第275話 リスティナ(偽)
神眷者が集う、約一週間前。
場所、青国。中枢。
『ほらよ。言われた通り、異神の核だ。』
『私の方も。巫女の核。此方に。』
台座の上に置かれる二つの水晶。
響の核とポラリムの核。各々にエーテルを宿し強く発光しながら脈動している。
その輝きも、放置を続ければ数時間後には失われてしまう。
『ご苦労。ゼディナハ。どうだ?。異神と戦ってみて。貴様の欲求を満たすには?。』
核を受け取ったリスティナは自らのエーテルに二つの核を取り込み融合させる。
『そうだな。まぁまぁ。楽しめた。俺に神具を使わせたんだ。他の連中なら負けてたんじゃねぇか?。』
『その可能性はあるな。奴等は強い。戦いの最中に成長する。…いや………違うな。本来あるべき力を取り戻しながら戦う。侮れんぞ。』
『で?。あれは、異神としてはどの程度の強さよ?。』
『そうさな。中の下。と言ったところか。』
『ははは。マジかよ?。下から数えた方が早ぇってか?。あの強さで?。嬉しいねぇ。まだ強い奴等がいるのかよ。』
『最初期…このリスティールを制したメンバーよりも後に異神の仲間になったものは僅かながら性能が落ちる傾向にあるらしい。貴様が倒した異神もその一つだ。』
『くく。異神か。ますます興味が湧いてきやがった。何人か部下に欲しいくらいだ。』
『戯けが。異神はこの世界から排除する。一匹も残らずな。妾の星に奴等は不要。』
『へいへい。で?。その核で何を作ってんだ?。創造神様よ?。』
融合したエーテルが飴細工のように形を歪ませている。
『なぁに。異神は強力な力を有しておる。ならばその力を封じてやれば良いと思わぬか?。』
『まぁ。それはそうだな。あの女の神具はエーテルを封じ込める能力を持っていた。確かにエーテルを封じられれば為す術はねぇ。』
『そうだ。それが目的で、あの娘の核が必要だった。』
『は?。どういうことだ?。』
『ふっ。まぁ。見ていろ。』
創造神の力により、リスティナのエーテルに取り込まれた響の核は、ポラリムの持っていた巫女の核により、その性質を最大限に引き上げられる。そして、創造の力により形と意義を与えられたエーテルは神具として世界に顕現することとなった。
『水晶の埋め込まれたリング?。あの女の使っていた神具みたいだな。』
『まさしくその通りだ。このリングには装着した者のエーテルを封じ込め外に出せなくする効果がある。エーテルによる破壊も、エーテルを扱う者が取り外すことも出来ん。』
『へぇ~。面白ぇじゃん。』
『拘束するまでは効果は発動せん。取り外す場合は取り付けた本人でないと不可能。事実上、妾のエーテル以上のエーテルによる攻撃以外では破壊できん。』
『成程ね~。で?。これをどうする?。』
『こうする。』
完成したばかりの神具は瞬く間に複製された。
『おお。流石だな。』
『妾は創造神だ。一度構造を理解すれば量産など容易い。そして、これらを各国へ配る。精々、異神との戦いに使用し優位に事を進めるがいいさ。奴等への対抗の手数は多いに越したことはない。』
こうして、リスティナの手により響の核を素材にした新たな神具が創造された。
ーーー
神眷者達の会合。話し合いは用件だけを纏めた簡易的なモノだった。
互いに敵同士。必要以上の馴れ合いは彼等には必要ない。表向きは。
裏で繋がるもの。暗躍するもの。様々な思惑があるだろう。
だが、リスティナにとってその様な小細工はどうでも良いこと。最終的には異神を全滅できれば良いのだから。
各国の神眷者の中には既に異神と接触した者が何名かいる。睦美に出会った楚不夜。直接、異神を倒したゼディナハなど。
接触した者達は、異神の性質、強さ、厄介さ、異常さなどの自身が感じた感想を皆に共有する形で会談は進められていった。
