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18話〜マントの男〜

「あれ? 人が集まってるみたいだけど?」


「何言ってんのよテル、元々畑作る予定だったんだから集めてあるわよ」


「呪いの話で今日の畑作りは中止かと思ってたよ」


「そんな余裕ないわよ! 早速始めましょ!」


「……うん」


 呪いを早く解いてあげたい、でも国の食糧問題も確かに重要な事だ。今畑に作りに魔法を使うと……犯人探しは皆んなに任せるようだな……。


「テル、畑に魔石は撒き終えたわよ」


「うん、それじゃやるよ、〈アース・カルチヴァイト〉!」


「うん! ほんとすごいわ!」


「うん、上手く出来たよ! 後は皆んなに任せて少し休んで来ていいかな?」


「もちろんよ! それじゃわたしの部屋で休む?」


「ギルドで休ませてもらうよ」


「王女様、少々気になる事があるのですが」


(ポールさん何かあったのかな)


「ポールどうしたの? テル、後は大丈夫、行ってて」


「あっうん」


「王女様、実は先程……」


(ポールさん気になるけど……疲れたし任せよう、ギルドは向こうだ、ん? あれはマノンさんが走ってくる)


「テルさん後ろ! 王女様ー! 危ない!」


「えっ!? あのマントは? ヒカルー!」

(シールド……だめだ間に合わない)


「死ね王女!」


「えっ!? 何?」


“ガキィンッ”


「サミーさん!」「サミー!」


「ちっ、邪魔しやがって! くそっ!」“ダダダッ”


「追います! テルさん王女様をお願いします」“バッ”


「サミーさん! 気をつけて!」


「王女様大丈夫ですか? テルさんも?」


「大丈夫よ、ありがとマノン」


「マノンさんどうしてここへ?」


「孤児院周辺で卵の出所を聞きまわってる怪しい人がいるって聞いて、その人がこっちへ向かったと聞いたんで」


「そうだったのか、助かったよ」


「いえ、あたしもサブマスを手伝いに行きます!」


「マノン、無理はしないでね!」


「はい王女様!」“タッタッタッ”


「あれ! あのマント何か落としていったわね? 針みたいだけど……」


「!? ヒカル! 待って!」


「えっ!?」


「やっぱり! これだよ、人に刺さると呪いを与えて消える針、昔見たのと同じだよ」


「エルフの国の? これで捕らえた盗賊を無力化してたのね」


「うん、間違いないよ、ヒカルも狙われたんだし一緒にギルドで休ませてもらおう」


「そうね……ポールも行きましょ」


 それにしても、今までは隠れて呪術を使ってたマント男が、ヒカルの命を直接狙ってきた……わからない、とにかく今はギルドで休もう。


「おーヒカル、テル無事で良かったな! サミーの部下から報告は受けた」


「ライリーさん、休ませてもらっていいですか?」


「あーそうしろ! 俺もここでサミーの報告待ちだ」


「わたしもここで報告待たせてもらうわ」


「そう言えばヒカル、ポールさんの『気になる事』ってなんだったの?」


「そう言えば途中途中だったわね? ポール!」


「はい、実は見知った者に似た人物を見かけまして王女様に進言しようとした折に、マントの者に襲われ確信いたしました」


「それじゃ! ポールあなたマントの正体解ったの?」


「はい」


「誰なのよ!?」


「《ジャクソン》元王子様です」


「ジャクソン? って誰なのよ!?」


「もしかして! あのジャクソン君? ジャック王の息子の?」


「あー! 思い出したわ! あのガキンチョ? ほんとなの?」


「左様でございます、間違いございません」


「ジャクソン君がなんで? 隣のジャック王国の王子でしょ?」


「あのねーテル! この前話したでしょ? ジャック王国はもうないの、隣は今はケイレブ公国なのよ」


 ぼくとヒカルがこの世界に渡り着いた場所ジャック王国は、今は帝国傘下でケイレブ公国となっている。この世界の冒険を始めた場所が……。


「ギルマスー、ギルマスーー! サブマスがーー!」


「アメリア! サミーに何かあったのか!?」


“ドサッ”「痛てーな! くそっ!」


「遅くなりました、マントの男捕まえ来ました」


「紛らわしいなアメリア! くそっ! お前はカウンターで業務してろ!」


「依頼少ないから暇なんですよー、わかりましたー」


「サミーよくやったな! ポールさんこいつで間違いないか?」


「はい間違いございません、ジャクソン様でございます」


「くそっ! ポール……そうだよ! 俺は元王子だぞ!」


「元だろ? それにお前、この国の王女を殺そうとしたんだぞ? 解ってんのか?」


「俺を殺そうってのか? 俺の親父は元王、今はケイレブ公の世話係してんだ、帝国に喧嘩売るのか?」


「お前殺したくらいで帝国が怒る訳ないだろ? それとも帝国の指図受けてきたのか? ケイレブ公か?」


「ライリー、ケイレブ公はないわ! 帝国なのね、ジャクソン?」


「知るか!」


「まぁいいわ、それじゃ魔石を出しなさい、この針を拾ったわ、解ってるのよ」


「ちっ! その事まで知ってんのかよ!」


「首から下げてるそれね……魔石だわ! これで間違いないわね?」


「あーそうだよ! でもいいのか? 魔石(それ)を俺から引き離せば大爆発するぞ? 俺が死んでも同じだ!」


「テルこれ?」


「うん、間違いないよヒカル! サミーさんマノンさん達は?」


「3人共ギルドに来ている」


「呪いを解除するのでカロルさんを呼んでもらえますか?」


「ポール、レオン兄様を連れてきて!」


「かしこまりました」


「テルだと? あの、あのテルさんなのか?」


「ジャクソン君久しぶりだね! 大きくなったね!」


「テルさん……帝国を築いたのはあんたとヒカルさんなのか?」


「ジャクソン君……違うよ、ヒカルは魔王城で魔王と一緒に……ぼくは10年山奥の村にいて、帝国の事知ったのもつい最近なんだ」


「良かった……あんた達じゃなくて……」


「で、ジャクソン! 目的はなんだったの?」


「……」


 ジャクソン君はただただ一点を見つめ、ヒカルや皆んなの問いに答えようとしない。と言うより、問いかけても聞こえすらしてない様だ。


「ヒカル! テル君! 見つけてくれたのか!?」


「兄様!」


「レオンさん! 早速解除しましょう、カロルさんも」


「あー頼む!」「お願いします!」


(少しは回復したな、魔法使える、大丈夫だ!)

「〈リリース〉!」“パァッ”


「兄様どう?」


「カロル! 治った?」「カロル?」


「マノン、アンナ……身体に力が入るみたい……」


「あー、私もだ! テル君、力が戻ったよ!」


「フーッ……ちゃんと解除出来たみたいで良かったです」


「ギルドマスターに冒険者達! 今回は助けられた様だ、すまなかった」


「王子、ギルドの冒険者が被害者だったついでです」


「ギルドマスター、それじゃ気が済まん、後日礼をさせてくれ!」


「いんですか? それじゃ待ってますよ」


「あー! それにしてもジャクソンだったとはな! ポール、連れて行くぞ!」


「かしこまりました」


「兄様、わたしも行くわ」


 ジャクソン君……何の為にこんな事を? いくつかの謎、疑問は残るけど……とりあえず2人の呪いが無事に解除出来て良かった。今日も疲れたな、村に帰って休もう……。


おざきです

貴重なお時間をわたしにいただき感謝します

お読みいただきありがとうございました♪

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