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第146話 瀬愛は、瀬愛です。

 瀬愛は瀬愛です。

 瀬愛のパパとママは忙しい人。

 お仕事から帰って来ても、すぐ眠っちゃう。

 朝も早くからお仕事に行っちゃう。

 ご飯は、いつもコンビニのお弁当。

 忙しそうなパパとママのために頑張って、ご飯を練習しました。

 真っ黒になった卵。黄身が壊れた目玉焼き。

 何度も失敗しました。

 けど、頑張ったら作れるようになってました。


『ママ。パパ。瀬愛ね。一生懸命頑張って、ご飯作ったの。上手に出来たよ。』


 ママとパパは、食べてくれませんでした。

 きっと、失敗してたんだ…。

 残飯の中に捨てられちゃった目玉焼き…。お皿に取って食べました。

 ちょっと…塩の味が濃かったんだ…。

 しょっぱい…味になってたもん。


 今日も、いつものようにテーブルの上にあるお弁当。


 次は、卵焼きに挑戦するよ。


 ぐちゃぐちゃに卵を混ぜ混ぜ。


 甘い方が良いかな?。ママとパパ、お仕事で疲れてるもんね。


 お砂糖いっぱい。お塩をちょこっと。

 ジューーーっと焼いて丸めてひっくり返して。真っ黒焦げ。

 失敗。作ったモノは食べないとね。

 うーーー。苦い。美味しくない。こんなんじゃ、パパとママは食べてくれないよぉ~。


 いっぱい練習。

 …ひっくり返して~。出来た~。

 包丁でひと口サイズに切って~。味見ぃ。

 んーーー。甘くて美味しい~。

 これならパパとママも喜んでくれるよ!。


『パパ、ママ。卵焼き作ったよ。美味しく出来たの。食べて欲しいなぁ。』


 また、パパとママは食べてくれませんでした。

 また、分からないところで失敗してたんだ。

 残飯の中に捨てられちゃった卵焼きをお皿に取って食べます。

 美味しいのに…どこが悪いのか…わからないよぉ。けど、お塩入れすぎちゃったのかも…

 ちょっとだけ…また、しょっぱいなぁ。


 その日の夜は、勝手に冷蔵庫の卵をいっぱい使っちゃったことで怒られちゃった。

 瀬愛。良い子じゃないって言われちゃった。

 良い子じゃなかったから…食べてくれなかったのかな?。


 ご飯がダメなら。お掃除っ!。


 お家の中、ピカピカにするよっ!。

 掃除機で吸って~。雑巾で拭いて~。箒で掃いて~。

 キッチンも~。ダイニングも~。リビングも~。トイレも~。お風呂も~。

 

 頑張るよっ!。良い子って褒めて貰うんだっ!。


 テレビの裏、凄いホコリ。けほっ、けほっ。

 棚の上。背が足りない…届かないよ~。椅子に乗っても…ギリギリ…届かない…。どうしよう…。あっ。ホコリ取る伸びるやつっ!。瀬愛の低い背でも楽チン。

 ティッシュの位置は、こっちの方が良いかな?。テレビのリモコンはこっち。椅子の上のクッションはこっち。

 これで良し!。使いやすくなったよ。


 その日。パパとママが帰ってきてお家の中を見て驚いたの。


 ししし。綺麗になったからビックリしてるのかな?。


『パパ、ママ。瀬愛ね。頑張ってお掃除したんだよっ!。』


 そう言った瀬愛は、パパとママに怒られちゃった。家の中のモノを勝手に弄ったらダメだって。瀬愛が移動させたモノは、すぐに元の場所に戻されちゃった。

 勝手なことをする瀬愛は、良い子じゃないって何度も言われちゃった…。


 うう…また、失敗しちゃった…。


 瀬愛は学校の友達と遊んではいけないの。

 パパとママに言われたからね。守らないといけないの。友達と揉め事もダメ。喧嘩もダメ。パパとママを困らせないでって何度も言われたの。


 でも、一回だけ。約束を破っちゃったんだ。


 初めて学校でお友達になった紗与ちゃん。紗与ちゃんに、どうしてもって誘われて少しだけお家に遊びに行ったの。

 紗与ちゃんのお家にはゲームがあったの。私の知らないゲーム。ゲームなんて1回もやったことなかったの。

 名前は…えと、エンパシス何とかってゲーム。安くて誰でも簡単に遊べるって紗与ちゃんが教えてくれたんだ。

 紗与ちゃんが教えてくれて、ちょっとだけ遊んでみたんだ。そうしたら、瀬愛はゲームの中に入っちゃったの!。ビックリしたんだ。小さくて青いモンスター…すら…いむ?。っていうの倒したんだよ。