そして、リスティナから各国へ神のギフトが贈られた。
『これが、先程話されていたエーテルを封じる枷…ですか?。』
『そうだ。先の異神との戦いで、ゼディナハが倒した異神の核を主な材料としている。』
『ははは。えげつない。えげつないではないか!。創造神、リスティナよ!。異神の力で異神を倒す!。これ程奴等とって脅威もあるまい!。』
円卓に集まった神眷者達に配られた神具。
それを確認するや否や高らかに笑うルクイジア。
『中央の水晶以外は加工をしやすくしている。己の好きなように改良してくれて構わん。』
各国に十ずつの神具が手渡される。
『今回の戦闘により、我々と異神との間の戦いは本格化することになるであろう。いざ、戦いが始まればこのような形での情報共有の場を設けることは難しい。おそらく、今回の会合が最後になる。妾がお主等に出来るのはここまでだと理解しろ。』
リスティナの言葉に全員が立ち上がり頭を下げる。
『数々の恩恵。誠に感謝致します。』
『さぁ。行くが良い。我が子等よ。妾の星を侵略しようとする異神を一匹残らず排除するのだ。』
会合の場は終わりを向かえ神眷者達は各々の国へと帰っていく。
異神との戦いは既に始まっている。その事実を胸に各々の企みが交錯する。如何に各国を出し抜き、異神を殺すか。狙うは、たった一つの枠。自身の理想を体現する世界の奪い合い。
それがこの戦い…いや、戦争なのだ。
ーーー
『お疲れ様でした。リスティナ様。』
神眷者達が帰還した後に残されたリスティナ、イグハーレン、アクリス、シャメラルア、ムダン。
部下は下がらせ、この場には5人だけが残った。
『さてと、それじゃあ、私は緑国に向かうね。』
『はい。お気を付けて。』
最初に切り出したのはアクリスだった。
彼女の目的はあくまでも創造神である閃に会うこと。カナリアとナリアから授けられた力を示し自身の可能性を証明したい。その目的だけが全てだった。
神眷者と異神の話し合いなどアクリスにとってはどうでも良い内容。最初から興味などない。話が終われば後は自身の目的の為だけに行動するだけだ。
アクリスは軽やかな足取りでその場を後にした。
『それでは、私も失礼致します。』
『ああ、イグハーレンよ。抜かるなよ?。』
『はい。私達は青国を裏切り秘密裏に独自行動、各国に潜伏し状況を観察。各国の動きをリスティナ様に報告。その任務承りました。』
『この事実を知っているのはここにいる者達のみ。妾はここから動けぬ故、外の状況を知るには限界がある。妾の手足となり情報収集に励め。』
『了解しました。例の実験も成功しつつありますので、そちらの報告も近日中に出来るかと。』
『ふむ。人族を使い、人工的に偽りの神を創る計画【人型偽神】。これが成功すれば青国の戦力は更に向上することだろう。』
『はい。後は生け贄の血と肉体を複数用意するのみ。適当な人族を騙し連れ去れば問題ありません。しかし、幾つか懸念点が…。』
『何だ?。』
『私はリスティナを信仰しています。それは皆々様が周知する事実。そして、私に力を授けて下さったハールレン様も信仰対象です。ハールレン様の件は皆々には伏せてありますが、リスティナ様を裏切るとなると制裁を加えるために独自に動く者が現れるかもしれません。その場合はどのような対処をすれば宜しいでしょうか?。』
『そんなことか。構わん。殺せ。』
『畏まりました。それでは、私を含め、異界人 寝蔵、その他、研究員十五名。計十七名は只今を持ちまして青国を裏切らせて頂きます。』
『吉報を待つ。期待しているぞ。』
『はっ!。』
イグハーレンは退室していった。
『さて、シャメラルア。』
『はっ!。』
