6人の子供
朝、手入れされた芝生の上で起きる─
広い敷地は、高い城壁に囲われ、敷地内は、生垣で、迷路のように入り組んでいる、中央には噴水、奥の方には、綺麗で大きな城。だが、その城には誰も入ったことがなく、扉は開かない。
「あ!おはようございます、先生!」
彼女はユネル、特徴的な緑色の長い髪、エメラルドグリーンの瞳。14歳の少女だ。
ユネルが挨拶した先生と呼ばれた者は黒子の頭巾を被り、シワのないスーツを着た長身の人だ。
「カルを見ませんでした?」
先生は、何も言わずに噴水の方を指さす。
「ありがとうございます!」
先生は何も喋りません、でも、私達は先生のことが大好きです!先生は、私達が怪我をした時は、手当をしてくれたりします!
「あ!ユネル!おはよぉ〜」
「おはよう!カル!」
カルは暗く短髪で、紺色の瞳をした13歳の男の子だ。いつもふわふわとした喋り方で、いつも眠そうな目をしている。
「一緒に朝ごはんだべに行こっ!」
「うん、行こぉ〜」
朝ごはんは、中央の大きな噴水の近くに、長テーブルを置いて、みんなで食べる約束なんです!
「おぉ、カル!ユネル!おはようさん!」
そう太陽のような眩しい笑顔で挨拶するのは、ジェンロ、髪は茶色い短髪で、髪にあった茶色い瞳をしている。ジェンロは15歳で、みんなのリーダー的存在である。
「お!ギル!おはよう!」
「...はよ」
ギルは青がかった少し長い髪を後ろで括り、黄色い瞳をした、14歳の少年だ。
「はぁ、ギルは相変わらずクールだねぇ、お兄ちゃん悲しいよ...」
泣くふりをするジェンロの横を真顔で通り、ギルが席に着く。
「おぉい!完全むしかぁい!」
「おはようございます」
「おっはよんっ」
敬語で話すのは、エミル。カールのピンク色の長い髪、青い瞳に淵の細い丸眼鏡をしている、14歳のしっかり者だ。
エミルと一緒に来たのは、サキ。長いストレートの金髪に、赤い瞳。13歳の末っ子のような存在だ。
「じゃあ、みんな揃ったから食べようか!」
『いただきます』
ジェンロと、先生が用意した、パンや木の実などが並んだテーブルを6人が囲み和気藹々と話しながら食べる。
『ご馳走様でした』
「誰か、食器の片付け手伝ってくれるひとー!」
ジェンロが声を掛けると、全員が少し嫌そうな顔をする。
「だ、だれか、いないか、?」
ジェンロが悲しそうか声でまた、呼びかける。
「やりますよ?ジェンロ」
「ありがとー!エミルぅ!」
ジェンロとエミルが片付けをする中、読書、昼寝など、各自様々な事をして過ごしていた。
6人は仲良くこの庭で毎日平穏に暮らしていた。─