表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冬馬君の冬休み   作者: だかずお
14/35

夜のDVD鑑賞





〜 夜のDVD鑑賞 〜



いよいよ心霊ビデオが始まった。

部屋は真っ暗である


「しかし、僕たちほんと好きだね、毎度の休みにこれやってるね」と大喜


「たっ確かに」みんなは笑った。


その時だった「吹雪」多網がそう言い、布団を急に はぎとった


「ぎゃー」きみ子は布団をとられ、叫んだが 恐いビデオはお構いなしに流れている


「ひぃーっ」冬馬君、大喜もビックリ


すぐさま 横に引っぱられた布団に

飛び込むようにもぐりこむ


テレビからは「それがこの顔です」


「ぎゃーこれは怖い」冬馬君と大喜は驚きとともに叫んだ。



「うわおいやー」あまりにビックリして驚いたきみ子の表情はテレビの幽霊が可愛く見えるほど化け物じみていた。

不運にもその顔を目の前で直視した

多網の表情はこわばり、ひきつり

そして「わひょ」と奇妙な叫び声をあげた多網。


みんなは、再び冷静さを取り戻し体を寄せて布団をかぶってビデオを観ている。


その時、雨戸にあたる雨の音が


「えっ嘘このタイミングで雨」きみ子は天候の演出に驚いた。


雨はなかなか強く降っている

ザーッ ザーッ


「ご覧いただけたであろうか、窓にうつる女性とおぼしき人の姿が」


「ひぃーっ」 「確かにいる」


みんなは身体を寄せ集めているのだが

端っこにいる、きみ子は何だか自分の右側のスペースの空きが異様に気になっていた。

しかし怖かったので視界に入らないように布団を持ちあげ頭の上にかぶした

まさに雪のかまくらならぬ、布団かまくらである。


真ん中にいる、大喜と冬馬君は怖がりながらも安心の中観ている。


ザーッ ザーッ ザーッ


雨戸にあたる雨の音が強く鳴り響くなかビデオもいよいよラストに近づいてきていた。

多網は静かに布団を抜け、後ろにまわり、そうっときみ子の横のスペースにつき正座をしている


「そう、それは座敷童と呼ばれる」

テレビに映るのは正座して座る座敷童


そんな中、きみ子のリアクションを想像したら多網は可笑しくなり声が出てしまった 「くふっ」


「何今の声?」そういい背中に気配を感じたきみ子は後ろを見た


「ギョマー 貧乏神」


冬馬君はすぐさま気づいた、貧乏神?

座敷童じゃないのか?


だがきみ子の驚くその凄まじい表情はきみ子が驚いた以上の驚きと衝撃を多網に与えた。

「ギャギャギャー」異様な奇声をあげ手をバタバタさせ多網は腰を床につけてしまった、よっぽどおそろしかったのだろう。


その音に冬馬君と大喜も驚き


「なっ何?」


そして、ガラッ


「まだ起きてるのか?」


「ぎいゃあーひゃあっ」

突然の爺ちゃんの出現にみんなの心臓はまたとまりそうになった。


爺ちゃんは、それを見てくすくす笑って扉を閉めて行ってしまった。

どうやらまだ酔っているようだ。


そしてビデオは終わった。


きみ子はすぐさま、電気をつけ

「あー全然怖くなかった」

きみ子の変なプライドがニョロリと顔を出した決定的瞬間である。


「ドラエモンはやくつけよう」

そう言いきみ子はすぐさまDVDをいれた。


「こんな時気分転換にアニメは良いね

」と大喜



しかし映ったのはそうゴリラのDVDである。


「なんじゃこりゃ」


だがきみ子のツボに彼らはドンピシャはいってしまったのだ


「うわははははははははははっ」


きみ子は突然大爆笑をはじめた


「なんじゃこの生き物は滑稽なり」

そう言い指をさしゲラゲラゲラゲラ笑った。


「あっ」冬馬君はその指さして笑う姿を見てここにゴリラを発見したのだ。

それは大ボス中の大ボスきみゴリラ


そう思った瞬間、冬馬君のスイッチが入った「ぶはははははっ」


それを観ていた大喜も、ゴリラのDVDと笑うゴリラの大ボスの姿に大爆笑。


多網はひとりゴリラの真似をして飛び跳ねていた。


まさかの大ヒットゴリラDVDだ。


「ひいーひいー死ぬうっー死ぬー笑いじぬうっ」きみ子はゴリラの大ボスとしては恥じぬくらいの品性のかけらのない姿を見せ笑い転げている。


ちなみにビデオはゴリラの求愛のシーンである。


「リアルで渋いかっこいい」

多網は表情を必死に真似求愛している

こちらも負けじとゴリラだった。


それにしてもきみ子の笑いは止まらない、顔は真っ赤で腹を抱えのたうちまわっている


「ひいーひいー うほほひひひひひ」

もはやゴリラのほうがよっぽど賢いであろうことは間違いなかった。


「もうだめゴリラとめてー」

やっとのことで絞り出したきみ子の

か細い雄叫びである


だが、ラストの壮大かつスペクタクルシーンが四人に容赦なく降り注いだ


それは何十頭にも渡るゴリラ達がいっせいに雄叫びをあげ夕陽に向かって走っていくのだった。


「ウホウホウホウホーッホホーッ」


そのシーンはきみ子ではなくとも今のこの状態では、台風直撃クラスの笑い

に変わってしまうシーンだったにもかかわらず、きみ子はそれを見届けてしまった。


そして、その素晴らしいクライマックスに負けじ劣らず 、凄まじいクライマックスをきみ子は打ち上げた。


「ひひひひーぃっひひひひーいっ」


その笑い声をきっかけに

きみ子の身体は痙攣しはじめ

凄まじいオナラを連発し始めた。


「ブリッ ブリ ブリブリブリブリ」

「ひひいーもうだめー」

「ブリブリブリブリ」

その光景はエクソシストである


みんなもとまらず大爆笑だ。


ゴリラは思っただろう。

君らには笑われたくないと・・・


大盛況とともにゴリラDVDは幕を閉じたのであった。


「あははは、やばかったわあ、あたし三回は三途の川渡りかけたわ、ゴリラケッサクだわ」


あんただよ

誰もが思ったろう。


きみ子は笑いつかれ大の字になった。


しかし、きみ子はやはり不思議だ。

ウンコは気にするがオナラはお構いなしにぶっ放す そう THis is KIMIKO.


THIS IS KIMIKO だ。


「あー楽しかった」

冬馬君も笑いつかれ寝っ転がる

「でも今日まだ、初日これから、まだまだ婆ちゃん家に泊まれる」


「ヒヤッホー」みんな嬉しさのあまり雄たけびをあげた。


「じゃ、先に寝たら負けゲームだ」

冬馬君は叫んだ


夜はどうやらまだ続きそう

そして旅行はほんの始まったばかり。


みんなのテンションはあがりっぱなし

だった。



つづく

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