『お前達に任務を与える。』
『はい。』
『先の戦い。巫女を庇っていた裏切り者二名。彼等を追跡。他に青国内に潜伏している異神を探し出せ。その後、裏切り者を異神と共に始末しろ。』
『………了解しました。その任務。速やかに遂行致します。』
シャメラルアは何も言わずに退室する。
彼女にとってリスティナの言葉は絶対。与えられた任務に疑問を抱くことも、反論することも、詳細の確認をすることもない。
ただ、与えられた言葉通りに動くのみ。
『して、次はムダン。』
『は、はい!。』
『青国内の防衛の強化を急げ。本日より、青国は完全に他国と独立する。虫一匹の侵入も許すな。』
『はい。畏まりました。』
『外部は妾の神具が稼働している。お前は内側だけに集中しろ。』
『はっ!。』
ムダンが駆け足で退室。
一人になったリスティナ。異神を排除するために手段を選ばない彼女は、リスティールを模したエーテルの塊を見て不気味に笑う。
『白紙の世界?。そんなものはいらん。そんなものより、妾はこの星が欲しい。広大な大地。恵みの海。多種多様な生物が織り成す生態系。これ程恵まれた星は他にない。神眷者の奴等は愚かにもそれを理解できてはいないのだ。』
『ほぉ?。それが主の目的か?。』
『っ!?。誰だ!?。』
自分しかいない筈の空間に見知らぬ声。
背後から聞こえた声は、あまりにも可愛らしく透き通るように美しい。
振り返り驚くリスティナ。声の主を見つけ睨み付けた。
『子供?。誰だ?。その身に纏うエーテル…神眷者?。この領域にまで踏み込んでくる侵入者など…神に連なる者以外に考えられんが?。』
金髪の少女。
最高神の一柱、アリプキニアがそこにいた。
『何だ?。妾の姿を見知らぬと抜かすか?。キキキ。まさか、この顔を知らぬとは、ふむ。貴様こそ、何者だ?。その姿、随分と愉快な芸風ではないか?。』
『っ!?。き、貴様のことなど知らん。妾はリスティナ。この星を創造せし創造神に他ならん。』
『ほぉ。リスティナか…そう名乗るか?。そうか、そうか。キキキ。どぉれ。ならば真実をさらけ出せ。』
アリプキニアの全身からエーテルの波が放たれる。
リスティナの身体、この空間にある、あらゆるものを通り抜けそのまま消える。
たったそれだけのこと。しかし、その動作に対してリスティナは驚愕し言葉を失う。
『成程のぉ。キキキ。良くもまぁ、そこまでリスティナを【再現】出来たものだな?。妾に対する知識が無いのも理解した。確かに仮想世界では、アヤツ、妾の話しはしていなかったな。姉妹の話はしていたのにのぉ…妾、悲しい…。』
エーテルの波を身体の中に潜らせ、肉体の情報を読み取られた。身体の構造、有する能力、更には思考までも盗み見られてしまった。
仮想世界、リスティールを模したエーテル。
その全ての 本質 を知られた。
エーテル波スキャン。
この場にいるリスティナですら、こんな繊細なエーテルの扱いは出来ない。
『キキキ。そうか。そうか。エーテルをここまで解析し自在に操ることが出来るなら、自らを創造神と偽るのも納得がいく。【限りなく本物に近い再現】それがお前が得た能力だろう?。』
『貴様…何者?。』
『キキキ。リスティナの顔でその質問を妾へ問い掛けるとは、キキキ。違和感しかないが…良いだろう。教えておこうか。妾は最高神が一柱。【恒星神】アリプキニアだ。貴様にも天に輝く妾が見えるであろう?。このリスティールの大地、全てを照らすあの恒星が妾だ。』
『っ!?。そうか…理解した。………母上殿。』
『キキキ。そうだ。リスティナの母だ。』
戸惑いながらも冷静さを取り戻したリスティナ。
まさか、神が介入してこようとは夢にも思っていなかった。
