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第六章第七話

私は妙に胸騒ぎがして若い私と同化して、俊ちゃんの家に向かった。

私は妙に胸騒ぎがして、若い私と同化して、コージを迎えに俊ちゃんの家に向かった。冷たくなってきた風を切ってバイクを飛ばしていると、日常の嫌な事はどこかへ飛んでいった。学校の停学措置やみやびのこと、夫婦ゲンカが絶えない両親の事を風の中に置いてこれた。ヘルメットをつけたまま、訳のわからない言葉を叫んでいた。

あっという間に俊ちゃんの家に着いた。俊ちゃんの部屋には、コージが雑誌を読んで暇をつぶしていた。「待たせたな。俊ちゃんのところに行こうぜ。」コージはバイクの後ろに跨がり、「出発進行!」と能天気に声をあげた。私はエンジンをかけて、俊ちゃんの家を出た。

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