。

 自分が見られる立場になると…微妙な心境だな…。なまじ男の気持ちが理解できる分強くも言えん。

 が、睨むくらいはしておこう。 


 建物周囲を少しずつ調べて2時間くらいが経過した頃。


『そこの女!止まれ!。』

『は?。』


 突然、声を掛けられた。

 オールバックで強面の中年男。

 金持ちなのかキラキラと光り物の装飾品があしらわれた服を着ている。

 その後には黒塗りの高そうな車。こんな世界には珍しいな。

 ぞろぞろとサングラスをかけた黒服の男達が何人もぞろぞろと出てきた。


『女!。フードと帽子を取れ!。』

『………。』


 偉そうに言い放つ男。

 何かムカつくな。


『取れと言っている!。聞こえないか?。』

『はいはい。』


 取り敢えずフードを取る。

 フード内にあった銀色の長い髪が解放され風に靡く。


『おぉぉぉぉおおおおおおおお………。』


 俺の姿を見た男は嬉しそうに雄叫びをあげた。

 キメェ…。


『で?。俺に何か用か?。こっちは休日に散歩してただけなんだが?。用がないなら行くぜ?。』


 背を向け歩きだす。


『待て待て。お嬢さん。はぁはぁ。僕が君を止めるように。はぁはぁ。命令したんだよ。』

『………。誰?。』


 再び呼び止められるが、さっきの男とは違う声。

 汗だくで、はぁはぁしてるデブが黒服達の間を掻き分けて出てきた。

 何か…気持ち悪ぃんだけど。


『ついに…はぁはぁ。見つけたよ。僕の、はぁはぁ。エンジェルちゃん。』

『は?。』


 エンジェル?。何言ってんだコイツ…。


『君が…はぁはぁ。この辺りを、はぁはぁ。フードで顔を隠していた、はぁはぁ。謎の美女だね?。』

『知らん。』

『嘘をついちゃ…はぁはぁ…いけないよ。僕が一日も欠かさず目に焼き付けた…はぁはぁ…その美しいフォルムを間違うわけがないさ!』


 兄ぃ様。これも噂ですが。なんでも白聖の偉い方がシルエットしか写っていない映像で兄ぃ様の姿を発見して美しい銀髪とフードからでもわかるスタイルの良さに心奪われたそうで是非お嫁さんに欲しいと言い出したところから懸賞金が懸けられたらしいのです。


 ふと、灯月に言われたことを思い出す。

 こ…コイツかぁぁぁあああ!!!。


『…で、仮に俺がその謎の美女だとして結局何の用だ?。』

『ぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ僕と結婚して欲しい!。』

『ええ。普通に嫌なんだけど。てか、お前誰なんだよ?。』


 背中にゾワゾワとする何かを感じながら尋ねる。


『おっと、これは失礼…はぁはぁ…でしたな。名乗りもせずに…はぁはぁ…求婚などと。僕は、この白聖連団の外交官的立場にある父を持つ…はぁはぁ…将来有望の天才息子。はぁはぁ。浮斗士(フトシ)だ!。』


