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黒き光 〜一人の少年が世界の運命に立ち向かう話〜  作者: らーめん丸
学院闘技大会編
52/271

3ー28 ゴブリンの集落2

「にしてもこんな広大な森の中でどう探すんだ?」


 アルクがハリスに聞いた。


「それなら大丈夫だ。なんだってこっちにはビーストテイマーがいるからな」


とハリスはパーティーメンバーを見ながら言った。


「どうだ?出来そうか?リネア」


「やってみる」


 リネアと呼ばれた女性は口笛を吹くと鳥が降りてきた。


 そしてリネアは降りてきた鳥に肉を与えた。


「協力してくれる?」


 リネアが聞くと鳥は首を縦に振った。


「それじゃあ君の目借りるよ。飛んで!」

 

 リネアがそう言うと鳥は力強く羽ばたき空を飛んだ。


「ハリス。あの人は何やってるんだ?」


「今のは、さっきの鳥の視覚を借りたんだ。リネアはビーストテイマーと言う利点を活かした。」


「ビーストテイマーの利点?」


「ビーストテイマーの利点は動物と会話が出来るって言う事だ」


「なりほど」


 と、アルクとハリスが話しているとリネアは目を開けた。


「ゴブリンの集落見つけたよ。案内する」


 リネアがそう言うと森を真っ直ぐ進み始めた。



 森を歩く事数分突然リネアは止まった。


「ついたよ。ここがゴブリンの集落」


 リネアがそう言い森を抜けるとゴブリンの集落があった。


「さてどうするかな?」


 ハリスが言うとアルクはハリスを制した。


「ここは俺に任せていいか?」


 アルクがハリスに聞きハリスが首を縦に振るとアルクは掌に魔力を貯め始めた。


[汎用魔法・魔遠視(まえんし)]


 アルクが生み出した魔法の球は意志があるかのようにアルクの周囲を周りゴブリンの集落へ向かった。


「おい、アルク。何をしてるんだ?」


 ハリスが聞いたがアルクは答えず代わりにパーティーメンバーの魔法使いが教えた。


「おそらくですけど、アルクさんは今ゴブリンの集落を偵察しています」


「偵察?」


「はい。先程使った魔法は[汎用魔法・魔遠視]と言う魔法で魔力の塊を通して視覚を共有しているんです」


「そうなのか。やっぱ魔法ってすげぇな」


 ハリスと魔法使いが話しているとアルクは目を開け、ハリスを方を見ていた。


「どうしたんだ?」


「本当にここはゴブリンの集落か?」


 アルクの謎の発言に鷹の爪団員全員が首を傾げた。


「それはどう言う事だ?」


「いやな。偵察してみたら、まぁゴブリンが居たんだが、殆どがナイトゴブリンだ。」


「「「え?」」」


「待て。ナイトゴブリンってゴブリンの上位種じゃねぇか」



ナイトゴブリン

 ゴブリンの上位種に位置し、ゴブリンと比べて知能が高い上に腕力もある。



「それだけじゃない。ゴブリンジェネラルやバーサーカーゴブリンも居た。」


 アルクがそう言うと鷹の爪団員全員が絶句した。


ーーーーーーーーーーーーーー


ゴブリンジェネラル

 ゴブリンの上位種に位置し、ナイトゴブリンより知能が高く魔法も扱える。


バーサーカーゴブリン

 ナイトゴブリンの上位種に位置し、知能は低いが並外れた戦闘能力がある。

ーーーーーーーーーーーーーー


「だとしたらこの集落Bランクに匹敵するぞ」


「リーダー。どうするんですか」


 鷹の爪団員がハリスに相談した。


「どうするって言われても。アルク。お前さんはどうする?」


「行くしかないだろ?捕まってる人達がいるかもしれないし」


「そうか。じゃあ作戦はどうする?」


「まず、俺が囮りになってゴブリン達をおびき寄せる」


 アルクがそう言った瞬間全員が驚いた。


「待て。さすがに一人で囮りになるのは……」


「大丈夫だ。そもそもこれは俺がCランクになるための依頼だからな」


「……分かった。」


「それで鷹の爪団員は捕まった人達を救助して欲しい」


 アルクがそう言うと地面に地図を書き始めた。


「まず俺が激しく暴れてゴブリンをおびき寄せる。その隙に救助してくれれば後は俺がなんとかする。」


 アルクがそう言うと真っ先にゴブリンの集落に入って行った。


「よし。俺らは救出だ、行……」


 「行くぞ」とハリスが言おうした時ゴブリンの集落からデカイ火柱が発生した。


「おびき寄せるってそう言うことかよ……お前ら急いでいくぞ!」


 ハリスの掛け声により放心していたメンバーは目が覚めたように首を横に振りハリスの後に続いた。



――――――――――――


「よし。取り敢えずここら辺で良いか」


 アルクは[汎用魔法・透明化]を使いゴブリンの集落の中心部まで潜入していた。


[中級炎魔法・炎の渦(ファイアーストーム)]


 アルクがそう唱えるとアルクの周囲に巨大な炎の渦が発生し、空高く舞った。


 それに気づいたゴブリン達は異常事態を確認しにゴブリンの集落の中心部までやってきた。


 そして、[汎用魔法・透明化]を解除したゴブリン達はアルクの姿を確認すると戦闘態勢に入った。

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