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第一章第四話
どうやら私はまたタイムスリップ出来たようだ。問題はいつの時代にタイムスリップしたかと言うことだった。
暗く、少し湿った匂いがした。私の故郷にある地下街へと繋がる懐かしいあの階段に腰かけているようだ。どうやら私はまたタイムスリップできたらしい。しかし問題はいつの時代にタイムスリップしたのか、ということだ。私はあの喫茶店に行けば、新聞でも読めるだろう、と思い、あのカフェバーもどきの喫茶店へ向かった。
地下街へと繋がる階段を上がり、地上へ出た。外はまだ昼間だった。季節はいつ頃だろうか?私はまた、透明人間になっているのだろうか?道行く人の視線だけではわからなかった。しかし、商店街のウィンドウに映ってなく、安心した。これであの喫茶店にスムーズに入ることができる。