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第四章第六話

夏らしい暑い日が続いた。

連日、夏らしい暑い日が続いた。夏休みも後半になった日の昼下がり、電話がけたたましく鳴った。電話をかけてきたのは、近所に住む、同じ中学出身のミクという女の子だった。確かこの子は私学の高校に行っていたはずだ。「これから、ちょっと行っていい?」誘うような声が受話器の向こうから聞こえてきた。

ミク、懐かしい名前だった。その名前を聞くと、甘酸っぱくて苦々しい思い出が甦る。私の経験した過去では、非常に悔しい思いをしたが、この世界ではどうだろう。私の経験した過去より、少し時期が遅い気がするが。

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