5ー10 訓練終わり1
初めての訓練から、明るかった空が薄暗くなっていた。
「良し!今日の訓練は終わりだ!各々片付けをしてろ!」
「「「「はい!!!」」」」
バルナの命令と共に訓練兵達は、今日の訓練に使っていた動画を片付け始める。
翔太と蓮司も訓練兵達を手伝おうと、重い体を上げた。だが力が入らず、膝から崩れ落ちた。
「お二人は休憩してて大丈夫ですよ」
膝から崩れ落ちる翔太と蓮司を見ていた、一人の訓練兵はそう言うと、道具の片付けに行った。
すると、バルナは翔太と蓮司の元に駆け寄った。
「二人とも、今日はご苦労だったな!……まさか、ここまでついて行けるとは思わなかったぞ!」
「それってどう言う?」
「なんせ、今日の訓練内容は訓練兵達ですら悲鳴を上げるほどだったからな」
バルナの言葉を聞いた翔太と蓮司は驚愕したまま、バルナに質問をした。
「つまり、今日の訓練は本来、新しい訓練兵がやるものではないと?」
「そうだ!レンジ、理解力があって助かる。さてお前たちは今日は終わりでいい。明日は普通の訓練になるから覚悟しとけよ」
バルナはそう言うと片付けをしている訓練兵の所へ行き、片付けを手伝った。
「それじゃあ部屋に戻るか」
「そうだな」
蓮司と翔太は自分の部屋に戻り、夕食の時が来るまで休憩をした。
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「良し。今日の魔法の使い方はここまでだ。明日からは魔導士見習い達と一緒に訓練する。だから今日教えた内容は忘れないように」
グネヴィアはそう言うと指を鳴らし、二人の部屋の前に移動させた。
「恐らくこの後に飯がある筈だ。まぁ今日はもう終わりだからゆっくりしてて良いぞ……それじゃまた明日」
グネヴィアはそう言うと再び指を鳴らし、二人の前から姿を消した。
「教官ってすごいね」
「そうだね雪。良し……」
「良し?」
「休憩だ!寝よう!」
「そうだね、それじぁあまた後で」
雪はそう言うと手を振り、自分の部屋の扉を開け、入って行った。
梨花も自分の部屋に入り、ベッドに潜り込む。
(凄いな〜教官。私達はどれぐらい訓練したら、訓練兵達に追いつけるのかな?)
梨花はベットに倒れたまま、考え事をしていたら眠気が襲ってきた。
(ねむ……まぁ夕食までまだ時間があるから少し寝てるか)
そう思うと梨花は呼吸を整え、眠りについた。
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梨花が目を覚ますと、窓を見ると外は完全に暗くなっていた。
すると部屋の扉がノックされ、梨花が扉を開くとそこには雪がいた。
「ご飯まで一緒にお話ししない?」
「良いよ。さっ!入って入って!!」
雪の提案に梨花は快く承諾し、雪を部屋に入れた。
「梨花ちゃんの部屋も私の部屋とそんなに変わらないんだね」
「みんなだいだい一緒じゃ無い?」
梨花の部屋は窓の横にベットがあり、斜めの位置に机と椅子がある。
「そうなんだ……あっそうだ!今日の訓練で習った内容を復習しよ!」
「そうね……雪はメモを取ってたっけ?」
「わたしは取ってたよ。梨花ちゃんは?」
「私もちゃんと取ってるよ。それじゃあ始めよ」
「うん!」
梨花と雪は、訓練の際にとったメモをお互いに見合わせている。
グネヴィアから教えてもらった内容は理解できない部分もあった。
例えば魔力を使いすぎると人体に悪影響を与える事や、詠唱の内容など地球に暮らしていたら習う必要もない知識がたくさんある。
二人がお互いに気になった所や、分からない所を教え合っていると扉がノックされた。
「夕食の時間かな?」
「多分ね。そんじゃ行きますか」
梨花が扉を開くと、いつもはメイドが居たがそこにはシエラがいた。
「あれ?シエラさん……どうしたんですか?」
「いえ。お食事のお知らせに参りました……それとお願いが……」
「お願い?」
「はい!えと、その……私とお友達になって下さい!」
シエラのお願いの内容に梨花と雪は一瞬何を言ってるのかわからない様な顔をしている。
「笑わないで下さいね……私、物心ついた時からミリス信者に囲まれてて、『友達になろう!』と言ったのですが……みなさんは……」
「遠慮した……とか?」
梨花の返事にシエラは首を横に振った。
「皆さん口を揃えて『貴方様のお友達になる事は出来ません』と言われて……最初はその意味が分かりませんでした」
「シエラさん……それって多分……」
「はい……ユキさんの思ってる通り、バルト王国の王女であり、ミリス教の聖女であるせいで皆さんは恐縮してるのでしょう」
「分かった!シエラさん!友達になろ!」
雪はシエラのお願いに快く了承し、梨花に目を合わせる。
「私も友達になってもいいかな?」
梨花は雪の意思とシエラの勇気に応える様にシエラに質問をした。
「はい!勿論!」
シエラも梨花の質問に嬉しかったのか笑顔になった。
「リカさん、ユキさん……ありがとうございます!あっ!いけない!早く食堂まで行きましょう!」
シエラはそう言うと二人を連れて食堂へ向かった。
シエラの足取りは後ろに居る二人でも分かる程、シエラの足取りは軽くなっている。
「シエラさん、とても嬉しいみたいだね」
「雪も本当は嬉しいんでしょ?」
「うん!人との繋がりは大事だからね!」
嬉しそうに先頭を歩いてるシエラを見ていたら、いつの間にか梨花と雪も嬉しくなっていた。




