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第五章第二話
S海岸へ泳ぎに行く日は絶好の海水浴日和となった。
S海岸に泳ぎに行く日は絶好の海水浴日和となった。俊ちゃん達と海へ行くのは、記憶どおりで、時期も合っていたように思う。S海岸は少し遠くて、自転車では行けなかった。若い私は、学校に隠れて、原付免許を取り、バイト代でスクーターも買っていたので、同じようにスクーターを持っている俊ちゃん達と俊ちゃんの家に集まり、S海岸へと向かった。 スクーター集団は全部で五台。まだ、原付はヘルメットを被らなくて良い時代だったので、風を切って海に向かった。S海岸まで小一時間の短いツーリングだったが、すごく気持ち良くて、ツーリングを満喫した。女の子と付き合うことが出来なかった高二の夏休みだったが、何故か、充実した気分で夏を送れた。