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破壊者①

「ねぇ、スズキーちゃん。聞いて欲しいことがあるの。」


 幼馴染みのラュォゾが休み時間に話しかけてきた。ラュォゾは北欧の生まれで名前が変わっている。流石にもう慣れたけど。


「またくだらないでしょう?」


 子供の頃からそうだ。彼女はくだらないことに関しては右に出るものはいない。わたしが断言しよう!


「世界を……滅ぼそうと思うんだけどどうかな?」


 ほーら、くだらない。


「いーんじゃない?」


「そっか。スズキーちゃん、ありがとう!」


 何が『ありがとう』なんだと心の中でツッコミを入れるが、ふと思案してみる。


 今朝見た懐かしい幼馴染の夢を思い返し、今のわたしなら世界を滅ぼせるだろうか?と考える。流石に無理かな。


◇◇◇


 ここはハニワの家。互いの提案が折衷できたことでハニワとイオ・ヴェヴェは同一プロトコル上で議論を交わす。わたしには小難しい話は分からないし、不自由な身体で疲れていたのでハニワの部屋のソファでウトウトする。


 目覚めた時、視界に違和感を感じる。それはまるでゲームの画面でも見ているかのようだった。ハニワの部屋だけど、視界の四方に何か数字や文字やゲージなどが映っている。ハニワたちのところには名前やよくわからない数字が表示されていた。最近よく見るVRゴーグルでも付けられたのかと思いきや、そんなものは付いていない。つまり裸眼でゲームのような視界になっていると気付く。


「何これ?どうなってるのよ、ハニワ?」


「ようこそアタシたちの世界へ……鈴木さん。」


 ハニワとイオ、ヴェヴェが微笑んでいた。話を聞いてわたしは衝撃を受ける。


「つ、つまり……いや待って。この身体はわたしのものではないってこと?」


「はい。イオとヴェヴェが身体を生成してくれました。でも、とても鈴木さんとは似つかない造形だったので、アタシの持つ鈴木さんの3Dデータで造形を整えました。そして、姿勢制御はじめコントロールはアタシの作った量子演算チップで行います。つまり、異能の力を持ち霊体である鈴木さんは宇宙外の英知と、アタシの下位互換ですが人類の英知を融合した肉体を得たのです。これはもう新たなる人類。『ニューマン』と呼ぶに相応しいでしょう。」


 親からもらった身体ではない別の身体。それはもうロボットとかと同じでは?と絶望する。それも束の間……


「スゴイ!何この機能!?」


 わたしはアメイジングなこの身体に驚愕した!!ハニワ曰く、


「それなら世界征服も世界を滅ぼすこともできるでしょうね。」

お読みいただきまして誠にありがとうございます!


幼いころの夢から覚めたら人類ではなくなっていた鈴木。まぁ明らかに上位互換な存在『ニューマン』に昇華できたのだから羨ましい限りです。これからどうする、鈴木よ。


コメントや評価などいただけると嬉しいです。宜しくお願いします。(*´▽`*)

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