婚約者様と彼氏?様
ねー、ラージャさん。
この人誰さ?
「やっと会えましたね。」
全然みたことのない男性が言った。
「誰?」
私は言った。
「ああ、ごめんね、千陽ちゃん、この間言ってた彼氏だよ。」
ラージャさんは言った。
彼氏?保留したよね。
「別にいいです。」
私は言った。
「はじめまして、ヘビ族のデヒジャです。」
...ああ、ラージャさんの一族の人。
「紹介しろってうるさくてね、付き合ってやってよ。」
ラージャさんがうっとうしそうに言った。
「私、初対面ですが。」
私は言った。
「この間、社員旅行の集合写真見られてさ、この人は私の花嫁ですといわれてさ、うざいからよろしくね。」
ラージャさんが言った。
社員旅行の集合写真なんて超極小ですが。
「めくるめく、愛の世界へ参りましょう。」
デヒジャさんは妖しく微笑んだ。
「いえ、結構です。」
妙に色気のある人だね。
「千陽はオレの婚約者だが。」
ハロが迎えにきた。
私はうっとうしいのでハロの
うしろに隠れた。
「なんで、逃げるんですか?」
逃げるよ、なんかその二つに分かれた舌
怖いもん、差別はいけないとはいってもさ。
「千陽、怖いのか?」
なんかハロに微笑まれた。
いいよ、撃退するよ。
私はデヒジャさんに対峙した。
「私、あなたと付き合いません!」
私はすぐに動けるようにかまえた。
道場通いは伊達じゃないんです。
「なにを今さら、あなたは私の花嫁です。」
デヒジャさんが言った。
わーん、ちかずいてくるよー。
シュルシュルうごいてるよー。
「やだ!来ないで~!」
私は蹴りました。
「可愛い足ですね♪」
いやー、効かないー。
足首つかまれたー。
「千陽を離せ!」
ハロが転がりそうな私を後ろから抱えて
デヒジャさんから引き離した。
「おや、金髪王子は独占欲が強いようですね。」
デヒジャさんが言った。
「ラージャさん、何とかしてください。」
私はハロにしがみついて言った。
「なんとか?うっとうしいから無理、その婚約者より気持ちよくしてくれるよ。」
ラージャさんが言った。
気持ち悪いんです-今ー。
「オレの婚約者に手を出すな。」
ハロは言った。
「私の花嫁です。」
デヒジャにが言った。
平行線の二人はついに...。
どっちが勝ったって?
ハロルドは一応腐っても竜騎士だよ。
「あーあ、大丈夫?デヒジャ?」
ラージャさんが無責任に言った。
「..........あ、諦めません。」
ボロボロのヘビ族のデヒジャさん言った。
「千陽はオレのものだ。」
そこそこボロボロのハロが言った。
ヘビ族恐るべし。
「じゃあ、ラージャさん、お疲れさまでした。」
私はハロの腕の中で言った。
だって抱き上げられてるんだもん。
やっぱりくるしいけど、さっきみたいなことがあると安心...ヤバイよ、私。
ともかく、私はまだ、ハロのこと
親友にもどすのあきらめてないから
あんまりスキンシップ過多は禁止で
お願いします。