 その日は、ゲームが面白くてお外が暗くなるまで遊んじゃったんだ。パパとママが迎えに来てくれたの。

 はぁ…物凄く怒られちゃった。約束を破る子は、うちの子じゃないって言われちゃった。沢山怒られて、その日の夜はずっと泣いてたんだ。


 パパとママは怒る度に言うの。

『私達に 迷惑 をかけるなっ!。』って、

『俺達に 迷惑 をかけない子が良い子なんだ。』って…。

 だから、瀬愛は言われた通りにするの。

 良い子になるの。


 それから。もう、お友達と遊ばないって瀬愛は決めたの。ママとパパに嫌われちゃうくらいなら、お友達なんていらないの。

 

 お掃除もお料理も失敗しちゃったから。次はお勉強っ!。いっぱいお勉強して、良い点数取って、良い子になるよっ!。

 

 瀬愛は、いっぱい、いっぱい頑張りました。

 学校から帰ってずっとお勉強。

 休みの日もお勉強。

 沢山頑張ったから今回のテストは全部100点。やったぁ!。

 パパとママに見せるよっ!。

 喜んでくれるかな?。褒めてくれるかな?。

 良い子って言って頭撫でて欲しいなぁ。


 その日の夜にパパとママが帰って来て瀬愛はテストを見せました。

 けど、パパとママは点数を見ても『次も頑張んなさい。私達に迷惑だけはかけないで。』って言ってました。

 やっぱり、友達と遊んだこと…まだ、怒ってるのかな?。


 次の日に、パパとママに呼び出された瀬愛はリビングに行きました。

 何だろう?。また怒られるのかな?。でも、瀬愛は何もしてないよ?。お勉強してただけだもん。

 リビングではパパがテーブルの上に あるもの を置いてた。


 あっ。これ、紗与ちゃんの家にあったゲームの機械だ。


 瀬愛のパパもママもゲームをしないの。

 けど、パパの会社の人に貰ったんだって。

 それを瀬愛にくれるって言われたの。

 ゲームも 1番安いやつ を買ってきたって言って紗与ちゃんのお家で遊んだ、エンパシス何とかってゲームを一緒にくれたんだ。


 パパからの初めてのプレゼント。

 瀬愛は凄く嬉しかったよ。

 けど、ママは良くない顔をしてた。瀬愛に、ゲームを渡す代わりに、学校に行く時とトイレやお風呂に行く時、パパかママが呼んだ時以外に部屋から出ちゃ駄目って言われたんだ。

 瀬愛。頷いたよ。だって、ママが言うんだもん。良い子になれるなら部屋から出ないよ。

 その日から、瀬愛の時間は自分の部屋だけになったの。ご飯はいつもと同じコンビニのお弁当が部屋の前に置いてあるし、学校が休みの日もパパとママに呼ばれることは全然無かったの。


 瀬愛のお部屋は机とベッドとテレビ、洋服タンスと小さな鏡があるの。

 そこに新しい仲間が登場っ!。じゃじゃーん。ゲームだよぉ~。

 部屋にいる時はテレビを観るかお勉強するかしかなかった瀬愛のお部屋についに遊ぶモノが増えたのだ~。


 初めてのゲーム。

 遊ぶのは2回目。紗与ちゃんのお家で1回遊んだからね!。

 早速、瀬愛はゲームを付けたよ。

 へーっと、テレビに繋げて、コンセントをさして…出来たっ!。そして、このヘッドギア?。って書いてある黒いのを頭に着けて…スイッチオン!。


 それから、ゲームを始める前に色々質問されたの。名前に血液型に身長、体重、趣味、特技。何個も何個も聞かれたの。1時間くらいかな?。いっぱい聞かれたけど、やっとゲームが出来るみたい。準備完了って目の前に書いてあるもん。


 そして…瀬愛はゲームの中に…。


 目を開けると、瀬愛の目の前に凄く広い草むらが…瀬愛はその真ん中にいたの。


『あれ?。』


 身体に違和感。

 あっ。瀬愛のおでこ…手にも…胸にも…。

 赤い瞳が…あったの…。


 種族って書いてある項目に 女王蜘蛛 って書いてたんだ。良く分からないけど。今までより広い景色が見えたの。


 それから、色んなことをして遊んだんだ。

 今まで、こんなふうに走り回ったこともなかったから楽しかった。


 何日も、何日も、瀬愛はゲームを楽しんだの。


 そんなある日。

 黒曜宝我っていう人達に襲われたの。何人もいる男の人に囲まれて、叩かれたり蹴られたり。男の人達の後ろで女の人達が瀬愛が痛いことされてるのを見て笑ってるの。何だっけ?。ぷれいやーがり?。って言うのをやってるんだって。男の人が笑いながら言ってた。

