元神様塩づくり。神器で余裕こいてたらば普通に失敗した。
そういえば、スライムも一緒に来ていたと思っていたが途中で消えていた。
まぁ仕方がないだろう。
結局は野生のスライムだ。
従魔契約などもできてはいない。
私はここで休憩をした後、諦めて下山をすることにする。
登ってきた時よりも下りは早い。
残念ながら洞窟は発見できなかったが、でも私が生活しているところには平地も広がっていていてかなり住みやすい場所だということがわかった。
さて、今日はもう完全に木の下で寝ることが決定したので、お風呂作りでもしよう。
お風呂ならばあの神器が使えるはずだ。
山を下り、もとの場所に戻るとどっと疲れがでてきた。
正直こんなに疲れるなんて思っていなかった。
でも、それがまた気持ちいい。
さて、ということでお風呂の作成にはいる。
使うのは水の女神が作った水玉と石の神が作った温泉簡易キット、それに浄化の神器だ。
水玉はある一定数まで水を永遠に貯めてくれるというもの。
これももちろん欠陥神器だ。
本来の目的では水の神が男にふられ荒れていたときに洪水をおこして八つ当たりしてやると作ったのが始まりだった。
だけど、作っている間に他の男性から口説かれて何を作っているかと聞かれたので、水をためておく神器だと答えて作ったらしい。
正直攻撃魔法として使えるわけでもなく、井戸水として使えるわけでもない。
水玉の神器のまわりに水が溜まる感じで、容器が必要になるのだ。
それに加え、減れば増やせるが水が常に流れ出て新しいわけではない。
一度決めた容量から減らないと水がどんどん濁っていき、死んだ水へと変わっていく。
なので常時設置型としてもちょっと使いにくい。
水の入れ替えができる場所ならばもちろん使えるが、ただ、容器の中に固定された感じなので勝手にあふれ出ていることはない。なので本当に地味に使いにくい。
石の神の温泉簡易キットは石の神が温泉の神と一緒に作ろうとした温泉セットだ。
ただ、これが完成まじかになった時に、温泉の泉質で二人の神がもめたらしく、結局この簡易キットの温泉の浴室のみが神器として作られた。
まだ使ってはないが露天風呂分で脱衣所完備という素晴らしいできだと自画自賛していた。
でも、温泉の神を思い出すからと私にくれたのだ。
そして最後の浄化の神器。
これも浄化の神がくれたものだ。
浄化の神は比較的若くて正直おっちょこちょいだ。
この世界のどこかにいる勇者からアンデットの浄化の神器の依頼を受けて作ったのがこの神器なんだけど、なんとこの神器浄化できるのが直接触れた物だけ。
つまり、アンデットを倒すのにこれで触れなければいけないということで、勇者から苦情と返品されたのだ。勇者も神様の神器を返品して苦情とか通販と勘違いしているのではないかと思う。
ただ、今回は水神器と組み合わせることで最高の神器になる。
汚い水はどんどん浄化され、常にキレイな水で風呂に入れる。
もちろん飲み水としても使える。
そしてここに、火の玉を投げ入れて温度調整すればお風呂が完成する。
一つ一つは欠陥品のゴミ神器ばかりだが使い方によってはかなり使えるものばかりだ。
さて、塩作りのために盾で沸騰させていたのを見に行くと、そこには溶けた盾と火の玉が転がっていた。
「やってしまった。」
蒸発しても盾をあぶり続けた結果盾は穴が開き、塩はへばりつき全くうまくいっていなかった。
ちょっと調子に乗ってた。
これを森の中でやってたらば火災になっていた。
危なかった。
火の取り扱いには気をつけよう。
結局その日はお風呂に入って木の下で寝ることにした。
明日はまた忙しくなる。
しかし、問題はその寝ている間におこった。