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第233話 燕の過去

『私の将来の夢は陸上の選手になることです。走ることが大好きです。』


 これが、小学生、低学年の頃に出された【将来の夢】という課題で書いた作文の一文。

 この頃の私の…燕の夢だった。

 何よりも走ることが好きだった私。

 踏み締める地面の感触。風を切る感覚。移り行く風景。苦しくなる呼吸も滴る汗も。

 その全てが心地よかった。


 あの頃は、走ることを全身で楽しんでいた。


 そして、作文の提出から一週間後。

 私は事故に遭った。

 いつもの日課のランニング中、車が猛スピードで突っ込んできたんだ。

 全身、特に背中を強打したことで、下半身が麻痺してしまった。打ち所が悪く、身体の傷は消えても下半身不随だけは治らないと宣告された。

 その日から、動かすことの出来ない下半身のせいで車椅子での生活を余儀無くされた。

 自分で歩くことも出来ない。ましてや、走ることなんて夢のまた夢。


 お医者さんからは 一生歩くことは出来ないだろう と告げられた。


 子供ながらに大きなショックだった。

 走ることが出来なくなったから。

 夢が…ずっと思い描いていた夢が、たった数秒の出来事で断たれてしまったから。


 家の中に居るより、外で駆けっこするのが大好きだった。よく行く場所、愛犬と一緒に小川の横にある堤防も、近所の公園に散歩コースも。多くの木が植えられた四季を感じられる並木道も。

 私は。行けなくなった。


 私は沢山泣いた。

 感覚も鈍くなった足は、自分のモノじゃないみたいに自分の身体についているだけの 何か になってしまった。

 もう。身体で風を感じることも。走り終えた後の乱れた呼吸や達成感を感じることが出来ない。

 そう思うと更に泣いた。


 事故にあってから1年くらいが経過した頃。

 私はとあるゲームと出会った。

 ゲーム【エンパシス・ウィザメント】。

 MMORPG。ゲームの世界に意識を転送し自分の分身であるアバターを自由に動かせる。

 その文章に私の心臓は高鳴った。

 このゲームなら。私は自分の足で走れる?。

 そう考えて私は、この足になってから初めて両親にわがままを言った。

 動けない私を気遣って接してくれていた両親。嬉しかったから…悲しませたくなかったから。私はわがままを言わなくなった。

 だけど。ゲームの中でなら走れるかもしれないと素直に話した。

 すると、両親は私の願いを聞き入れてくれた。

 久し振りに私の嬉しそうな顔を見たと喜んでいた両親の顔を今でも覚えている。

 もう二度と会えない。両親との思い出。

 本当に幸せで大事な家族だった。


 ゲームを手に入れた私は早速起動した。

 ヘルメットのような機械を頭にセットし、設定画面が表示された。

 個人情報を入力していく。30分くらいで設定が終了してゲームスタート。

 光の中に吸い込まれるような感覚に眼を閉じる。次に目を開いた時。全身を風が吹き抜けた。


 そして…。私の目の前に大草原が広がった。


 私は。自分の足で立っていた。

 立ってる。動かせる。私は自分の足で大地を踏み締めていた。

 

『やった…やったよ…。私…立ててる…。』


 仮初の身体なのは理解している。ゲームの中だけなのも分かっている。

 だけど。この足を動かせる感覚は紛れもない本物で、足から伝わる地面を踏み締める感覚も本物だった。

 1年前のあの時。事故に遭う前の走り回っていた時の感覚が蘇ったんだ。


『はぁ…。はぁ…。はぁ…。』


 私は走った。何も考えず。体力も気にせず。

 ただ、思いのまま。自分が満足するまで走り続けた。

 体力が尽き、息もあがり、地面に横たわる。

 何もかもが心地良い。

 久しく感じなかった。走るという感覚に身体全体が歓喜していた。

 ゲームシステムやルールのことなどそっちのけで走ることを楽しんだ。


 暫くしてからステータス画面を確認する。

 私は【人族】という種族を引いていた。

 確か、何かを強化するだけのハズレ種族だっけ?。ネットで見た気がする。

 だけど。私にとってこれ程都合の良い種族はなかった。何かを強化するのが得意な種族なら私はこの足に全てを費やす。このゲームの中でなら私は何処までも遠くまで走れるから。


 ゲームの中で全力で走る。

 ゲームを終了した後。現実に戻って来た自分の姿にガッカリする。

 あわよくば、何かの間違いで…私の足が治っているんじゃないかと、どうしても期待してしまう。

 けど、現実は無慈悲にもそんな儚い希望を打ち崩す。動かない。感覚のない下半身がゲームと現実の違いをまざまざと見せつける。

 その度に落胆し、涙を流した。


 それから、私はゲームにのめり込むようになった。

 学園が休みの日はゲームの世界にいることの方が多くなり、現実の自分の身体から逃げるようにゲームの世界で走り回った。

 

