イザベラ様の様子
私は数日、ゆっくり過ごしています。
エマリアはいつもちょっとは部屋の外へ出た方がいいとか、散歩しろとか言うのに今回は何も言わない。
よっぽど、この頃の活動的な私が動き過ぎだと思っていたのかしら?
まあ、私はゆっくりしているけど、分身たちはいろいろ情報収集しに行っているし、スパイ(諜報)魔法も屈指しています。
お兄様のお妃候補選びに大忙しで、この所イザベラ様の様子を見るのが疎かになっていたので、イザベラ様とエドワードの行動を探らせています。
お兄様のお妃候補たちとのお茶会の話も伝わっている筈なのに、何の動きもないのがちょっと気になっているのよね。
先に戻って来たのはイザベラ様のところへ行かせた侍女1
今日は認識阻害魔法をかけて、イザベラ様の侍女に潜り混ませました。
イザベラ様は一時の傷心状態は脱して、いつもの傲慢なイザベラ様が戻ってきているようです。
そして、お茶会の話を聞いて
お兄様に対抗意識が芽生えたのか、エドワードの婚約者探しを始めたようです。
今まで周りが勧めても首を縦にふることはなかったのに、どういう風の吹き回しかしら?
その上、さすがイザベラ様と言うか、わざわざお兄様のお茶会に呼んで私達がチェックをしたご令嬢ばかりに興味を示しているようです。
あの方にご令嬢たちの良さが分かるのかしら?
粗を探すのは上手そうだけどね。
そもそもエドワードは、自分の婚約者候補が決められようとしてるなんて知らないのでは?
また、親子喧嘩のもとになりそうです。
後でエドワードのところへ調べに行ってる子達が帰ってくれば、分かるかな。
エドワードの婚約話には、ゲンドリオ侯爵も黙ってはいないだろう。
もちろん腰巾着の2人も。
特にダルク侯爵は娘のミリア様を今度こそ候補者にすべく、鼻息も荒く根回しに走っていることだろう。
私達がミリア様を歯牙にもかけないのをイザベラ様が知ったら無理かもしれないけど。
あとは、セシル様に手を出さないように見張らないといけないかな。
いい子だからちょっかい出されたくないし、まだこちらも候補から除いたわけではないからね。




