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1-13 質問

 編入試験が終わり、学院長に呼ばれたアルクは学院長室に居た。


「アルクくんスキンティア学院編入おめでとう」 

 

 と言われた。


 だがアルクはまだしっくり来なかった。


「ふむ、しっくり来てない顔になっているな」


「え?今そんな顔してましたか?」


「いや、ただの勘だ。気になる所はワシに聞いてくれ」

 

 学院長はアルクが何か聞きたそうか判断し、質問をするように促す。


「それじゃあなんで今日で編入合格なんですか?普通は何日も掛けて判断する筈なのに……」


 と聞いた。


「確かに普通は何日も掛ける……が、お主の場合は掛ける必要がない」


「なんでですか?」


「まあ順番に話そう。まず最初の試験は覚えているか?」


「最初は確か魔法を10メートル先にある的に当てる」


「そうだ、だがあの的はオリハルコンで出来ているにもかからわず凹みが出来ていたのだ。そうお主の魔法で」


 オリハルコンの世界で3番目に硬い鉱石だ。だからめったのことでは凹みは出来ない筈だ。


 ましてや初級魔法であるファイアーランスではかすり傷すら付かない


「まあそれが判断基準だな。それだけでもう合格範囲なのだがお主は2回目の試験で鉄剣でオリハルコン性のゴーレムを切断したのだ。もうそれだけで十分に合格だ」


 そう言う事なら納得だ。だがまだ気になることがある。


「クラスはどうなるんですか?」


「クラスは国王推薦だから1番上のSクラスになるぞ」


「そうですか。わかりました。あと住居はどうするんですか?」


「それも安心してくれ。ここには寮がある」


「それなら安心です。あと今日から寮に入ることはできますか?」


「まあ可能だよ。それじゃあハルくん。アルクくんに寮の案内を頼む」


「分かりました。アルク様着いてきてください」


 と、ハルはアルクに言い学院長室を出た。


――――――――――――


 スキンティア学院は簡単に言うと貴族達がこぞって入りたがる王国最高峰の学院だ。


 聖女シエラはもちろん第1王女セイラ、第3王女フレイもこの学院の生徒だ。


 施設は充実しており食堂、訓練場など様々な設備がある。


 学院長の話によるとアルクは第2学年に入れるという。


 護衛対象の聖女シエラは第1学年にいるので少し離れている。


――――――――――――――


 ハルの後をついて行ったアルクは寮の前で止まる。


「ここがこれからアルク様が入る寮です」


 どうやら寮に着いたようだ。さすが貴族達が入る学院だ寮も立派な屋敷に似ている。


「わざわざありがとうございます」


「い、いえ……それとアルク様、先程の無礼な行動を取ってしまい申し訳ありません」

 

 とハルは突然謝った。


「いや大丈夫ですよ。そりゃ貴族達が入りたがる学院に俺みたいな平民が入るんですからそんな態度をとっても仕方ないですよ」


「そう言って貰えると気持ちが落ち着きます。それでは私はここで」


 とハルは言い自分の持ち場に戻った。

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