 いつの間にかレベルも90を越え、六大ギルドの1つ。赤蘭煌王の幹部、九大王光の1人にまでなっていた。

 脚力と関係性のあるスキルの強化だけでここまで強くなれるなんて思ってもみなかった。

 仲間…友達も沢山できた。

 その後、ラスボスであるクティナに戦いを挑み、勝利。気付くとレベルが120に上昇した。

 皆で勝ち取った勝利に喜び合った。楽しかった。


 そして…運命の日が訪れた。


 その日は、ログイン中に急にテロップが流れ始めたのを覚えている。

 内容は、【ギルド クロノ・フィリアによってエンパシス・ウィザメントは完全制覇されました。スタッフ一同、心より祝福致します。】だったかな?。

 その後、すぐに強制ログアウトされたのを覚えている。


 次の日。目が覚めると私の身体に異変が起きていた。

 なんと、私は自分の足で立っていたんだ。

 足に感覚もある。足の裏から伝わる床の感触。自然に足を持ち上げられる。歩ける。


『私…足が…治ってる…。』


 私は嬉しさで泣いた。

 立ち上がるのに支えもいらない。自らの足で私は動けるようになった。


『お母さん。お父さん。私…歩けるようになったよ!。』


 私は…自分の足で両親の元まで駆け足で向かった。


ーーーーー


『お仲間の登場ねぇ。まぁ、良いさ。お前を倒したら次の相手があの2人なだけだ。』


 獏豊が鉾を私に向けた。

 向こうでは獏豊が出現させた木の巨人と、光歌さんと美鳥さんが戦ってくれている。

 あの2人が持っている武器。あれは神具だよね?。この世界に転生した際に失ったって言ってたけど。何で2人が持っているのか。

 神具を再び手に入れる条件があるとかかな?。もしかして、さっき光歌さんが教えてくれた言葉…。

 何にしても、今のままじゃ獏豊に勝つには難しい。


『【神力】発動。』

『む!?。このエーテルの動きは?。』

『欲しい結果は【獏豊へ勝利する】未来。』


 【人族】の神力は、定めた結果に向かうための映像が脳裏に浮かぶというモノとその未来へ向かう為に必要なエーテルによる肉体強化を強制的に与えられる。

 肉体の限界すらを越え。瞳には定めた未来への自分の行動が映る筈なんだけど…。


『くっ…。』


 何なのコイツ…。どの未来も途中で止まってる。つまり、それが意味するものは…今の私じゃどんな行動を行おうと獏豊を倒す未来を手繰り寄せられないということ。

 どっちが化け物か分からないじゃない。何でこんな奴がいるのよ…。


『何だ?。今のエーテルの動きが噂に聞く神力ってヤツだろ?。使わねぇのか?。』

『……………。』

『へぇ。使ったが、失敗したってところか?。神と俺達の違いはエーテルを使えるかどうか。そして、種族固有の神を利用した神の力である神力を扱えるかどうかだ。エーテルに関しては、この神聖界樹の力で扱えるようになったからな。同じ土俵に上がれた訳だ。あとは、神力だが…お前さんの種族は人族だろ?。どんなに肉体を強化しても限界がある種族だ。強化の幅で俺に負けてんだよ。』

『五月蝿い!。私はこの種族で救われたんだ!。馬鹿にするなっ!。』

『はん?。誰が馬鹿になんかするかよ。人族は俺達の間じゃ増えることしか能のねぇ雑魚種族って言われてた。確かに今まで出会った人族に大した力は感じたこと無かった。けどな。お前は違った。例え異神でも、それだけの力を手に入れるには相当な努力をした筈だ。違うか?。』

