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冬馬君の冬休み   作者: だかずお
20/35

大晦日の大爆発



〜 大晦日の大爆発 〜



その日の爺ちゃんと隆の宴会は早かった 時刻は16時過ぎ、さあ始まった


「乾杯!!」


子供達も家中、飛び回って遊んでる


「今年もいよいよ、終わりだの」


「そうですね、あっという間です」


「みんなでカウントダウンしようじゃないか」


爺ちゃんと隆はお酒があればご機嫌だ。


そして19時を回った頃


「爺ちゃんファイ 爺ちゃんファイ」

彼は一人飛ばしていた。

普段は大人で渋い爺ちゃんなのだが

もう既にそれは別人である。


「隆君 君もどうだい?」

「あっお酒ですか?いただきます」

「違うこれじゃよ、ファイ ファイ」


隆は思った、この時間でこのノリはヤバイ・・


ご飯の支度を終え、リビングに来た正子は驚いた、「ちょっとお父さん」


爺ちゃんはテーブルの上にあがり

こないだ覚えたファイを見事に使いこなし 応用までしていた。

前に拳を突き出し正拳突きでファイを言うのがきみ子スタイルだったが

いまや、この爺さん天に向かって拳を突き出し「ファイ ファイ」


子供達もリビングに集まって来た

そして、ファイファイじじいの姿をみて大騒ぎ。


「爺ちゃんがイっちゃった」

冬馬君と大喜は笑い転げた。


きみ子は指さしゲラゲラ

「いかれてる あはは」


多網は細い目がまん丸になっていた。


そこに婆ちゃんがやって来た、


「ちょっとお母さん、お父さん酔い過ぎよ」


さすがの婆ちゃんも、やり過ぎだと怒ったのか「ちょっと爺さん」


「先にそんなに飛ばしてずるいじゃないかい、わしゃもすぐ行くジョイ」


怒ったのではなかった。


普段酒を飲まない婆さんだったがおちょこに日本酒をついだ。


「ちょっとなにやってるのお母さん」

怒る正子


「まあまあ、今日は大晦日だし」

と隆はなだめた。

「お前も飲みなよ」


「そうは言っても」


「まあまあ」


かくして冬馬家の大晦日宴会は幕をあげた。


20時を過ぎたころ 三匹の猿達はテーブルの上にあがり ファイファイ言っていた。


爺ちゃん 婆さん


それになんと もう一匹は正子だった。


「ファイ ファイ ファイ」


隆は思った、俺はこんな家系と結婚していたのか・・・


子供達は大爆笑


「いかれてる、いかれてる」

きみ子は腹をかかえ、転げまわって笑ってる。


冬馬君達も正子の飛ばしっぷりに大爆笑 「母さんがイっちゃった、母さんがイっちゃった」


「ファイ ファイ ファイ」


「わあ、この水美味しい」ふと後ろできみ子の声


「静岡の水うまい」と多網


「カマーン」壇上の上から正子が隆を手招きした。


誰だこいつは?


冬馬君達はもう笑いすぎでお腹がいたかった、明日筋肉痛になっちゃうよ。


すると今度は横から


「っしゃー っしゃー ファファファファイ」

異様にテンションの高いきみ子が吠えた。


その直後

「俺は多網 いかした奴さ」

「えっ?あんた誰?」

「あっ!」冬馬君は見た多網達が水だと思って飲んでいたのは日本酒であった。そうアホウ達である。


冬馬君、大喜は大爆笑


今や五匹の猿がテーブルにあがり

「ファイ ファイ ファイ ファイ ファイ

」 やばい、この光景。

冬馬君は隆の携帯を借り見事写メをおさめた、圧巻の一言である。

世界遺産に登録されそうな勢いである

直後、冬馬君、大喜も壇上へ


「ファイファイファイファイファイファイファイファイ」


そしてラスト一人を壇上から皆で誘った「カマーン」

恐ろしいのは、この中心に立ちもの凄い顔して手招きしている正子の姿だ。


隆は思った、まじかこれ


「カマーン」正子は仲間を集っている


こっこれが我が妻か?


「ええいっ」隆は日本酒を一気飲みした。


「えいやー」ステージに一人くわわった。


「ファイ ファイ ファイ ファイ ファイ

ファイ ファイ ファイファイ」


うん、ば家族である。


テレビでは紅白歌合戦が流れていたが

今やそれどころではない。


ファイファイ歌合戦である。


隆と正子は向き合い「ファイファイ」


爺ちゃん、婆ちゃん 天に向かって

「ファイ ファイ」

きみ子は「ファイ」を叫びながら

ブリブリこきはじめた。

「快ブリよ快ブリよ」

何じゃこいつは?

こりゃいつもの三倍はやばいきみ子である。


多網もまけじと「ブリブリぶり」


唯一シラフの冬馬君と大喜はこのキチガイ達を今や白けた目でみていた


部屋中 ファイ ファイ ブリブリ。

とてつもない光景である。


間違いなくこの家族の今年の流行語大賞はわずか二三日にして、見事このファイがかっさらって行った。


カウントダウンが始まった頃

冬馬君と大喜だけが数をかぞえ

他はお陀仏 チーン であった。


こうして冬馬家の年は明けたのである。




つづく


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