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悪魔に転生した俺は復讐を誓う  作者: 向笠 蒼維
第1章 地獄の道
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【side マコト】認めがたき悪魔の御子

マコト視点


『御子ちゃんが小さくなっちゃったわよ!?』

『萎えちゃったの~?女の前で萎えるって、男としてどうなの~?』



いやぁ、あれを見てそんなセリフが出るなんて不思議っす。最早存在が卑猥っすね。



『じゃあ、おっ立てた物をぶっこんでやるよ!』



……御子さんもっすか!?

なんてことでしょう。御子さんはどうやら自分ではなく、マコさんチコさん側だったようっす。


御子さんが変態だったことに落胆したが、それでも次の行動でそんな感情は吹き飛んでいた。



『"黒鉛筆"! って、えぇ!?』



……何なんっすか、あの技は? 御子さんも驚いていることから、御子さん自身も理解していないようっすけど。魔法名だけで言えば攻撃魔法とは思えないっすね。


黒鉛筆という魔法は、見た目は先の尖った黒い柱っすね。チコさんの氷衝角の黒色バージョンって感じなんすけど、その能力は似て非なる物っす。

チコさんの氷衝角は攻撃と拘束を併せ持つ魔法、それに対し御子さんの黒鉛筆は攻撃と浸潤。単純な攻撃力で言えばチコさんの方が上っすけど、より厄介なのは御子さんの攻撃っすね。攻撃も防御も、浸潤して破壊する。


現に、チコさんの氷壁を打ち破ったっす。堅牢で強化した氷壁は金属と同等の硬さになるはずっすけど、御子さんの攻撃の前では硬度は関係ないようっすね。氷壁が黒色に染まった瞬間、一瞬で霧散したっす。


でも、御子さんの黒鉛筆もだいぶ小さくなっているんすね。浸潤する際に黒鉛筆に込めた魔力を使っているようっすから、黒鉛筆よりも大きなものは壊せないのかも知んないっすね。



ゴス!



あ、黒鉛筆の先っぽがチコさんのチコさんに思いっきり衝突したっす。……いくら勢いが削がれているといっても、あれは、痛いっすよね。



『……私の壁、開けられちゃっ、た……』



そんなことを呟きながら、チコさんは人に見せたら発狂するほど卑猥な笑みを浮かべて地に伏せたっす。……こっそり幻術で顔にモザイクをかけたのは仕方のないことっすよね。せめて自分には向けないでほしいっす。



『ちょっと、御子ちゃん! チコちゃんだけズルいじゃない!』



あぁ、まだ戦闘中っすよね。チコさんのせいで一瞬思考がぶっ飛んでいたっす。

マコさんは加速による身体強化で速度を上げ、一瞬で御子さんの懐に入り、拳を叩きつけた。でも、その攻撃は御子さんによって弾かれたっす。



『あん!』



マコさんの声に怖気が走ったっす。この感覚は自分だけっすか? いや、御子さんも顔を顰めているんで、同じ気持ちのようっすね。でも御子さんはあちら側の悪魔。もしかしたら、興奮しているだけっすか? ……もう、御子さんを認めることはできないかもしんないっす。


そんなどうでもいい思考を一旦頭の中から捨て去り、御子さんの状況を確認した。

御子さんの周りを闇が吹き廻り、その闇に御子さんが意識を向けているように見えるっす。どうやら闇と同調することはできているようっすね。ただ、まだ闇の本質を理解していないせいで、御子さん自身も状況を理解し切れていないようっすけど。


高速移動しつつ繰り出すマコさんの攻撃を、御子さんがすべて跳ね返す。

反衝は展開した魔法陣で攻撃を受け止め、衝撃を波に変換して逆方向に放出する魔法っすね。だからこそ、攻撃を受けてから反射するまでにわずかなタイムラグが生じる。ほんの一瞬っすけど、マコさんの速度であれば避けるのは余裕っすよね。


それにしても、御子さんの魔法が精密すぎるんすけど。反衝って魔法陣に当たった攻撃を波に変換しないといけないんで、結構難しいはずなんすけど。それを連発で、しかもマコさんの攻撃のすべてを跳ね返すとか。やっぱり闇に同調できているんすね。今の御子さんだけではそんな芸当できないでしょうし。

というか、マコさんの攻撃も闇の反撃も御子さんには見えていないっすね。完全に置いてきぼりで笑えるっす。



バコッ!



おや? 笑ってたら御子さん殴られて飛んでいたっすね。あれは、どうやらワザと攻撃を受けたんすかね。さっきから闇を体に取り込んでいたようで、攻撃を受けた瞬間に残りの闇もすべて体に取り込んだようっす。どうやら反撃に出るようっす。



『"黒鎧顕現"!』



あれは、魔将の鎧? いや、見た目は似ているような気がするんすけど、あれはただの鎧っすね。

どうやら体に魔法をかけて表面を鎧化させたようっすけど、ただ硬くなっただけ。実際、マコさんの攻撃で簡単に鎧を貫かれているっす。

うーん、闇との同調、完璧にはできていないんすね。本来であればあの魔法は魔将の鎧を闇で創造する魔法っす。それを理解していないせいで、本来の力を全く発揮できていないっすね。



『"暗糸乱操"!』



今度は手の平から無数の糸を放出したっすね。……あれ、攻撃魔法じゃなくて、索敵魔法なんすけど。

糸を風に乗せて広範囲にばらまき、触れたものの位置情報を把握する技だったはずっす。

マコさんに向けて糸の塊が飛んでいくけど、マコさんは魔法で糸と御子さんを同時に吹き飛ばしたっすね。それでマコさんは糸が燃えて消えたと勘違いしたようっすけど、それが御子さんの狙いだったようっす。


炎弾に衝突する瞬間に御子さんは糸を拡散させた。わざと攻撃を受けたのは、マコさんに隙を作らせるためなんすね。

中々の綱渡りっすけど、危険を冒した甲斐はあったようっすね。拡散した糸がマコさんを捕らえているっす。まぁ、捕らえたといっても索敵魔法に拘束の力なんてないっすからね。御子さんも分かっているようで、すぐ次の行動に移ったっす。



『"黒牢"!』



御子さんが一瞬で間合いを詰め、魔法を発動させて自分ごとマコさんを牢獄に閉じ込めた。ようやくマコさんを捕まえることができたみたいっす。


まだ魔法の使い方は拙いっすけど、マコさんを捕まえるとは、上々の成果っすね。


さて、これからどうやってマコさんに認めさせるか見物っすね。

……見物なんすけど、黒牢のせいで中が全く見えないんすよね。

意識を集中させて耳を澄ませて音を聞き取ってみるっす。



『……御子…ん、そ……私と…たかった…ら……』



かなり聞き取りにくいっすけど、何とか声は聞こえるっすね。どうやら何か会話をしているようっすけど、何を話しているんすかね?



『…これでよ…やく…れる』

『あ…、立派な…。……ちょっと待……御子ちゃ……! そ…は……! やるなら……生でやり…しょ…』



え? ちょっと? 2体で何しているんすか!?



『…激し……好き…、……は駄目……! …な…よ! ……と…う…!』

『黙…』

『…御…ちゃん………あ……。…一旦…下ろし……』

『歯ぁ食い…ばれ!』


ガン! ボグン! ドゴン! バキッ!



ちょ!? 御子さん? 御子さーん!?



『ああぁぁあああぁああん!!』



……どうやら、御子さんは完全にあちらの世界に行ってしまったようっす。

そっと耳を塞ぎ、その場から離れました。


御子さんが面白いのは認めるっす。

でも、ど変態の王は許容できないっす……。



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