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第七章第十二話
バイクは約束どおり売った。売った金は、いろいろと迷惑をかけた母に渡した。
バイクは約束どおり売った。売った金は、いろいろと迷惑をかけた母に渡した。汗と涙の結晶のバイト代は無くなり、虚しさだけが残った。しかし、学校に事故の事が知れなかっただけでも、幸運だった。バレたら、間違いなく退学だったから。父が何をしたのかわからないが、この事は、今でも感謝している。 免停の通知がやって来た。しかし、1日免許試験場で講習を受ければ、免停の期間は一日で終わる。若い私は、学校を休んで講習を受けた。こうして、事故騒動は終息した。そして年があけた。