最高神ならば青国の厳重な警戒網を突破し、この中枢に潜り込むことも容易いだろうと結論付け。
『母上殿がこの場に…いや、妾に何のようだ?。神はこの戦いに介入しないと聞いていたが?。』
『なぁに。単なる好奇心だ。リスティナを名乗る者の噂を聞いてな。真実を確かめに来た。それだけだ。介入などせんから安心せい。』
アリプキニアの纏うエーテルの増大。身体の輝きが増し転移する準備を始めた。
『待て。』
『ん?。何だ?。真実を知った今、妾はお前に興味が無くなった。故に呼び止められる筋合いは無いのだが?。』
『妾の秘密を知られたからには、例え最高神だとしても逃がすわけにはいかん!。』
『………ほぉ?。ならばどうする?。妾に挑むか?。この最高神の一柱に?。相手にならんだろう?。』
『ああ。挑む。神はこの地上では本来の能力に制限がかかると聞いた。最高神だろうとその枷は働くだろう?。』
『確かにな。この身体の性能は本来の半分以下。ここまでの制限がのし掛かるとは正直驚いたくらいだ。絶対神の奴、この世界をどうするつもりなのか…。』
『弱体化しているのならば、妾でも十分に勝機はある。妾の秘密を知ったのだ。生かしては帰さん!。』
リスティナのエーテルが高まる。
周囲のエーテルをも取り込み創造の力が発動する。
『ほぉ。それがお前の能力か。【限りなく本物に近い再現】。ここまで本物と性質、能力、機能、そこに込められた在り方までを再現するとは相違点を見つける方が難しいな。キキキ。妾の孫が白蓮とかいう小僧に使用した技か?。』
仮想世界をスキャンしたことで、閃達が歩んだ歴史の全てを理解したアリプキニア。
リスティナの周囲には閃が白蓮との戦いの際に使用したクロノ・フィリアメンバーの二十三の神剣が出現し浮遊している。
『そうだ!。閃が使用した技そのものだ!。再現度も99%以上!。1%以下の違いしかない!。そうだ!。創造神リスティナである妾に不可能はない!。この技で貴様を殺してやるっ!。』
『キキキ。妾を殺すと?。キキキ。成程のぉ。リスティナになりきることで性能の底上げをしておるのか。確かに、相違を見つけるのは難しいな。紛うことなき閃の力よ。しかしな。それ故に妾には勝てん。絶対にな。』
『っ!?。黙れ!。』
一斉に放たれる二十三の神剣。
『キキキ。見せてやろう。【恒星神】の力を!。』
僅かに輝いていたアリプキニアの身体が更に発光する強さを高めた。視界を奪う眩さ。暴力的なまでの光輝が陰すらも消し去る。
『馬鹿な…。妾の再現は完璧だったぞ?。何故、神剣が一つも残らず欠き消された?。』
『どうだ?。文字通り消してやったぞ?。これが妾の、恒星神の力よ。』
『何故?。何故?。何故?。同じ最高神の…閃の力だぞ?。何故、貴様に通じないのだ?。』
『キキキ。その様な詰まらん問いを投げるか?。【仮想世界での出来事のみを取り込み、学び、肉体を形成しただけの人工知能】ごときが?。』
『っ!?。違う!。』
『キキキ。違うとな?。この期に及んで何を言う?。ああ。そうだったな。神が創作したのだったな?。【神工知能】と呼ぶべきだな。』
『違う!。違う!。違う!。妾は最高神、リスティナ。リスティナなのだ!。』
『問題はそこだな。貴様は仮想世界で起きた出来事と情報しか知らぬし操れん。そして、お前が再現出来るのも仮想世界で起きた出来事のみ。それが貴様の限界であり妾に勝てぬ理由よ。仮想世界にいた頃の未熟な閃の力では妾は倒せんよ。』
『………。』
『理解しただろう?。仮想世界のデータで作られたお前の力では本物には遠く及ばんさ。それが例え数字上で1%以下の違いしか無くてもな。…ではな。此度の戦い。戯れとしては楽しめたぞ。』
この場にもう用はない。そう意味を込めて背中を向け転移しようとするアリプキニア。