『……………。』

『お前がどんな人生?。神生を送ってきたか知らねぇが。お前が積み重ねてきた足技や身のこなしを受ければ笑えるわけねぇだろ?。』

『あんた…良い奴?。』

『悪い奴になった覚えはねぇけどな。なぁ。全力でやろうぜ?。互いの背負ってるモンとか一旦忘れてよ。ただ、互いを倒すだけ考えようや!。』

『………ええ。良いわ。私の 本当の全力 で貴方を倒す。』

『へっ。そうこなくちゃな。近頃、骨のある奴に会えてなかったんだ。楽しませてくれよ?。俺に巨人まで出させたんだからな!。』


 蹴りと鉾がぶつかり合う。

 ただ、獏豊に勝つために蹴り続ける。


『ちっ!?。さっきより速いじゃねぇか!。』

『あんたも私についてきてるじゃない!。』

『そりゃそうよ!。こっちも全力なんでなっ!。』


 鉾の連撃を掻い潜り、様々な角度から蹴りを叩き込む。

 長い鉾を器用に扱い防がれているけど、構わない。全ての蹴りにエーテルの強化を施し一心不乱に蹴りまくる。


 だけど、そんな真剣な戦いの中で私は何故か過去の出来事を思い出していた。


ーーー


『はぁん!?。人族だぁ?。おいおい。大ハズレ種族じゃねぇか?。そんな奴が俺達と同じ幹部とか。有り得ねぇだろ?。何考えてんだ?。赤皇さん?。』

『はぁ。火車。アンタねぇ。種族とか関係なく強さで判断するって決めてたじゃない。それに、人族だって関係ないわ。人の努力を認められないなんて悲しいことよ?。』

『わ、私も…そう思います。この方。凄く強かった。』

『ああ。コイツは強ぇよ。俺はコイツを認めたから仲間に誘ったんだ。その内、お前よりも強くなるかもな。ははは。』

『はあ!?。それは有り得ねぇだろ………まぁ。女が増えるのは良いけどな。ひひひ。どうよ?。俺の女にならねぇか?。』


 火車の馬鹿は兎も角。

 赤皇も、玖霧も、知果も、私を認めてくれた。


ーーー


『ねぇ。代刃君?。』

『何だい?。』

『クロノ・フィリアの皆って人族のこと悪く言わないよね?。他のギルドなら使えないとか、役立たずとか、雑魚とか散々言われたんだけど?。』

『ああ。燕は人族だもんね。』

『うん。赤蘭の時も人族ってだけで雑魚呼ばわりされたの。もちろん、他の種族と比べれば色々な面で劣っているのは知ってるし理解しているよ?。けど。ここに来てから、そう言うことを言われることが一切無かったから不思議だったの。』

『ああ。そうだよね。燕はここに来て日が浅いから、知らないんだね。』

『何を?。』

『僕達の中で一番強いのは誰か知ってる?。』

『え…っと。閃さん。かな?。』

『そうだよ。その一番強い閃が人族なんだよ。』

『だから。クロノ・フィリアの皆は人族が決して弱い種族じゃないことを知っているんだよ。』

『えっ!?。閃さんは人族だったんですか!?。』

『そうそう。なんなら、今度話してみなよ。色々教えてくれるかも。』


ーーー


 リスティール。

 人族の住む地下都市で閃さんと再会してから一緒に旅をしていた時。私は、閃さんに声を掛けた。

 仮想世界では、あまり話したことが無かったけど、今なら聞けると思ったから。


『ねぇ。閃さん。』

『ん?。何だ?。燕?。』

『閃さんも人族ですよね。』

『ああ。そうだ。それがどうしたんだ?。』

『あの…仮想世界。いや、ゲームだった時のエンパシス・ウィザメントじゃあ。人族ってハズレ種族だったじゃないですか?。自分がハズレを引いた時、どんな気持ちでしたか?。』

『そうだな。俺はゲームが発売した直後からプレイヤーになったんだ。最初は人族が不遇な種族だって情報は提示されてなかったからな。ただ、何となく周りの仲間達との違いに気付き始めてはいたんだ。』

『レベルアップ時の能力の上昇率ですか?。』

『ああ。それも1つだ。後はレベルアップで覚えられるスキルに【強化】のモノしか出現しなかったからな。それで、仲間が強化のスキルを覚えて、その違いに気が付いたんだ。』

『数回強化した数値と、他の種族が最初に扱えるようになる数値との上昇の違いですよね?。』

『ああ。こっちは必死にレベルを重ねて強化してるのに他の奴等は1つ目のレベルアップで俺を軽く抜いていくんだ。その頃からか、人族がハズレだって囁かれ始めたのは。』

『どう…思ったんですか?。』

『俺は生粋のゲーマーだったからな。逆に嬉しかった。』

『嬉しい?。』

『ああ。不遇な種族で最強を目指そうって思ってな。試行錯誤を繰り返してゲーム時代のスタイルになったんだ。仲間も強かったからレアなアイテムも狙えたのが大きいな。レアスキルの取得で強くなれたんだ。俺だけじゃ到底為し遂げられなかった。皆には感謝してるよ。』

『そうですか。』

『俺も燕に興味があったんだよな。』

『え?。興味?。え?。閃さんが!?。』

『だって、お前は一人で鍛えて赤蘭の幹部までなったんだろ?。ゲームの時代…会ったことはなかったけど、噂は耳にしてたんだ。人族なのに強い奴が赤蘭の幹部になったってな。すげぇと思ったよ。しかも、人族の肉体強化だけで登り詰めたんだろ?。俺にも真似できないと思った。同じ人族だから。レベルアップの恩恵が他の種族にどれだけ劣っていたかを知っていたから。』