 確かに…太い。


『………。』

『貴女の名前を…はぁはぁ…お尋ねしても良いか?。』

『ああ、せ…セレナ…だ。』

『セレナ…美しい…姿にぴったりな…はぁはぁ…綺麗な名前だ。』

『ははは…。』


 咄嗟に適当な名前を言ってしまった。

 大丈夫だろうか…。


『セレナさん。僕の…はぁはぁ…素性を知ってどうだ?凄いだろ?惚れたんじゃないか?。』

『いや…まったく。てか、お前は何が凄いんだ?。凄いのはお前の父親じゃないのか?。』

『僕はこの辺りの管理を…はぁはぁ…任されているんだ!凄いんだぞ!。』

『へぇ。この辺りを?。』

『そうだ。この辺りの住民は…はぁはぁ…僕の許可がないと何も出来ないんだぞ!。』

『へぇ…。』


 これは…ひょっとしてチャンスなのでは?。

 ナイスなアイデアが脳内に浮かぶ。


『もしかして、あの建物もお前が管理してるのか?。』

『む。ああ、研究所か。そうだぞ。最高責任者だ。研究は専門家に…はぁはぁ…任せているがな!。』

『ほぉ。』


 これはイケるかも!!!。


『でもなぁ。俺はお前のこと知らないし、お前も俺のこと知らないだろう?』

『む、確かに…はぁはぁ…知らないが…。』

『だからさ。お前の仕事振り見せてくれよ。』

『僕の仕事?。』

『ああ、お前がどれだけ出来る男なのか見せて欲しい。もし、男としてのお前が俺の想像以上だったら…。』

『だったら?。』

『恥ずかしいけど…俺をお前の…好きにして良い…。』


 チラりと胸元を寄せ谷間を見せる。


『ぶっひぃぃぃいいいいいいいいい!!!。』


 キメェ…。


『駄目かな?。』

『ぶひぶひぶひひひひひひ…もちろん良いぞ!。』

『おっしゃ!。じゃあ、あの建物の中、案内してくれないか?。』

『うむ。もちろんだ。と言いたいが…はぁはぁ…すぐには無理だ。』

『え?何でだ?。』

『あの中は、機密事項…はぁはぁ…も多い。だから、見せられる場所でも…はぁはぁ…適切な手続きが必要なんだ。』

『…なら、どうすれば良い?』


 チラッと胸の谷間。


『ぶっひぃぃぃいいいいいいい!!!。一晩時間をくれ。何とかしてやるから。』

『そっか!。ありがとう。』


 やったぜ!。


『ぶぶぶぶびぶびぶびぶ…。はぁはぁ…。あと、この後は用事はあるのか?。』

『いや。あの建物さえ見せてくれるなら用事は無いが?。』

『じゃあ!僕の屋敷に来ないか?。客人として最高の持て成しをするぞ!。』

『…変なこと考えてないよな?。』

『何を言う!。そういうのは…はぁはぁ…僕を認めてもらった後だ。その時には、ぐふっふふふふ。』


 キメェ…。


『…あぁ。わかったよ。一応、信用しよう。』

『では、車の後ろに乗れ連れていくぞ。』

『あっ…ああ。』


 俺は後部座席に座らされた。

 そこは対面になっていて男が1人。

 両側に女を2人侍らせていた。 


『ごめんね。うちの大将が気持ち悪くて。』


 甘い笑みで俺の横に移動する男。

 気安く肩に手を置かれる。

 キメェ…。


『は?急に話しかけてきて…お前は誰よ?。』

『あっ。ごめんね。僕は白聖連団所属、白聖十二騎士団 序列5位の樺緒楽(カオラ)。宜しくね。』


 白聖十二騎士団か…。確か白聖の最高戦力。


『はぁ。宜しく。』

『あらら。警戒させちゃったかな?。大丈夫、安心して何もしないから。』


 俺の太ももを撫で顔を近付ける樺緒楽。

 キメェ…。


『って、言いながら。魅了の魔力が飛んで来てるんだが?。』

『おやおや。気付いたのかい?ますます興味深い。』

『こんな堂々と能力使いやがって。何が目的だ?。』

『いや。君が、あの豚さんに気に入られてるからさ。正直、勿体ないと思ってね。』

『勿体ない?。』

『そ、ねぇ。モノは相談だけどさ。』

『顔が近けぇ。』

『今夜、一晩だけで良い。僕のところにおいでよ。最高の一夜をお届けするよ?。もう2度と僕から離れたくなくなるような…濃厚なヤツをさ。』


 ええぇぇ。何言っちゃってんのコイツ。

 頭、おかしいんじゃねぇか?。

 すっげぇキメェ。


『お断りする。俺はお前に興味がない。』

『そっかぁ。残念だ。君は僕が今までに出会った女性の中でも一番…いや、今後出会うであろう全ての女性でも君ほどの 美 を体現した女性に出会うことは無いだろう。悪いことは言わない。あの豚のとこより僕のところにおいでよ。』

『何度も言わすな。お前にも、あの前の男にも興味は無いさ。』

『そっか。でも、気を付けなよ。君は美しすぎる。何処で誰が狙ってくるか分からないし諦めの悪いヤツもきっと出てくる。なるべく1人で行動はしない方が良い。そして、夜は特に気を付けるんだよ?。』

