13話〜人助け〜
「……………て訳で、しばらく王女様の手伝いしに街へ通うことにするよ」
「そんなひでぇのか? 街の様子は?」
「王女でさえこの村が贅沢だって言うくらいだからね」
「それじゃ街の人はもっと質素なもんか」
「うん」
「しかし、あの王女が本当にヒカルの生まれ変わりなのか?」
「うんノト、だからぼく達を知ってたんだ」
「確かにそうであるなら、昨日の違和感しっくりとするが……それにしても信じ難い話ではある」
「テルがゆーんだ、信じ難い話でもほんとなんだろう」
「うむ、テツの言う通りだな……テルよ、疑ってすまなかったな」
「ううん、2人共ありがとう」
「俺は行ってやれねーが、必要ならマサを連れて行ってくれ」
「うんそうするよ!」
「村の事は心配いらん、ヒカルを助けてやってくれ」
「うん……それじゃ明日はコッコの捕獲だね!」
「村の準備は万全だ!」
王女はヒカルの生まれ変わりであると、村でヒカルを知ってるみんなには納得してもらえた。
「任務ー!」「コッコぉ」
「みなさん、おはようございます!」
「3兄弟は先に見廻りに出てもらった」
「うん、それじゃ行こう!」
「みなさん乗ってください!」
「テルー、いつもの作戦?」「卵ぉとるぅ?」
「うん、2人はいつもの作戦ね!」
「おっけー!」「はぁい」
「ぼくとノトは高台の上行こう、卵のある巣の周りは3兄弟に任せよう」
「あー、わかった」
「見えましたよ! 車はこの辺りに止めますね」
「うん、それじゃ作戦開始!」
「おっけー!」「卵ぉとるぅ」
「村長ー!」「異常ないっす!」「手伝います?」
「3人はこの辺りの捕まえてマサに渡して!」
「はいー!」「任せてくださいっす!」「了解です!」
「ぼくたちは上行こう!」
「あー、行こう」
(この様子なら問題ないな、すぐに済みそうだ)
「もう高台はいないな」
「下も終わったみたいだね」
「村長ー!」「終わったっす!」「完璧です!」
「みな、よくやったな」
「任務完了ー?」「卵ぉいっぱいぃ」
「それでは出発しますね!」
(全部で53羽か、半分孤児院に連れて行こう)
「戻って来たか! そいつがコッコか、ずいぶんいんだな」
「うん、30羽は街に連れて行くよ」
「そうか、卵よりこいつら食った方がうまそーだな」
「あー、確かにな!」
「……」
「んじゃ、てきとーに30羽残して降ろしていいか?」
「雄が6羽いるから雄は2羽だけ降ろして」
「あー、これが雄かわかった」
(あとは任せてそろそろ街へ行こう)
「テルさん行きますか?」
「うん、マサ行こうか」
「それでは行ってきます!」
コッコ達を乗せた荷台を引き街へ向かう。小屋や柵の修繕、強化の為マサを連れていた。
「この前より時間かかりますね」
「荷台引いてるしね、もうすぐ着くよ」
“アーッキョェーアンナーワーッ”
「テルさん向こう声しませんか? 叫び声?」
「冒険者かな? 〈サーチ〉……! 魔蟲かな、5、6、7匹、2人囲まれてる!」
「助けに行きましょう!」
「そうだね!」“バッタタタタタタタタ”
“カキィン”「アンナーっ、しっかりして!」“キィン”
「テルさんマンティスです! 1人女性が倒れてます!」
「うん」“タタタタッバッ”「〈ファイヤウォール〉」
“ズダッ”「……気を失ってる、傷が深いな」
「誰? あんたたち!」
「マサ、あの盾の女の子とマンティスを! 出来る?」
「はい! “タタッ” お姉さんこの剣使ってください!」
「えっ? うん、でもアンナが!」
「大丈夫です! あの人は治癒出来るので、マンティスを片付けましょう!」
「この子は助けます! 大丈夫!」
「わ、わかった! アンナを助けて!」
「お姉さん行きますよ!」“バッ”
「……」“タッ”
(傷が内臓まで達してる)「〈ヒール〉」
(時間がかかりそうだ、2人は……大丈夫そうだな、こっちに集中しよう!)「〈ヒール〉!」
“カキィンッズバッンドサッババッキィンバタッ”
「ハァハァ、アンナっ! アンナーっ!」
「フゥッ、テルさん終わりました! 大丈夫そうですか?」
「ありがとマサ、なんとか傷は全て治したよ」
「さすがですねぇテルさん、お姉さん良かったですね」
「えっ?! 治ったの? ほんとに?」
「大丈夫! 結構出血したし、帰って休ませた方がいいですけどね」
「うん、そうするよ……あの、あ、ありがとう」
「いえ、それよりこの子抱えて帰れる? 城下町から来たの?」
「えっ、うん、外町の宿屋から」
「それなら、お姉さん達も車で送りましょう!」
「そうだね、ぼく達も街へ行くところだから」
「く、車?」
「はい、そっちに止めてるんで行きましょう」
(なんとか助かったみたいでよかった)
「どうぞ乗ってください!」
「?! 馬がいないみたいだけど?」
「魔道具で走る車なんですよ! どうぞ! テルさん僕が運転しますね」
「うん頼むよ、これその子枕に使ってください」
「あっありがと……ほんとに走った?!」
「うん、馬車より便利ですよ」
「……あのドワーフの彼が作ったの?」
「これは彼のお父さんが作ったんだけど、彼の作った他の車もあるよ」
「……強くて、こんな物まで作れてすごいのね」
「うっ……うん……はっ!」“ガバッ”
「! アンナ!」
「えっ? マノン? あれっ?」
「よかった、無理しないでまだ横になってていいよ」
「? 大丈夫です、えっと」
「よかったよーアンナ無事で! この人が治癒魔法で助けてくれたの!」
「……あっありがとうございました」
「いえ、大丈夫そうで良かった!」
「アンナー死んじゃうかと思ったよー」
「ごめんね、マノン心配かけちゃった」
「ううん、あたいがミスったせいだし」
「……」
「あっ、ごめんなさい……ほんとにありがとうございました!」
「いえ大丈夫です、それよりこれ良かったら」
「えっ?!」「?!」
「怪我は治したけど、食べて体力も戻さないとね」
「いいんですか? サンドウィッチ……野菜とお肉まで入ってるの!」
「うん、卵は入ってる栄養取れますよ」
「…………」「……」
(この国の冒険者少ないみたいだし、助けられて良かった……けど疲れたなぁ)
今日もまた長い1日となりそうな予感。でも、出来る人助けの積み重ねこそが平和に繋がる、ぼくはそれ思う。
おざきです
貴重なお時間をわたしにいただき感謝します
お読みいただきありがとうございました♪




