1ー12 試験
編入試験が始まり、アルクは受付に付いて行き、たどり着いた場所は広場であった。
「ではこれより編入試験を行います。まず最初はこの位置から10メートル先にある的に今持っている魔法を当てて下さい」
受付でハルと言われた女性は、とある魔法を発動させた。すると人型の的が一定間隔で出現した。
アルクは的に向かってファイアーランスを放つ。
アルクの放ったファイアーランスは全て的のど真ん中に命中した。
「これでいいですか?」
「いいでしょう。では次はそこにゴーレムがいるのでゴーレムを壊してください」
ハルは用意していた鉄剣をアルクに渡し、受け取ったアルクはそのままゴーレムを切断する。
「やっぱり……貴方、ズルをしているでしょ?」
と、ハルに言われた。
「え?いやしてませんけど?」
「だってこのゴーレムはオリハルコンで出来ているのよ!このお粗末な剣で切れる訳がない」
「だからズルなんてしてませんよ!」
「はぁ、だから平民は嫌いなのよ。すぐに嘘をつくしどこまでも意地汚い……まあ、良いわ次でズルをしてる証拠が来るから。ついてきなさい」
アルクの不正を疑うハルは、最後の試験だとアルクに言いとある場所に向かいアルクもその後に付いて行った。
すると闘技場に出た。
「これからこの人と戦ってもらうわ」
と、言い闘技場の奥から誰かが出てきた。
「ふむ、お前が編入希望者か。俺の名前はガンダルこれは編入試験の最後を試験である。試験の内容については制限時間までに俺を倒すか生き残ることだ」
と言った。
「それでは最終試験を始める」
と、ハルが言ったのと同時にガンダルは突っ込んで来る。
ガンダルが持っていた剣を振り回りアルクはそれらを全て避ける。
「すごいな……まさか今のを避けるなんて」
「いや結構ギリギリでしたよ」
「そうか……ではまだまだ行くぞ!」
と、ガンダルは言った。
アルクは黒赤刀で迎え撃ち、腹に峰打ちで一撃を与えアルクは後ろへ下がり距離を取る。
「なかなかやるな。まさか一撃を貰うとは。俺も随分と老いたな」
[宿れ付与魔法・氷]
ガンダルは呪文を唱え、剣に氷を纏わせた。
「じゃあそろそろ本気で行かせてもらうぞ」
とガンダルは氷の斬撃を飛ばした。
[付与魔法・炎]
アルクはすぐに黒赤刀に炎を纏わせ氷の斬撃を切った。
そこですかさず距離を詰め峰打ちを首に当てようとしたがガンダルの剣に防がれた瞬間時間が経ち最終試験が終わった。
「ふむどうやら時間が経ったようだな」
「これにて試験は終了します」
と、ハルは言い試験が全て終わった。
「アルクと言ったか?あとで私のところに来なさい」
と、観戦していた学院長が言った。
学院長室前にて
アルクは今学院長室前にいる。
アルクの表情は穏やかに見えるが実は内心とても焦っていた
(まずいな…なんかやらかしたかな?)
と、そう思いつつ学院長室の扉を叩いた。
「どうぞ入ってくれ」
と、声が聞こえたので入ったら学院長と受付にいたハルさんがいた。
「アルクくんスキンティア学院編入おめでとう。いや、その前に受付のハルくんの無礼を詫びよう。ほんとに済まなかった」
「いや別に大丈夫ですよ。もう慣れてますし」
「そうか……そう言って貰えるとありがたい。まあなんだ立ち話はあれだし椅子に座ってくれ」
と、言われアルクは椅子に座った。
「それじゃあ本題に入ろう。まずはさっき言った通りスキンティア学院編入おめでとう」