 瀬愛は怖くて、恐くて。泣いちゃった。逃げても笑いながら追いかけられて蹴られるの。

 ゲームなのに全然楽しくなかったの。


 でも、そんな瀬愛を助けてくれたんだ。


『おい。てめぇ等。新人の…しかも、女の子を泣かせて笑うとか。マジでクズだな。』


 私の前に立つその後ろ姿は、今まであった誰よりも大きくて、力強く見えたの。

 瀬愛を襲って来た人達がどんどん倒れていってあっという間に皆気を失っちゃった。


『大丈夫か?。怖かったろ?。ゲームの中とはいえ、大人に囲まれるのは辛かっただろう?。』


 お兄ちゃんの優しい声や眼差しが私を包んでくれた。そんな気がしたの。


『俺は閃っていうんだ。君の名前は?。』

『瀬愛は、瀬愛です。』

『瀬愛か。良い名前だな。それに、その赤い目が、すげぇ綺麗だ。珍しい。女王蜘蛛か?。』


 お兄ちゃんは私の赤い目を綺麗って言ってくれたの。とても嬉しかったなぁ。


『瀬愛。ここで会ったのも何かの縁だし。俺の…いや、俺達のギルドに入らないか?。クロノフィリアって言うんだ。』


 これが瀬愛とお兄ちゃんの出会い。

 あの時、助けてくれた後ろ姿を瀬愛は忘れない。


 その後、瀬愛はお兄ちゃんに誘われたクロノフィリアに入りました。

 そこには、お兄ちゃんもお姉ちゃんもいっぱい居て、皆…優しくしてくれたんです。温かくて…優しくて…今までこんな気持ちになったことなんて無かったの。


 ある日。瀬愛はうっかり現実の話をしちゃったの。

 ゲームの中では現実の情報を話すのは駄目って言われてたのに、お兄ちゃんに話しちゃった。


『瀬愛ね。ゲームの外じゃ。良い子じゃないの。失敗ばかりで…パパとママにいつも怒られてるの。』

『………。瀬愛。1つ、良いか?。』

『何?。』

『今の話を聞く限り、瀬愛は間違ってない。むしろ 良い子 そのものだ。』

『え…。』

『瀬愛のパパとママは間違っている。子供の努力も、頑張りにも目もくれずに自分達から遠ざける。褒めることも…いや、それ以前に自分の子供に迷惑をかけるなという言葉を使う方がおかしいんだ。』

『…瀬愛…良い子?。』

『ああ。間違いなくな。』

『う…う…うわぁぁぁぁぁあああああん。』


 生まれて初めて 良い子 って言われた日でした。瀬愛を抱きしめてくれたお兄ちゃんの腕の中は温かくて安心しました。

 お兄ちゃんも教えてくれたんだ。

 現実の世界でお兄ちゃんが住んでるとこが、瀬愛のお家のすぐ近くだったんだって。

 いつか、現実の世界でも遊ぼうなって言ってくれたの。


 そこから、少し時間が経ってゲームも終わりが近付いて来たの。

 瀬愛の能力はサポートが主体で…お兄ちゃん達を援護したり回復させたり、相手の行動を妨害したり大変です。けど、お兄ちゃん達に教わったことを繰り返せばいつも勝っちゃうんです。


