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王女様は家出を計画中  作者: ゆうゆう
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三兄妹の絆

ルカルク様にお話を聞いた後、お兄様に部屋まで送ってもらいました。


その後数日たっても、ルカルク様から聞いた話が頭から離れませんでした。


借りてきた本を開いても、一向に内容が入って来ません。

そして気がつくといつも闇魔法の事を考えていました。

そして私の中では1つの仮説が頭をよぎります。


私はエマリエを呼び、夕食を一緒にしたいとお兄様たちに言伝てを頼みます。


1人て考えても、悶々とするだけなので、思いきって2人の意見を聞いてみようと思いました。



◇◇◇◇◇


「お兄様、お姉様わがままを聞いてくださり、ありがとうございます」


「一緒に食事する事なんて、いつでも歓迎よ」


「そうさ。今は特に夜会などのシーズンでもないしな」


私達は3人で食事を楽しみ、食後のお茶は場所を移した。

そして、私は人払いをお願いし、お姉様に盗聴防止魔法をお願いする。

自分でも出来るけど、あまり知られたくないしお姉様は得意なのだ。


「お姉様ありがとうございます」


「別に構わないけど、何か聞かれては困ること?」


「シルビアもしかして、こないだのルカルク様との話か?」


「はい」


とりあえずお兄様がこの前ルカルク様を2人で訪ねた経緯を話してくれた。


「そう、私も収穫祭の花火は好きだったわ。

お兄様また復活させてくれるの?」


「いや、それがな止めてしまった、理由が思いもよらなかったんだ」


その後を私が引き継ぎお姉様にイザベラ様の話をしました。


お姉様も目を見開き驚いていましたね。

「まさか、イザベラ様の魔力が…」


「この時、突然の高熱のせいで魔力を失った事になったらしいんですが、ルカルク様はそんな症例は今まで聞いたことが無かったらしいです。

そもそもなぜ、イザベラ様は高熱を出されたのでしょう?」


「それは母上と同じ病気だったんじゃないか?」


「でも、お母様の病気って移るようなものではなかったはずですよね?

お母様を看病してくれた侍女もお医者様も誰も移った人はいなかったと聞きました」


「そうね、最初は伝染病も疑ったけど、誰も移らなかったし、いろいろ調べて大丈夫となったってお父様が言っていたもの」


私はお姉様を見ながら頷いた。


「では、イザベラ様はどこでその病気になったのか?お母様とイザベラ様は普段接点がありません。

それに症状もちがいますよね?

イザベラ様は高熱が出ていても、嘔吐も痙攣もなかった」


「シルビア何を考えてる?」


「私は、お母様の病気はイザベラ様のせいではなかったかと疑っています」


「なっ、イザベラ様が何を?」


「そこまでは、まだ…

ただ、この話を聞いた時に何かお母様の死とイザベラ様の魔力の減少が関係しているような気がしてしょうがないのです」


2人が私を凝視する


「証拠も2人を納得させる仮説もある訳ではないのです。

ただ、どうしても私の中でこの考えが消えてくれないのです」


「もしかしてシルビアのいつもの第六感?」


私はお姉様が言ってくれた事に嬉しそうに微笑んだ。


「はい」

私の第六感とは、ホントによく当たる勘だとお姉様とお兄様は認識している。


特にイヤな予感の方がよく当たるのは今までも実証済みだ。


「なら、気のせいとは言いきれないか」


お兄様もお姉様も私を信じてくれているのが嬉しい。


「それで、私少し調べてみたい事があります。お兄様協力してほしいのです」


「何を調べるんだい?」


「あの時ルカルク様が言っていた闇魔法についてです。私は知りませんでしたが、お兄様は知ってましたよね?」


「知ってると言っても歴史的に闇属性につい書かれたものを少し読んだだけだ」


「それを私も読みたいです。あと闇属性の魔法の種類、特に高度な魔法が知りたいのです」


「うーん

そうなるとたぶん図書室の閲覧禁止区域の本だぞ?」


「だからお兄様にお願いしているのです」


少しの間考えていたお兄様は口を開く。

「わかった父上に相談しよう。私がこの国の歴史を深く理解するために知りたいと言うことにする」


「お兄様ありがとう」


「お兄様うまくやってね。

調べる先にイザベラ様の事やお母様の死の真相があるかもしれないとなると慎重にならないと」

お姉様が釘をさします。


「分かっている。ここで話した事は絶対に3人だけの秘密だ」


「「はい」」

私たちは改めてお互いの絆を確かめあった気がした。

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