それぞれの顛末
「アリシア様、レオノーラにどんな罰を受けさせても、死を持って償わせても、マデリーン嬢は戻ってこない事は分かっています。
でも、私達は彼女に罪を償わせる為に断罪いたします。
それだけはお約束します」
そう、お姉様がおっしゃいました。
アリシア様は頭を下げて部屋を出ていきました。
「はあー」なんだか、ため息が出ました。
「お姉様、最初に4人の候補を絞ろうと思った時、こんなことになるとは思いませんでしたね」
「そうね、まさかこれ程の大事になるとはね」
アリシア様が調べた事の確認と他の人の事も調べ直さないと…。
◇◇◇◇◇◇◇
レオノーラ様は陛下やお兄様の前で全てを告白させられました。
最初はマデリーン様達の話以外はとぼけようとしましたが、私が一夜で調べられるだけ調べて、お兄様に渡していたので全くの無駄な足掻きになりました。
最後は観念し、全てを認めました。
侯爵は真っ青になり、隣で肩を落としてうなだれていました。
レオノーラ様は斬首刑になり、侯爵も爵位返上で追放となりました。
そして、カトリーナ様だ。
私を殴った事に対しての釈明を、求めても喋らない。
頑なに喋ろうとしない。
父親のフロー伯爵が怒ろうが宥めすかそうが何も言わない。
国王の前なのに、ある意味尊敬するわね、その頑固さ。
仕方なくお付きの侍女を連れてきて、通訳させると言う有り様だった。
結局のところ「いきなり声を、かけられて嫌だった」
「手を取られ不愉快だった」
これだけの理由でした。
まあ陛下の前でもこれですから、私が王女とかも関係ないのでしょうねこの人は…。
私がそこまで怒ってない事、お兄様の候補から変な人が除かれれば良かった事、
この2つの理由から、不敬罪による死刑は免れて、国外れの修道院へ入れる事に決まりました。
もちろん修道院側に迷惑にならないように、魔法は封じられます。
父親の伯爵は子爵へ降格となりました。
そして、この2組の罪状認否と判決が決まった後、陛下は貴族院の方々に文句を山ほど言っていました。
たぬき親父たちも、自分達が選んだ令嬢の正体があまりにひどかった為かショックで何も言えなくなっていましたね。
お年寄りには刺激が強かったかも知れません。
これで少しは大人しくなるでしょう。
一件落着したように思われますけど、そうじゃない!
まだ相手が決まった訳じゃないからね。
はぁーどうなるのかしら…。




