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魔王軍幹部の弟子の使い走り  作者: あおいあお
第三章 帝国消滅編
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エピローグ:レクタリア帝国消滅



 その後は早かった。

 新たに多数の国家との戦線を持つ事などまるで気にせずに、魔王軍は帝国の領土を飲みつくした。

 正直それ以上でもそれ以下でもない。

 もうどうしようもなく帝国は無くなった。

 代替わりした皇帝は存命のようだが、民も領土も失くした以上は調停も降伏も何も無い。

 権限や権利があっても利用する物がない以上、ただの人に戻ったのだ。皇帝の名は最早過去形だ。


 強いて言うのであれば、帝国は最後まで誇り高く戦った事だろう。

 長い歴史の中で弱気な姿勢を見せず、周囲の国と領土を勝ち取って来た帝国には降伏と言う文字はなかった。

 そして誇り高く散った。


 敗戦した以上皇帝は普通極刑になるところだが、ただの人に戻った以上は然程のその命に拘っていない様だ。

 皇帝は周辺の国家に保護され、勇者ヘルンとも関係は続いている様である。


 アウラ様のアトリエにて、のんびり療養中にそう聞いた。

 今回は中々軍人としても頑張った以上、その時に居れなかったのは残念な事だ。

 そして自分の事も、人類側で“赤髪の悪鬼”として知られていた事も合わさり、もういろいろと誤魔化せなくなってしまった。

 天使を殺した事もそうだし、勇者相手に命からがら逃げて来た事はどう思われてるか分からないが、ともかく今回は目立ち過ぎた。

 毎度言っている気がするが、もう魔王軍とは関わりたくないから面倒事は勘弁だ。

 とか言って、アウラ様が魔王軍幹部である以上またなんかあるんだろうが……


 いやもう、そこはなるようになるから、あまり考えすぎないでおこう。

 個人的に重大な出来事は姐さんに身バレしてしまった事だ。

 療養中には姐さんもアトリエに長居していて、甲斐甲斐しく世話をしてくれて大変助かったところではある。

 三人で暮らすのは昔を思い出し、個人的には非常に良い気分転換になったところでもある。


 でもなんだろう……すごく怖い。

 ア・ドーラの時に関する話が姐さんからまるで触れられないのが、すごく怖い。


 こちらとしてはいろいろと怒られる覚悟をしていたのだが、状況も相まってなのか姐さんは昔の様に優しくて世話焼きになっている。

 それがもう恐ろしくて堪らない。

 もしかしたら療養も終わって万全な状態になってから爆発するのかも知れない。

 い、一時仮病使おうかな……


 ま、まぁいい。

 と言うか、怖いからあんまり考えたくない。


 話を戻すと、帝国との戦いも当然に魔王軍の勝利となった訳だが、今回は神界の者達の介入は来なかった。

 一応皇帝は『全能の祝福』が掛かっていた以上、介入が0と呼ぶのは違うかも知れないが。

 今回の侵略で魔王軍は主だった敵対国だった王国、神聖国、帝国の三つを滅ぼした。

 新たな戦線と敵対国を持つ事にはなるが、本格的に利用可能な領土も増え、魔王国は繁栄していく。

 勝利に勝利が続き、恐らく今が一番浮かれる時期だろう。

 神界の自称神達は、魔王国を一体どう見ているのだろうか……?

 もしかしたら、これが嵐の前の静けさなのかも知れない。

 関わらないと言いつつも、果たしてその時が来た時どう動く事になるやら……


 まぁ、今は単純に勝利を喜ぼう。

 今までと違って帝国は最後まで国家として戦っていた。君主が残っていた為に、その最後の領土が飲まれる時まで帝国の名は残っていた事だろう。

 だがそれ故に、滅亡の時は静かに、そして跡形もなく消え去った。

 帝国は消滅したのである。



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