『瀬愛は、天才かもしれないな。』


 そう言って頭を撫でてくれたお兄ちゃんを瀬愛は大好きになっていました。


 そして、運命の日。

 リスティナお姉ちゃんを倒した日になります。

 ゲームをクリアして喜んでる皆。瀬愛も同じくらい、はしゃいでいました。


 達成感っていうのかな?。こういう気持ち。


 瀬愛はゲームを終えて眠りました。


『…え?。何…これ…。どう…して…?。』


 次の日の朝。

 身体に違和感を感じました。

 いつもよりも広い視界。手の甲から自分の顔が見えるんです。

 これ…いつもゲームの中で見ていた景色です。

 瀬愛は驚きました。手の甲、胸元、そして…おでこに赤い目があったんです。何で?。ゲームの中じゃないのに?。どうして?。どうなっちゃったの?。

 頭の中がグルグルして、何をして良いのか分からなくなりました。

 瀬愛の身体の変化は目だけじゃなかったの。

 意識すれば指先から糸出せるし、卵も出せる。ゲームの中で出来たことが全部出来たの…。

 瀬愛は部屋から飛び出るとパパとママのところに走りました。


『パパ…ママ…瀬愛…変になっちゃった…。』


 泣きながらパパとママのところに行くと…私を見たパパとママの表情が…。今までに見たこともないくらい歪みました。


 その日は学校を休みました。

 けど、次の日にはパパとママに学校に行けと言われたの。瀬愛は嫌だったけど、我慢して行ったの。

 学校に行くと、瀬愛と同じように身体が変化した子達がたくさん居たの。けど、瀬愛みたいな蜘蛛になった子は一人も居なくて…。皆が瀬愛のことを…。


 化け物。


 …って、瀬愛を呼んだんだ。


 その日から、お家に帰ったら必ず用意されていたコンビニのお弁当が無くなったの。

 パパとママに聞いても部屋から出るなって言われて…。

 パパとママの瀬愛を見る目が…どんどん冷たくなって…。


『あれ?。』


 1週間が経ったある日。

 瀬愛のお家の鍵は、玄関の横に置いてある鉢植えの下にいつも隠してあるの。

 その日も、いつもと同じように確認したんだけど。


『鍵が、無いよ?。』


 パパとママ。忘れちゃったのかな?。

 どうしよう…お家に入れない…。

 友達も居ないし…お店も行っちゃ駄目って言われてるし…。


 瀬愛はお家のドアの前で待つことにしたんだ。


 けど…パパとママは帰ってこなかった…。


 お昼は暖かいけど、夜はちょっと寒くて…。

 晴れてる日は暖かいけど、雨の日は寒くて…。


 自分で出した糸を身体に巻いて、寒いの我慢したんだ。


 けど…やっぱり、パパとママは帰ってこなくて…。


 寂しさを紛らわせるのにスキルで卵を出して小さなお友達を作ったんだ。小さい蜘蛛のお友達。くーちゃん。


『くーちゃん。パパとママ。どこ行っちゃったのかな?。瀬愛…良い子にしてたよ?。約束も守ってたのに…。何で帰って来ないのかな?。』


 パパ…ママ…。

 瀬愛は泣いたんだ。色んなことが頭の中でぐちゃぐちゃになって…良く分からないのに悲しくて…寂しくて…。


『お兄…ちゃん…。』


 パパとママが帰って来なくなって1週間が経ったの。


『お腹…すいたね…くーちゃん。』


 瀬愛はまだドアの前に座ってるんだ。

 お友達のくーちゃんも心配そうにしてる。


『ひっ!?。』


 その時、小さな悲鳴が聞こえて顔を上げると…。


『ママっ!。』


 パパとママが塀から顔を覗いて瀬愛を見てたの。

 帰って来てくれたんだ。元気そう。怪我とかしてない。パパとママに何もなくて良かった。


『まだ…居る!。見て下さい皆さん。あの!。おぞましい生き物を!。』


 ママは瀬愛のことを指さして何か言ってるの。

 良く見ると…パパとママの後ろに何人も大人の人が居て瀬愛のことを見てる?。


『赤い目…気持ち悪い…。』

『化け物だっ!。』

『あんな人間見たことねぇ。』

『化け物。』


 ば…け…も…の…?。


『皆さん!。あの化け物はきっと人を襲いますよ!。犠牲者が出る前に駆除しなくてはいけません。どうか、ご協力をお願いします!。』


 パパも…瀬愛のこと…何か言ってる?。


『化け物だ!。』

『殺せ!。』

『赤い目が6個も…おぞましい…気持ち悪い…。』

『きっと、町で暴れてる奴らの仲間に違いない!。』

『見ろ!。見たこともない蜘蛛を連れてるぞっ!。』

『気色悪いっ!。』


 後ろに何人もいる大人の人達の手には、スコップや木の棒や包丁、バットにノコギリ…。

 何でこの人達…あんなに危ないの持ってるの?。

 瀬愛は…ばけもの?。


 ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。ばけもの。


 敵意に満ちた視線に耐えられなくなった。


 瀬愛は逃げたの。

 泣きながら…。叫びながら…。


 こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。こわい…。


 何で?。瀬愛、良い子だってお兄ちゃん言ってた。お姉ちゃんも、おじさんも。

 けど、何でパパとママは酷いこと言うの?。


『あっ…行き止まり…。』


 気がついたら、逃げ場のない薄暗い場所に迷い混んでたの。


『追い詰めたぞっ!。化け物っ!。』

『ひっ!?。』


 大勢の大人の人達に囲まれた瀬愛はパパとママに…。


『パパ…ママ…瀬愛…良い…子?。』

『気色悪いっ!気色悪いっ!気色悪いっ!。化け物がっ!。話し掛けるなっ!。』

『あんな化け物を今まで育ててたなんて最悪だ。人間のフリをしやがって!。化け物がっ!。』

『あ…。』


 瀬愛は全身の力が抜けちゃった。

 そこで座り込んで…足に力が入らないや…。


 瀬愛…良い子じゃ…無かったんだ…。

次回の投稿は23日の木曜日を予定しています。

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[一言] 予想の何億倍もひどい。(´;ω;`)
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