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魔王軍幹部の弟子の使い走り  作者: あおいあお
第二章 神聖国崩壊編
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エピローグ:ヘルミオ神聖国崩壊



 その日世界に激震が走る。

 王国に続いて神聖国も為す術なく滅ぼされたのだ。

 内側から壊された神聖国の全線は崩壊、戦力を出し切っていた神聖国は速やかに亡ぶ事となった。

 わずか半年足らずでの二つ目の犠牲となった国家の惨状に、周辺国家の危機意識は前回と比べるまでもなく上がった。

 いい加減魔王軍が今までの動きと違うのを理解したのだ。


 だが今回は魔王軍としても一国の滅亡に釣り合うような魔王軍幹部の討伐という損害を被っている。

 実に50年ぶりの事だ。

 そして魔王様は大層お怒りになられるかと思ったが、それよりも天使を戦場に引きずり出した事が喜ばしいらしい。

 魔王軍はこの神界の勢力との戦いに控えて何十年も国家との小競り合いを演出していたらしい。

 だが神界の動きはまるでなく、とうとう王国を滅ぼした。

 その甲斐あってか今回の戦場には天使が舞い降りた。

 魔王様としてはその事が大幹部討伐に釣り合う良い事であるらしい。

 まぁ、天使を一人残らず殺しているからこそであろうが。

 それで言えば天使を殺したの赤髪は何者だと魔王軍で噂になったが、結局名乗り出る者は居なかったらしい。だって名乗ってないし。


 得られるメリットよりも今後魔王軍にどっぷり浸かるデメリットの方が大きそうだ。

 長いものに巻かれろの精神で魔王軍と関わってきたが、もう戦場は懲り懲りだ。

 姐さんも因縁晴らせただろうし、もう戦う意欲もあまりない……と、思いたい。

 いや、もうとにかく知らん。姐さんが作戦に加わっても本当にもう知らない。今後は付いていくのではなく止めようと思う。


 そう言えば姐さんに言われている人探しはどうしたものか。

 魔王軍でも謎の人物扱いされてるし、このまま見つかりませんでしたでも意外と聞き分けの良い姐さんならきっと許してくれる……筈。

 まぁいい。今は魔王軍全体が忙しそうだし、誤魔化せるだろう。

 噂じゃ神界勢力に対抗する為、近々上位大幹部も集めた大幹部会が開かれるなんて話もあるし。


 そんな色々と時代と勢力が動き出した今日この頃であるが、あっしは今後巻き込まれないように日陰の方で生きていこう……

 まぁ、難しそうなんだけど。


 そしてヘルミオ神聖国の滅亡は国教であるハウリア教の組織に多大な影響を与える事となる。

 組織が崩壊し、信者数の減少や信仰の減少は女神ハウリアの力に影響を与え、それは祝福を受けた勇者にも影響が出る。

 勇者とは痛み訳だろうが、今後この国を潰した事は遅効性の毒の様に効いてくるだろう。

 ヘルミオ神聖国を形どっていた教団は最早組織の形を取っていない。これは国家の滅亡に並ぶ重要な事だ。

 言うなれば、神聖国は崩壊したのだ。



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