『いいえ。逃がしません。』
『ぬっ?。』
知らない声に咄嗟に身を捻り反応したアリプキニア。
振り向いた顔の真横を何者かの腕が掠めた。
『危ないのぉ。誰だ?。貴様は?。』
空中に浮かび、突如として現れた存在から距離を取るアリプキニア。
その頬からは、赤い滴が垂れ落ちる。
『妾に傷をつけるとは…。』
『初めましてですね。お婆様。』
『お婆様?。お前は………ほぉ。キキキ。これもお前の作品か?。』
目の前に現れた少女。
美しい銀髪と蒼穹のような瞳。きっちりとしたスーツに身を包む謎の女。大人びた少女からは高密度のエーテルを感じる。
一目見ただけで彼女の異常性を理解するアリプキニア。
嬉しそうにリスティナへと問い掛ける。
『ふふ。妾が何も護衛をつけずに一人になるとでも思っていたのか?。彼女こそ妾、唯一の子供にして最高傑作。』
『そうか、そうか。驚いた。猿真似だけでなくオリジナルも生み出していたとは、貴様に対する評価を改めなくてはな。』
『妾の切り札の一つ。さぁ、エーテリュア。最高神、アリプキニアを殺しなさい。』
『了解だよ。お母様。』
エーテリュアと呼ばれた少女がアリプキニアへと飛び掛かる。
手刀に宿るエーテル。ただのエーテルによる強化の筈。しかし、その強化は侮れない。
その手刀は最高神であるアリプキニアを殺すだけのエーテルを纏っているのだ。
『ちっ。ここまでの存在を創造したのか?。まさか、生物としての肉体を与えずエーテルのみで肉体を形作るとは…こやつの存在。最早、我等最高神と同義だぞ!?。』
エーテリュアの怒涛の攻めを紙一重で躱し後退するアリプキニア。
『お婆様。お覚悟を。』
『それは無理だ。言ったであろう?。妾は真実を確かめに来た。介入などせんから安心せい。と。』
『逃がさないって言ったよ?。』
『それはどうかな?。』
『っ!?。きゃっ!?。』
攻めていた筈のエーテリュアの身体が吹き飛ばされた。
空中でバランスを取り戻しリスティナの横に着地する。
『な、何なの?。急に?。』
『キキキ。言葉を返すようだが。妾も一人でこの場に来たわけではないぞ?。』
『何?。』
アリプキニアの後方から現れる二柱。
彼女の娘。アキュリマとチィ。彼女達もこの場に来ていたのだ。
『新たな神だと!?。』
『あらら。お母様?。数で負けちゃってるね。どうしようか?。』
『違う。リスティナ姉様じゃない。』
『そうですね。外側だけ。私達の知っているリスティナではないわね。』
『キキキ。さて、数の面でも戦力的にも此方が上回ったがどうするか?。』
『………。』
黙るリスティナ。
リスティナの様子を見たエーテリュアは一歩下がる。
それを見てアリプキニアはエーテルを高めた。
『そうか。なら遠慮なく退散とするか。ではな。貴様等のこと観察させて貰うぞ。精々妾を楽しませろ。』
『失礼します。』
『………バイバイ。』
転移するアリプキニア達。
姿が消え、今度こそリスティナとエーテリュアの二人だけになった空間でリスティナは大きな溜め息をする。
『凄いね。あれが最高神なの?。お母様?。』
『ああ。あれが敵でなくて安心した。本気で来られては如何にお前が居てくれたとしても対処出来なかったであろう。』
『だね。私も御免だよ。あんな化物の相手。』
力が制限された状態でも圧倒的な強さ。
最高神の力を再認識しリスティナはアリプキニア達が消えた場所を見つめることしか出来なかった。
『ねぇ、お母様?。』
『何だ?。』
『何で、お婆様は下着を着けていなかったのかな?。丸見えだったよ?。』
『………分からん。』
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