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貧乳の神からお願いごと(強制)を依頼された。もうこんな職場嫌だ。

「くそ!貧乳のくせに豊穣の女神ミルウスとか名乗りやがって!あいつなんて貧乳の女神で十分だっていうの!!絶対にいつかあの貧乳の横にまな板もって見比べてやる!」


今日もチートな能力をみんなに与え、やっと終わりが見えた頃貧乳の女神ミルウスがやってきた。


正直私よりも数段格上だけどものすごく性格が悪い。

私のことを絶対に奴隷か何かと勘違いしている。

私のところへやってくるなり、


「あら?神様しもべのミーナ元気にしてる?悪いけどうちの可愛いテミスくんがなくなって転生させたいからとびきりの能力あげてくれる?そうね。能力としては成長10倍、マジックボックス、完全回復、後は…」

それから5分くらいチートな能力をあげていった。


確かに自重しなければできる。

だけど、私だって疲れるし、そんなもの与えていたらば時間がなくなる。


「ミルウス様、さすがにそれほどチートな能力を与えますと世界のバランスが崩れてしまいますので…」

(本当はできるけど、お前のためにそこまでしてやる義理はないんだよ。このまな板の神!)


「世界のバランス?面白いことをいうのね。私の可愛いテミスくんならば世界のバランスを崩したところでかまわないでしょ。私の言うことが聞けないっていうの?」


「いえ、そういうわけではないんですけど。」

(わかってるならばさっさと帰れ。貧乳の神は大人しく牛乳でも飲んでろ。)


「じゃあわかった。こうしましょ。私先日火の神から素敵なプレゼントもらいましたの。これ神器のクワ。これをあげますのでテミスくんのことよろしくお願いしますね。それじゃあ私はあなたと違って忙しいので。」


あいかわらず会話が成り立たない。

ほとんど一方通行で言いたいことだけ言って帰っていく。


火の神は貧乳の神にぞっこんでいつもよくわからないプレゼントをしている。

効果としては神器のためそれなりにいいものらしいが、正直神の国で畑を耕すことなどないためクワをもわっても困る。こんなのいったいどうしろっていうのだろうか。


だいたい、貧乳の神ミルウスはそのもらったゴミ神器を私に押し付け、さらに自分のお気に入りの転生者たちにチートな能力を要求してくる。


(いつかまな板の神として人間たちに認知されるように布教してやる。)

そんなことを思いながらも、格の違いはすなわちほぼ絶対服従がこの神の世界の掟だった。


別に反抗することはできなくはないが、それをすることで非常に生きにくくなる。

非常に息が詰まる。本当に住みにくい。


ただ、自分から人間界へ行くことは禁じられていた。

だって神様がそうそう人間界へ行っていたらば混乱のもとになるでしょ。


私は文句をいいつつも、そのテミスくんに言われた通りのチートな能力を与えてあげる。

こんなのをもらったらば逆に生活しにくいだろうに。

でも、考えるのもめんどくさくなってくるので言われた通りにつけて、さっさと次の転生者の相手をする。今日は1時間くらいゆっくりできると思っていたんだけどそれも今のでだいぶ削られた。


ゴミ神器はいつも通り、私のマジックボックスへしまっておく。

貧乳の女神や、脱毛の神、認知症の神、クソガキの神…など素敵な上司の神様たちが私の元へいらない神器を持ってめんどうごとを押し付けにやってくる。


捨てようと思っても捨てられないのが悲しいところだ。


だって、1回全部粗大ごみで捨てようとおもったらば、

「私があげた神器を捨てるなんて。」

ってすごい剣幕で雷と雹を私の職場にふらせてきたんだもん。


そうして私のマジックボックスには人間界でしか使われることがないだろうと思われる神器がたまっていく。昔100個くらいまでは捨てようと思って数えていたけど、今はもう何個入っているのかを確認するのも嫌。


はぁ、本当に私なんのために神様やってるんだろう。

もういい加減仕事辞めたくなってきた。

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