『はいはい。忠告ありがとう。いい加減肩から手を離せ。暑い。』

『おっと、失礼。』


 樺緒楽は胡散臭くニヤリと笑うと椅子に座り直し口笛を吹き始めた。

 はぁ。コイツ絶対諦めてねぇな。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


 そうこうしているうちに車は城みたいな豪邸に到着した。

 すっげー。何これ?アニメか漫画でしか見たこと無いんだけど?。


『さぁさあ。こちらに。』

『おっ…おう。』


 俺は周囲を見渡しながら浮斗士の後をついていく。

 やべぇ。おとぎ話に出てきそう…。


『帰ったぞ。』


 その言葉で、巨大な木製の扉が自動で左右に開いていく。


『お帰りなさいませ。』


 中心に執事服の初老の男性。

 両端にメイド。メイド。メイド。メイド。メイド。

 メイドさんが10人。

 なんだこれ?。


『おや、そちらの女性は?。とても美しい方ですね。』

『この方はセレナさんだ。僕の大切な客人だ。失礼の無いように持て成せ。』

『畏まりました。』

『セレナさん。部屋を…はぁはぁ…用意させている。一晩自由に使ってくれ。なんなら…はぁはぁ…住み込んでも構わない。』

『いや、一晩だけで…。』

『はぁはぁ。照れた顔も素敵だ。』


 キメェ…。


『後は頼むぞ。僕は…はぁはぁ…やることがある。』

『畏まりました。では、セレナ様此方へ。』


 執事の男性に連れていかれた先は最奥にある部屋だった…。

 なんだこれ?。

 ピンク。桃色。ピンク。桃色。ピンク。桃色。ピンク。桃色。

 もう…何からツッコんで良いのか…。部屋の中央にある巨大なベッド。

 天井のシャンデリア。

 数々のドレスが並ぶクローゼット。

 窓からテラスと、その先に見える大海。

 何か漫画で出てくる貴族の女が住んでいそうな部屋に圧倒され、だらだらと背中に汗が流れる。


『此方の部屋を自由にお使い下さい。何か御座いましたら此方のベルを鳴らしていただければ使用人が来ますので。』


 とか、言い残して去っていく執事。


 ただ、1人残されて立ち尽くしてしまう。


『あれ?。』


 何か違和感。

 この感じ、似たような空気を感じたことがある…気がする。

 俺は、隠れている左目の能力を起動。

 隠れていて見えないが胸元に刻まれた刻印に Ⅳ の文字が浮かび上がる。

 能力…サーチ…。


 部屋の中を魔力の波が走る。


『………。』


 マジか…。監視カメラ 250個…。

 これ…あの浮斗士の仕業か?。

 そう言えば街中のカメラで撮られた俺のシルエットを見続けてたみたいなこと言ってたな…もう犯罪じゃねぇか…。


 ふっ。灯月に鍛えてもらって良かったぜ。


『はぁ。』


 取り敢えず、でっかいベッドに横たわる。

 サーチした時に解ったのは、カメラの他にも…。

 盗聴器…23個…何故か人感熱センサーが2つ。

 他の部屋に繋がっている隠し通路が2つ。

 人1人が隠れられる空間…多分、覗き見用の空間3つ。


 めっちゃ監視されてるやん。

 アイツのやることってこの事か?。


 コンコン。


『は、はい?。』


 ノックされた扉に返事をする。


『セレナさん。我が屋敷。自慢の部屋は満足していただけましたか?。』

『いや…俺には少し乙女チック過ぎる。』

『何を言う!。貴女のような女性にこそ!この部屋は相応しいのです!。』


 てめぇが盗撮したいだけじゃねぇか!。


『すみません…はぁはぁ…取り乱しました。では、汗でも流して…はぁはぁ…来てはいかがかな?』

『は?。』

『当家自慢の…はぁはぁ…大浴場の用意が出来てますよ?。』

『いや…。』


 おいおい。たかが部屋で これ なんだぞ?。

 風呂なんて行ったら…。

 ゾワゾワ…。虫酸が走った。


『おや、はぁはぁ。お気に召しませんか?。』

『ああ…。』

『では、仕方がない…はぁはぁ…此方なんてどうかな?。』

『はぁ?。』


 案内されたのは離れの道。


『この先に…はぁはぁ…一般公開されている温泉がある。そこなら、どうだろう?。』

『まあ、それなら。』

『では、戻ったら…はぁはぁ…部屋着を用意しておくので…はぁはぁ…着替えて食堂まで来て下さい。最高の…はぁはぁ…ディナーを用意して待ってますぞ。はぁはぁ。』

『あ…ああ。』


 俺は道沿いに進む。


『あっ…ここだ。』


 源泉掛け流し、と書かれた温泉。

 中に入ると脱衣所には服が無かった。

 貸し切りみたいだな。ラッキーだ。

 俺は着ていた服をアイテムBOXに入れタオルを1枚取り出し温泉へ。


『はぁ…。何か…疲れたな…。』


 貸し切りの湯船で大胆に足を伸ばし寛ぐ。


