表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一番星を待ちながら  作者: 蒼月りと
ボーナストラック掌編
11/20

掌編#1 どうぞお幸せに

 晩餐会の準備にはあと少し時間がかかるらしい。娘に知らせに行くと、婿殿が様子を見に来てくれていた。

 ほんの少し何か召し上がってくださいな、と声を掛け、二人にレモン水を用意する。

「こちらに殿下がいらっしゃるまで、この子ったら嬉しそうに確認していたのですよ。熱心に。何度も、何度も」


 こてん。

 花婿と花嫁がグラスを手にしたまま首を傾げた。


「左手の薬指」


 ぴゃっ。

 娘が恥ずかしげに顔を伏せた。グラスを持つ細い左薬指に銀色が描くのは、花婿と花嫁の永遠(とわ)のあかしだ。


「結婚しよう」

「しましたよ」


 青空に似た瞳を甘やかに和らげて娘に囁く花婿。頬も耳も朱く染め、上目遣いに囁き返す娘。

 どこまでもまばゆく幸福な光景に瞳を眇め、花嫁の母親は口元をほころばせた。



だんなさまとおくさまwithおくさま


本編第1話のちょっとあとのおはなし。

本編の各話に対応したボーナストラック掌編を10日連続で更新していきます。よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