表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

陽だまり

作者: 孤雲 忽

午後三時の陽だまりには

想い出が詰まっている

少し眩しくて 目を細める


伸びた影を見つめる老人を

子供達の笑い声が追い越していく

木霊する笑い声 陽だまりを駆けていく

気が付けば私も追い越されている


去来する光景は陽だまりと同じセピア色

少し呼吸が浅くなり 深く息を吐く


過去を見つめているようで

未来を見つめているようで

現在(いま)を見つめているようで


笑いたくもあり 泣きたくもあって

眉間にシワを寄せることしかできないでいる


ふと耳に飛び込む金属音

この街が広がっていく音

この街が壊れていく音

この街は知らない街


そうだ 動き出さないと


踏切を越えると いつもの右折

窓辺で西陽に背を向けて

机に向かうあの娘の姿

後ろ髪に僕は誰を重ねているんだろう



伸びる影を追いかけて

今日も想い出を詰め込んでいく

凍える夜に震えないように

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