『え!?。』

『はっ!?。』


 一瞬聞こえた女の声に顔を上げる。

 そこには、1人の女性がいた。

 気付かなかった…人が居たのか…。

 てか、片眼が長い髪で隠れているが…凄いタイプなんだが…。

 ドストライクの超好み…。

 俺、キメェな。

 心臓の鼓動が速くなる。


『あぁ…すまん。気付かな…。』

『せ!せせせせせせせせせせせせ…ん…とうみたいですよね?ここ…。』

『え?ああ。銭湯か…。まあ、昔はこんなところもあったような?』


 めっちゃ慌てている目の前の女性に適当な相づちをする。


『なななななななな…何で…こここここ…に?。』

『ああ、知り合いに勧められてな。』


 一応今は女の姿なのに、女性は背中を向いて話している。


『わわわわわ、私は…お先に…しししつ…失礼しますね。』

『あ…はぁ。』


 物凄いスピードで身体にタオルを巻き脱衣所へと消える女性…。

 何だったんだ…。


 それから本当の貸し切りとなり、温泉を堪能、部屋に戻る。


 ベッドの上には着替えが置いてあった。

 置いてはあったのだが…。


 大事な部位が何一つ隠せていなく、異様にフリフリの付いた上下の下着。

 そして…透け透けのネグリジェ…。 


 俺は無言でそれらをゴミ箱に捨てた。


『お帰りなさい。おや?…はぁはぁ…着替えなかったのですか?。』

『着替えられるか!あんな服!。』

『お気に召しませんでしたか…はぁはぁ…残念だ。』


 コイツ…殺そうか?。


『では、食事にしよう。』


 次々に流れてくる食事。


『はぁ…。』


 情報看破のスキルで流れて来る食事を確認する。

 何故か俺の食事にだけ含まれている媚薬成分。

 まぁ、状態異常無効のスキルがあるから毒など全て効かないんだが…。


『旨い。』


 味は最高だった…。


『では、おやすみなさい。セレナさん。明日は…はぁはぁ…研究所を案内するからな。僕が出来る男だと…はぁはぁ…知ってもらえると思う。期待して…はぁはぁ…いてくれ。』

『あ…ああ…。』


 ここまで色々されて、今さら出来る男も糞も無いだろうが…。


ーーーその夜ーーー


『はぁ…。』


 部屋に戻ってきた時から忍び込んでた、隠れられる空間にいる3人。

 気配から昼間に会った騎士 樺緒楽とその連れの女が2人。

 極めつけは隠し通路の入り口から覗いている浮斗士。

 何て言えば良いのか。

 そんなに俺に惚れたのか…。

 惚れられるなら温泉で出会ったあんな女性が良いな…。


『寝るか…。』


 奴等の考えは大体想像がつくが…果たして上手くいくかな?。

 俺は眠りについた。

 胸に刻まれた ⅩⅥ を残して。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


『すぅ…。すぅ…。んっ…。』


『おやおや。ぐっすり寝ているね。寝顔まで美しい。』

『はぁはぁ。はぁはぁ。綺麗だ。セレナさん。僕のモノにしたい!はぁはぁ。』

『坊っちゃん。約束通り僕が先ですよ?。』

『わかってるさ。僕はこのカメラで…。お前こそ、もう、めちゃくちゃに乱れさせてくれよ?。』

『ふふふ。わかっていますよ。さて、お前達。お姫様の四肢を拘束しなさい。』

『『了解。』』


 手錠と縄を持った2人の女性が閃に近付く。


『きゃっ!。』

『ああああ!。』

『なっ!?。』

『何これ!?。』


 寝ている閃を守るように出現する蛇のようなモンスター。

 硬い鱗に覆われたその長い身体が閃を取り囲んでいる。


『きゅぅぅぅうううううううううんん。』


 モンスターは尻尾を振り払い、女2人を壁まで吹っ飛ばした。


『ひぃ!?。何だ…この化け物は!?。おい、樺緒楽!なんとかしろ!。』

『ええ!坊っちゃん!姫様の守護獣とでもいうのか…悪いが倒させてもらう!。』


 樺緒楽が剣を抜きモンスターに跳び掛かる。


『覚悟!。』

『きゅぅぅぅうううううんんんんん。』


 モンスターの長い尻尾は複雑に動き樺緒楽を捉える。


『ぎゃっ!?!?!?。』

『か、樺緒楽?』


 尻尾は命中した。

 樺緒楽にとって…いや、男にとって大切な場所に直撃した。


『ぼっ…坊っちゃん…てっ…たぃですぅ…。』

『樺緒楽ぁぁぁああああ!!!。』


 股関を押えて気絶する樺緒楽を背負い逃げるように隠し通路に消えていく浮斗士。

 辛うじて意識のあった女2人も自力で消えた。


『きゅぅぅぅうううううんんんん。』

『ふふ。ありがとう。』


 閃はカメラの死角で更に盗聴されない声音でお礼を良い。

 モンスターの頭を撫でる。

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