『実際に私と会って…どう、思いましたか?。ガッカリしました?。本当にただの肉体強化だけだって?。』

『何言ってんだ?。マジで感動したんだぜ?。脚力の一点だけに集中させた強化。他の部位は脚力の強化に耐えられる耐久とバランス調整にスキルを割いて機動力や移動の持続とか脚力強化に全振りだ。ここまで、自分の足を信じて特化させてる奴は始めて見たよ。俺にはそこまで出来なかった。燕。お前は凄いよ。』

『へへ。何かテレるね…。』

『自信持てよ。ゲーマーの俺から見てもお前の今のステータスは、人族が辿り着ける1つの完成形だ。俺とは別のな。だからこそ、他の仲間達もお前を認めてる。それにな。気付いてないかもしれないが、ゲーム時代でレベル100を越えているお前には特殊な変化が起こっていた筈なんだ。人族固有の特典のようなもんがな。無意識に使ってるみたいだし。教えてやるよ。今度戦う機会があれば意識して使ってみな。イメージは柚羽の戦闘方法に近いな。』


 代刃君…。閃さん…。


ーーー


『何?。速さが増してるだと?。いや、ぐっ!?。それより、蹴りの威力が!?。』


 何だろう。この感覚。

 全身を巡るエーテルと人功気が混ざり合う。

 蹴りの一撃一撃に込められるエーテルがまるで意思を持つかのように移動して打撃の瞬間に膨張して一気に衝撃を生み出した。

 これ。閃さんが前に教えてくれた戦闘方法だ。

 話に聞いた。仮想世界で閃さんが使っていた【闘神化】と同じ現象。

 人族がレベル100を越えた時に修得することが出来る肉体強化系統の究極技法スキル。

 魔力の放出による微調整を数ミリ単位で繰り返し打撃の精度だけでなく、強力な推進力を獲得。更にインパクトの瞬間に強力な衝撃を発生させる。


『私にも出来た!。』

『ちっ!。器用なことしやがって!。けどな!。そんなんじゃ、まだ足りねぇよっ!。』

『っ!。』


 蹴りを鉾で防がれた。けど、連続で蹴れば…。

 しかし、獏豊は私の蹴りに合わせ更に前に出た。武器である鉾を手放して。


『うぐっ!?。』

『わりぃな。俺は素手の方が強いんでなっ!。』

『あぐっ!?。』


 首根っこを捕まれたまま、お腹を殴られ。

 そのまま神聖界樹の幹に叩きつけられた。


『惜しいな。異神の力を持つのに、何処かチグハグだ。戦闘技術も申し分無い。かなりの練度…なんだが。安定していない?。人族の限界なのか?。』

『はぁ…はぁ…はぁ…。』


 素手の方が強いとか…。

 どっちが化け物よ…。…はは。そんなんじゃないね。私もね。一から鍛えたから分かるよ。

 獏豊…貴方も、貴方の絶え間無い努力。それが、貴方の強さの根底にある。

 だから。動じない。揺らがない。

 一から積み上げた土台がある。究極の努力家だ。

 そんな奴に隙なんかあるわけないね…。


『悪いが時間が無いんでな。これで仕舞いだ。』


 鉾を振り上げる獏豊。

 私を見下ろす視線と殺気を受け、光歌さんの言葉を思い出していた。


 自分を信じて受け入れなさい。それが成長よ!。


 最初は分からなかったけど。

 今なら分かる。神具を再び手に入れた光歌さんと美鳥さん。

 自分を信じることで取り戻したんだ。


 なら。私にも出来るよ。一度は失った夢。

 絶望して、苦しんで、泣いたあの頃の自分はもういない。

 私は 走る よ。この足と一緒に。これからも。ずっと。代刃君や閃さんが褒めてくれた。この足を信じているから。


ーーー


『っ!?。』


 振り下ろした鉾は空を掠めて界樹へと突き刺さった。

 先程まで倒れていた燕の姿はない。


『消えた?。』


 獏豊は驚愕する。

 今度は完全に燕の姿を見失ったからだ。

 視線は逸らしてはいなかった。燕の速さが完全に獏豊の動体視力、反射、気配察知を上回った。

 

『何が起きた?。力を隠していた?。』


 獏豊は己の力に自信と誇りを持っていた。

 鍛練に積む鍛練。強くなるための努力は惜しまず、より高みを目指した。

 そして、手に入れた現在の力。その力の上を行かれた。人族の。女に。この短期間で。抜き去られた?。

 今の今まで圧倒していた筈なのに…だ。


『神具。【星流煌烈蹴神脚 シュテリグ・アテマ】。』

『っ!?。本当に…人族…なのか?。この界樹によって支配されているエーテルさえも吸収している!?。』


 獏豊の瞳に映る燕の姿。

 両足に纏う銀色の機械的な靴。特殊な模様が描かれたアーマーに覆われた脛。

 異質なのは、突如出現した武装によって、周囲のエーテルが流星が落ちるように武装に集束され続けていることだった。

次回の投稿は11日の日曜日を予定しています。

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